TAP
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グレッグ・イーガン 山岸 真:訳 
グレッグ・イーガン 日本オリジナル短編集。2008年。編訳は山岸真さん。
奇想コレクションにハズレなし! 恥ずかしながらこれまでグレッグ・イーガンを読んでこなかったので、この本が初イーガンとなったが、これが最初で良かったなぁと思った。
最初の最初に目にすることとなった「新・口笛テスト」が文句なしのおもしろさ。編訳者あとがきには「のちの作品なら理屈もテクノロジーの影響ももっと偏執的に書きこむはず」とあり、うむむ、そうなのか!と、とても感心した。作品ごとに解説が書かれていたので、一編読んでは解説を読み、というのを繰り返して読み進めたが、これがとても理解の助けになった。
イーガン本人がプログラマという職業柄もあると思うが、テクノロジーの描写に無理がなく、実際に使われている技術とイーガンが想像(創造?)した技術の境界線が自然に融合していて、『少し位相のずれたIT社会』といった感覚が面白かった。「銀炎」「要塞」「TAP」はその中でもおそらく『ハードSF作家・イーガン』らしさが現れた作品なんだろうなーと思った。奇想色の強い「悪魔の移住」「散骨」「森の奥」が特に好きだ。とても楽しい一冊だった。



