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タイタンの妖女(The Sirens of Titan)

タイタンの妖女 (ハヤカワ文庫 SF 262)
カート・ヴォネガット・ジュニア 浅倉 久志
4150102627

しまった! 「タイタン」と「母なる夜」のレビューを忘れていた! 「タイムクエイク」でヴォネガットの小説レビューは全部かなと思っていたら、うっかりしてました。ということで、まずは「タイタン」を。

前期ヴォネガットを語る上ではずすことのできない作品。世間的には、「猫のゆりかご」と人気を二分する作品だが、ヴォネガット一流の、読後のしみじみ感を満喫できる「タイタン」のほうがわたしはお気に入りだ。ヴォネガットと言えば、しっちゃかめっちゃかな話の展開だが、ここでのしっちゃかめっちゃか度合いは半端ない。地球を飛び出して、はるかかなたの星の世界へ飛ばされまくる人生も、そういうものだと受け入れるべきか。トラルファマドール星人、大活躍。パンクチュアルな意味において、カートは今、天国におります。

私自身、この長い物語は、ラスト3ページの"サロの贈り物"のためだけにあると思っている。ここを読むだけで、ほらまた鳥肌が立って、目頭が熱くなる。天国にいる誰かさんは、あんたのことが気に入ってるんじゃないかな云々は、いろいろな作品で使われている言葉だけれど、「タイタン」ではとても重く、やさしく、トーストみたいにあったかだ。まさに名作。また読もうかな...。(またかよ!)


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2008年1月14日 14:21に投稿されたエントリーのページです。

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