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ドゥームズデイ・ブック(Doomsday book)

ドゥームズデイ・ブック〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)
コニー ウィリス Connie Willis 大森 望
4150114374

ドゥームズデイ・ブック〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)
コニー ウィリス Connie Willis 大森 望
4150114382

コニー・ウィリス1992年の作品。21世紀のオックスフォード大学の学生キヴリンは、14世紀に実習のため降下した。が、降下したとたんに病に倒れ、前後不覚に陥る。現地の人に助けられるも、降下点が見つからないまま時が過ぎてゆく。一方、キヴリンを送り出した21世紀でも、降下の直後に技術者が病に倒れる。キヴリンの安否を確認できないまま厳戒態勢となり、研究室は封鎖される...。

この文庫が届いたとき、実を言うとその厚さに驚いた。1冊550ページ以上あり、しかも上下巻。最近のハヤカワ文庫は、文字がバカみたいに大きいので、なおさら嵩が増すのだと思うけれど、それにしても邦訳1700ページ。どうなのこれ!?と思っていたが、ページを開いてみたらハイスピードでどんどん読み進められる。読みやすく、そして飽きさせない工夫があちこちにある。

とはいうものの、上巻ではちょっと退屈かもと思わないでもなかったが、下巻はまさに怒涛だった。ラスト間際の荒涼な村の描写と、キヴリンを取り巻くその過酷な状況は息を呑む。14世紀ではアグネスとローシュ神父が、そして21世紀ではメアリとコリンがとてもよかった。主人公のキヴリンは可憐だった。

この作品は、先日読了した「犬は勘定に入れません」の姉妹作品で、ダンワージー先生とフィンチが登場している。「犬勘定」のダンワージー先生は、何のためらいもなく、ヴィクトリア時代へ、「2週間の絶対安静が必要な」ネッド君を意識朦朧の状態で放り込んだ。が、この「ドゥームズデイ」に限っては、キヴリンの安否をこれでもかというくらい、徹底的に案じまくってる。こ、この差はなんなんだ!? やっぱヤローより女のコの方がかわいいに決まっているということか。いや、そうに違いない。「ドゥームズデイ」の方が先に書かれたことを考えると、それも含めてこの設定そのものが笑うとこに違いない。ああ、なんて壮大なコメディー。

最後に、この本で気になった点をひとつ。ラストでキヴリンが着ていた服装は、14世紀のものではなかっただろうか。さて...

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2007年12月17日 17:55に投稿されたエントリーのページです。

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