星の綿毛
星の綿毛 藤田 雅矢 (著) 
もうとにかく世界観がすばらしかった。さすが農学博士!と膝を打ちたくなるような自然の描写は圧巻の一言。とにかくスケールが大きい。テクノロジーの説明はそんなにしなくてもいいんじゃないかなぁ。
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星の綿毛 藤田 雅矢 (著) 
もうとにかく世界観がすばらしかった。さすが農学博士!と膝を打ちたくなるような自然の描写は圧巻の一言。とにかくスケールが大きい。テクノロジーの説明はそんなにしなくてもいいんじゃないかなぁ。
蜂の巣にキス
ジョナサン・キャロル 浅羽 莢子:訳 
先日読んだ「木でできた海」がすっかり気に入ったので、クレインズ・ヴュー三部作の第一作から読むことにした。それがこの「蜂の巣にキス」。
もうとにかく面白くて面白くて......。ずーっとずーっと読んでいたい、読むのやめたくない、そんな感じであっという間に読み終えてしまった。この物語はミステリだった。犯人捜しと動機を知る旅といえる。けど、あちこちに張り巡らした(と思われる)伏線は拾い切れていないし、途中から犯人の目星はついちゃうし(あまりにも露骨だから)、ミステリーとして出来がいいとはお世辞にもいえない。けれど、登場人物が誰もが魅力的で、なによりクレインズ・ヴューがすばらしい。特別な場所じゃない、急行の止まらない寂れた郊外、だけどなんてこの町には魅力があるんだろう。ミステリとしては及第点は難しいけど(しかもあっけない幕切れ)、大ラスの最後の最後のやりとりはすっごく好き。
ジョナサン・キャロル、すっかりはまったー。
日曜日の空は (ハヤカワepiブック・プラネット)
Isla Morley 
かなりしんどい小説だった。アビーが娘を失って、その苦しみを「怒り」に変えて、周囲にいる優しい人々に容赦なくたたきつける姿は、もう本当に気の毒としか言いようがない。喪失が大きすぎて滅茶苦茶とも取れる行動をする辺りは本当にリアルで、心がひりひりする。そんな描写が全体の3/4くらい占めているので、とにかくつらい読書時間ではあったけど、退屈ではない。ラストで救われる気持ちがした。
人を裏切って傷つけて失った信頼はそうそう簡単には戻らないことまで含め、リアルな小説だった。時々思い返すに違いない。赦すことの重要さを知る。
熱帯雨林の彼方へ (ライターズX)
Karen Tei Yamashita 
「ヴォネガットファンなら好きじゃないかな」と聞いては黙っておれず、探してみたけど絶版で、古本も6,000円とかするのでギブアップして、横浜市の図書館で借りた一冊。
ほんとにすごくすごく楽しくて、ペーソスにあふれてて、ほろっと来て、はちゃめちゃな小説だった。小さな一つの出来事が雪だるま式にふくれあがって思いがけない方向に暴走する展開も楽しい。ベースにあるのは環境破壊への警鐘だったりするけど、とにかく粋な小説だ。登場人物もちょっと......いや、かなり変。行動もちょっとずれてるけど、ひたむきで愛すべき人間達が織りなすドタバタ劇、そしてほろ苦いラスト。リベルテ、エガリテ、フラタニテ。これホントに復刊してください!!
いつか永久保存したいと思った。別れを惜しみつつ、図書館に返した。
薪の結婚 (創元推理文庫)
Jonathan Carroll 
クレインズ・ヴュー三部作の二作目。ダークファンタジーとしての手腕炸裂、といった感じか。これも面白かった。結局三部作全部を読んだけど、通して登場するフラニー・マケイブの魅力に大きく支えられてるなぁと感心した。もっと続きが読みたいけど「木でできた海」のラストがああいう形では、もう続編は難しいかなぁ。と、総括的な感想になってしまった。キャロルは制覇していこうと思う。いや、すばらしい。