ドグラ・マグラ
わたしがはじめて「ドグラ・マグラ」を読んだのは
高校3年生のときだたっと記憶しておりまして、
それは角川文庫版で、表紙が米倉斉加年によるものです。
妖艶です。ちょっぴりエッチです。そしてなにより怖いです!
上下巻なのですが、チャカポコあほだら教がなかなか長く、
終わったと思ったら今度は無声映画の弁士風演出があったり、
昔々の中国の話しに飛んだり、取り止めがないような内容に
めくらましをくらった18歳のわたしは、一体その後どうしたでしょう。
…友だちにその本を貸しました。貸すような本なのでしょうか。
彼女はおそらく『あほだら教』あたりで挫折したと思いますが、
返すに返せず、そのタイミングを失ったのではないでしょうか。
要はその本は戻ってこなかったわけです。
次にであったのは、三一書房版の「夢野久作全集」でした。