« 2010年6月 | メイン | 2010年8月 »

2010年7月 アーカイブ

2010年7月19日

キャッチ=22 (Catch-22)

キャッチ=22 上 (ハヤカワ文庫 NV 133)
ジョーゼフ・ヘラー 飛田 茂雄
4150401330

位相がどこかずれている。展開がすべて変。

キャッチ=22 下 (ハヤカワ文庫 NV 134)
ジョーゼフ・ヘラー 飛田 茂雄
4150401349

不条理な小説だなと思いながら読んでいたが、下巻に入ると徐々にシビアな内容になっていく。ヨッサリアンもマイローも少佐も大佐も将軍も、皆それぞれ折り 合いを付けながら生きたという話なのかな。スノードンのトラウマ以降のヨッサリアンの回想は、痛々しく、暗く、重い。ローマの描写は「夜の果てへの旅」を 連想した。だからラストに救われた思いがした。うん、「飛べっ!」

2010年7月 8日

機械探偵クリク・ロボット(Krik-Robot, Detective-A-Moteur )

機械探偵クリク・ロボット
〔ハヤカワ・ミステリ1837〕

カミ 高野優
4150018375

いきなりシュール。ユーモアたっぷり。ちょっぴりブラック。早川書房はクリクロボットのグッズを売るべき。
 

2010年7月12日

1950年のバックトス

1950年のバックトス (新潮文庫)
北村 薫
4101373329

何気ない日常を丁寧に綴られた文章に好感。そして、少し不可思議な出来事がスパイスのように効いている。小箱に詰められた上質なチョコレートのような作品集。

2010年7月20日

Look at the Birdie: Unpublished Short Fiction

Look at the Birdie: Unpublished Short Fiction
Kurt Vonnegut
038534371X

うーん。ちょっと出来にばらつきがあるような。ヴォネガットを味わうには、やはり長篇の方がいいかも。とはいえ、いい短篇もあった。中でも「The Honor of a Newsboy」はラストがヴォネガットらしさが満ちてよかった。表題作「Look at the Birdie」は落語のオチのような印象。ラスト間際の「King and Queen of the Universe」にもほろり。

2010年7月26日

近代大阪の出版

近代大阪の出版
吉川 登 羽生 紀子 平野 翠 青木 育志 石田 あゆう 旭堂 南陵 小野 高裕 大谷 晃一 増田 のぞみ
4422201522

プラトン社の興亡は他で読んだ内容とは若干異なっていて非常におもしろかった。内部事情に一歩踏み込んだ取材という感じ。そして創元社。東京創元社の母体 ということを初めて知ったが、これまた大変におもしろい。丁寧な装丁や造本で東京の文芸書に負けない本を、との心意気が心地よい。講談社のキングに対抗し て、価格競争の波にのまれて自らの首を絞めたプラトン社。このエピソードの後のパートなだけに、創元社の出版社としての有り様や誠実さは鮮やかに映っ た。(創元社は今も元気に良書を作り続けています)
 

About 2010年7月

2010年7月にブログ「書かでもの記」に投稿されたすべてのエントリーです。過去のものから新しいものへ順番に並んでいます。

前のアーカイブは2010年6月です。

次のアーカイブは2010年8月です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。