国書刊行会「未来の文学」シリーズ、2006年。
浅倉久志・編訳の、ユーモアSFアンソロジー集。
カバーのデザインがハードな印象なので想像できませんが、
楽しい短・中編がぎっしり詰まっています。
わたしが気に入ったのは、ヘンリー・カットナー「ギャラハー・プラス」。
SFらしさがふんだんに盛り込まれ(しかもとても重要な役割をしめています)
登場してくる人物がユニークで楽しい。
構成もすばらしいと思いました。
ジョン・スラデック「マスタースンと社員たち」は
非現実的でいながらも、どこか現実的な印象で
(社会なんて、きっとそういうもの!)
読後感、ずっと尾を引いた作品でした。
ディヴィッドスン「ナポリ」「ナイルの水源」、
百間「旅順入城式」の非現実感に近いものを感じました。
こういうのって、どうやって思いつくんだろう。
不思議です。
「グラックの卵」には、全部で9編が収められていますが、
これまでほとんど日本に紹介されていなかった希少SFです。
まだまだこういう面白いものってたくさんあるんだろうなぁ。
国書のこのシリーズ、面白そうなものがたくさんあるので
ぼちぼち攻略していきたいと思っています。
グラックの卵
ハーヴェイ ジェイコブズ他/浅倉 久志:編訳 