ジェイムズ・ティプトリー・ジュニアの遺作であり、
代表作のひとつです。1986年。
「The Starry Rift」を直訳せず、邦題に
「たったひとつの冴えたやりかた」を選んだセンスはスゴイ。
異性人の描写と、ヒューマンとの交流のいろいろ、
よくできてるなぁと思いました。表題作のラストは切ない。
たったひとつの冴えたやりかた、ほかに手はなかったのか
と思わないではいられない。
ただ、全体的にSF描写がちょっと嘘っぽい印象がしました。
ホーガンを読んだあとだったから、
なおさらそこが気になったのかもしれないです。
それもあって、素直に泣けなかったなぁ…。
出来としては第3話の「衝突」が一番良かった。
それにしても、死がモチーフとして描かれているのは、
ティプトリーの衝撃的な最期のせい
(寝たきりの夫を射殺して、自身も自殺した)
だったのだろうかと、ちょっと深読みしてしまいました。
…で。ここに一番文句を言いたい。
挿絵は、いらんっ!!!!
描きすぎなんだよね、ディティールを。
イマジネーションの妨げになると思った。
川原由美子氏の漫画は嫌いじゃないけど、
小説の挿画には向かないと思った。
いや、そうではなく、こういう挿絵の入っている小説は
わたしには向かない、ということなのでしょう。
この絵がきっかけで本を手に取った人もいるようなので
否定ばかりしてはいけないのかもしれない。
たったひとつの冴えたやりかた
ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア:著/浅倉 久志:訳 