黒猫・アッシャー家の崩壊
黒猫・アッシャー家の崩壊―ポー短編集〈1〉ゴシック編 (新潮文庫)
Edgar Allan Poe 巽 孝之 
エドガー・アラン・ポー生誕200年を記念して編まれた短編集。
巽先生による訳文は、ポーのゴシック世界にピッタリで、まさに豪華絢爛。これまでポーの名前は常識的に知っていたのに、実は読んだことがなかった。初めて触れるポーの「黒猫」は、怖いの一言だが、どこかで読んだような気がするのは何故だろう。それにしても、幻想怪奇という言葉の源流はここにあったんだなぁと、ほぅとため息をつきながら一篇一篇を丁寧に読んだ。
ポーがそんなに昔の人であったことに改めて驚く。ポーが生きた時代には、暗闇がそこかしこにあって、幻想がいつも隣り合っていたのだろう。「ウィリアム・ウィルソン」で描かれた、へんぴな村の描写の陰鬱さにぞくぞくした。(昼間とは思えない!)



