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J.P.ホーガン アーカイブ

2007年6月 4日

星を継ぐもの(Inherit the Stars)

ジェイムズ・P・ホーガン、1977年の作品です。Zガンダムではありません。
多くの方からお勧めいただきましたが、本格的なSFを初めて面白いと思いました。
(ヴォネガットもSFの範疇なんだろうけど…)

評判のように、確かにミステリとSFがまじったような構成かもしれません。
ですが、推理小説というのは、あくまでも常識の範囲内で推定できる
事柄を積み上げてあるものだけれど、これはあまりにも知らない世界です。
なので、純粋に物語を追う事に専念しました。

この物語は、理論的な物事が積み重ねられてゆき
その過程が延々と綴られている形式をとっていますが、
解決の糸口を見つけたハントの描写は、これまでの現実的で
息苦しいほどに難解な描写とは対照的にドラマチック!
このコントラストを描きたいがための描写だったのかと思うくらい
すごくいいシーンでした。感動しました。

続編は、「ガニメデの優しい巨人」と「巨人たちの星」です。


星を継ぐもの
ジェイムズ・P・ホーガン:著/池 央耿:訳
448866301X

ガニメデの優しい巨人(The Gentle Giants of Ganymede)

「星を継ぐもの」の続編です。1978年。

手放しで感動しました!
人類が乗り越えてきた、果てしなく壮絶で苦々しささえ感じる
暗い歴史へのあたたかなまなざし、平和への渇望。
情感豊かなガニメアンたちとの邂逅は感動的です。

この物語が描かれた時代が1978年とは思えないほど、
テクノロジーの描写に違和感がありません。
また、謎の解明の一端を担っている、バイオテクノロジーに関する
描写のどこまでがフィクションなのか、線引きがわからない!
そのくらい、よくできています。
翻訳した池さんの手腕も見事だと思います。

実は、一作目を読み終えて、この本に着手するまで
半年くらいブランクがありました。
確かに「星を継ぐもの」は面白かったし、感動しましたが
描写が難しくて、結構読むのが大変でした。
ああー、ちょっと休憩したいとおもい、ついつい
ミステリばっかり読んでしまい、長い間手をつけなかったのですが
なんですぐ読まなかったんだろう!と思いました。

これは全人類必読ではないでしょうか?
愛がそこには、あふれています。


ガニメデの優しい巨人
ジェイムズ・P・ホーガン:著/池 央耿:訳
ガニメデの優しい巨人

2007年7月 8日

巨人たちの星(Giants' Star)

J.P.ホーガン1981年の作品で、ガニメアン3部作の完結編。

読んでいるあいだ中、その小説の居心地のよさに浸れる作品で、
460ページもあるのですが、長さを感じることはありません。
登場人物は皆、魅力的です。
個人的には、やはりダンチェッカーがいい。
「巨人たちの星」でのダンチェッカーは、ややコミカル過ぎるかなと
思わないでもなかったですが、とても人間くさくていいです。

ここに描かれるその結末を最初から想定して
この物語をホーガンが書いたとすればいいのですが、
もしそうでなかったとしたら、ちょっと結末に無理があった気が
しないでもありません。
勧善懲悪モノになってしまったところも、少々残念。

ですが、世界の不協和音に警鐘を鳴らしながらも
人類に限りない愛情を注ぐ、ホーガンの姿勢に敬意を表したいです。
地上から争いごとがなくなる日の到来を願わずにはいられません。
3作を通じて、すばらしい作品でした。


巨人たちの星
巨人たちの星
ジェイムズ・P・ホーガン 池 央耿
4488663036

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