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2007年5月12日

花岡ちゃんの夏休み

花岡ちゃんの夏休み

花岡ちゃんシリーズは、わたしが小~中学生の頃に
りぼんに掲載されていた、清原なつのさんの漫画です。
(写真はRMC表紙です)

大学生に憧れました!
タバコに憧れ、新歓コンパに憧れ、人生哲学に憧れました。
人生とは何か。何のために人は生きるのか。
そんなことをずっと問い続ける花岡ちゃん。
何のために生きるか、課題が提示されていたら
その通りに生きるつもりなの?
さらりとその「答え」を提示し、だから私は恋に生きるのよ、と
軽く流してしまう才媛・笹川華子さん。

わたしにとっての「大学生」とは花岡ちゃんであり、
つるっぱげの簑島さんであり、才女で美女の華子さんでした。
結果的に大学に行かなかったので、今も私の中で
花岡ちゃんはまぶしい存在であり続けます。


清原なつのといえば、「真珠とり」3部作など
SF的な発想でも有名なせいか、彼女のコミックは
なんとハヤカワから読むことができます。
「花岡ちゃん」シリーズも入手可です。素晴らしい!
(ただし、「き●がい」など、多少の表現コードが削除されてるらしいです)

花岡ちゃんの夏休み 文庫版
花岡ちゃんの夏休み
清原 なつの
4150308403

2007年10月 6日

百間先生、月を踏む

百間先生 月を踏む
久世 光彦
4022501863

久世光彦の絶筆となった最後の作品。久世といえば乱歩と思っていたのだけれど、百鬼園もお好きだったんだなぁー。いや、あまり久世光彦のことは知らないのだけど。

この作品は、まったくのフィクションで、百間先生が小田原に滞在している様子を描いているもので、久世が創造する架空の百間先生の新作が何篇か挿入されている。これって乱歩でも摂られている手法だと思う。そうかー、久世光彦には百間先生はこう見えているのか、と興味深かった。けれど、わたしが思い描く百間先生とは違うなぁ、というのが率直な感想。

ラストを描く前に亡くなってしまったので、この先小説内の百間先生がどういう行動をとったのか、めちゃくちゃ気になる。久世光彦の心情をよく解している作家の方に完結編を書いていただきたい。本気でそう思う。絶筆は悶々とします。

2007年11月 2日

折紙宇宙船の伝説

折紙宇宙船の伝説
矢野 徹
4150301239

折紙宇宙船の伝説

先日行った古本屋さんで入手した一冊。いやー、びっくりしました。エロスです。夢野久作「いなか、の、事件」と横溝正史「悪霊島」を足したものを、沼正三「家畜人ヤプー」と高橋しん「最終兵器彼女」をかけたもので割ったような。なんじゃそりゃ。年頃の男の子が読んだら、大変なことになりそうだ。

昭和30年代とおぼしき都会の描写には、ノスタルジーを感じないせいか、あまり心動かされなかった。それにしても、ラストは悲しいねぇ。いろんなものをミックスした、すごい小説だと思った。

2007年12月 5日

氷柱

氷柱(つらら)
多岐川 恭
4488429033

先日入手した「多岐川恭 仁木悦子 佐野洋集」の中の多岐川恭の長編(中編?)「氷柱(つらら)」を読了。世をすねたニヒリスト・小城江の冒険譚というか...。話の運びがやや強引な気がしたが、展開が気になってページを繰る手が止まらなかった点においてはよい作品だったと思う。小城江の生活ポリシーや悲しい過去、美学の描写がなかなかにデカダンで、読みすすめるうちにファンになってしまう。魅力的だったな。

多岐川恭は初めて読んだのだけど、まるで戦前の探偵小説家のようだと思った。プライド高く、高潔な印象。

2008年1月27日

警官の血

警官の血 上巻
佐々木 譲
4104555053

警官の血 下巻
佐々木 譲
4104555061

今、書店に行くと平積みされまくりの話題の本なので、コレはと思い手にとって拝読したところ、たいへん面白かった。まず、なんといっても、人情味あふれる人物の描写がいい。特に、第1部「清二」は誰をとっても魅力的だった。第2部、第3部と進むにつれ、時代がどんどん現代に迫ってくる。今のわたしたちの世代にまでまたがってくるが、時代の移り変わりの鮮やな筆運びは、読んでいて気持ちがいい。

ラストが近づくにつれ、あれ?残りのこのページ数であれだけのことが解決するの!?と変な心配をしたものだが、......すごかった。あのラストは、鬼気迫るものがあった。ああいうラストは好きだ。

個人的には、清二の描写の細やかさが、民雄と和也にもほしかったなぁと言う気がした。が、上下巻、あっという間に読ませてしまう力がある。これは映画になるんじゃないかな。中井貴一あたりが適任かと。モチロン3部作で。どうでしょ?

2008年3月 9日

アインシュタイン交点(The Einstein Intersection)

アインシュタイン交点 (ハヤカワ文庫SF)
サミュエル・R. ディレイニー Samuel R. Delany 伊藤 典夫
4150111480


むぅ~~。どうしよう。困った。どう解釈すればいいだろう。再読しないと絶対ムリだ。ただ、ヴィジュアルが目まぐるしく浮かんでは消えるような描写はすごい。イマジネーションを掻き立てる。訳者による翻訳解説と、あとがきがなければ、こんなに困る本はない。とてつもない未来の原始のお話、という感じかな。行間から、音楽と色彩が飛び交う。残酷さも含めて様式美に昇華されちゃってる。そんな物語、と言っては強引過ぎるか。再読しないとムリ、わたしは。


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