クロフツ1940年の作品。
一言で言えば、渋いです。
じっくりじわじわ追い詰めていく感じが、
フレンチ警視(えっ、警視!?)お得意の仕事振りです。
彼らしさに満ちています。
たとえ自信がもてなくとも、ひとつひとつ追い詰めて
ターゲットを絞っていく様子などなど。
そして、中盤以降、どんどんややこしくなってきます。
しかもラスト間際で、「読者にも(解答が)出せるはず」
なんて、クロフツが挑戦状をたたきつけてきます。
そんなこともあって、終盤は一気に読みたいところですが、
ひとつでも読み飛ばすとわからなくなるので、
ラスト30ページはかなりじっくり読みました。
最初は、あーなんか地味だなぁ~と思ったのですが
読み終えてみると、非常にクロフツらしい作品だと思いました。
「樽」に満足がいく人には、きっとよさそう。
「いぶし銀」度の高い作品です。
それにしても、クロフツおじさん、間違い多すぎ!(笑)
日付や曜日の間違いと、ドラム缶の容量など。
ゆるいな~~。さすがイギリス人。
また、翻訳が古いせいもあって(1960年)、
「ベティー」が「ベチー」となってたのもノスタルジー。
新装版では直ってるのでしょうか?
黄金の灰
F.W.クロフツ 井上 勇 