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2008年1月27日

泣く

わたしはヴォネガットを読むと結構な確立で泣く。誰かが死んで悲しいとか、逆境に立たされてかわいそうだとか、そういうことではなくて、ヴォネガットの親切に触れたときに沁みる。それも、かなり深いところまで沁みとおる。ストーリーが思い出せなくてもずっと心に残る。20年来、ヴォネガットを飽くことなく読み続けられるのは、そういうところにあるのかなと思う。

ヴォネガットは誰にでも薦められるタイプの作家ではない。「ある出来事がおきて、誰かが巻き添えを食って、力をあわせて解決に導いてゆき、その過程において出来事の真相が明らかになる」といったお決まりの手順を全く踏んでいないからだ。最初からネタバレをしている。掴むまでに慣れを要すると思うし、嫌いな人は絶対すごく嫌いだろう。しかも、主張が一筋縄ではいかない。

たとえば、彼はいかなる戦争に対しても否定的な姿勢を断固貫いているし、広島や長崎の惨劇には非道であるというスタンスを崩さない。が、と同時に、広島や長崎に原子爆弾を落とした当事者の立場を尊重する姿勢も崩さない。この一見、矛盾ともとれる姿勢に戸惑う人は多いと思うが、わずかな違いには、しかしながら決定的に大きな差がある。戦争を、政治的な見解ではなく、市民の目線で描いているという点において。当事者になるということは、運命に翻弄され、巻き込まれることであり、政治的意図を持って動くこととはまた別の次元の話なのだ。

話は変わるが、わたしは昨日、ずっと幽霊部員状態だったSCBWIのイベントにようやく参加して、新しい友人を得た。彼らは、わたしにとってカラースであり、また拡大家族なのであろう。ヴォネガットの言葉が沁みる。その言葉は、やさしく、そして暖かい。以下に引用する。

 しかし、誕生のときにもらったこんな種類のおつむのおかげで、その乱雑さはさておいて、バーナードもわたしも人工的な拡大家族の一員となって、世界のどこへ行っても、自分の身内に会うことができる。
  バーナードは世界各地にいる科学者たちの兄弟、わたしは世界各地にいる作家たちの兄弟。
  わたしたちふたりはこれでずいぶん愉快な思いをし、心を慰められている。いいものだ。
  幸運であるともいえる。なぜなら、人間にはありったけの身内が必要だからだ---必ずしも愛でなくていい、ごくありふれた親切の贈り手や受け手が。(「スラップスティック」より)

投稿者 YOUCHAN : 19:46 | コメント (0)

2008年1月26日

SCBWI Tokyo Author and Illustrator Showcase

いまさらいうワタシ...(汗)

SCBWIプレゼンテーション

SCBWI Tokyo Author and Illustrator Showcase
こんな大掛かりなイベントとは知らずに参加しちゃいました...こわいよー。

featuring Junko Hachida, Suzanne Kamata, Naomi Kojima, Midori Mori,
Takashi Oda, Kiyo Tanaka, Holly Thompson, Kazumi Wilds and Youchan

日時:1月26日(土)6:30PMー8:00PM

場所:『東京ウイメンズプラザ』 会議室1
    渋谷区神宮前5ー53ー67
交通:JR山手線.東急東横線,京王井の頭線『渋谷駅』下車徒歩12分
   営団地下鉄 銀座線、半蔵門線、千代田線、『表参道』下車7分
   「子供の城「「国連大学」のそばです。
地図: http://www.scbwi.jp/images/womensplaza2.gif
参加費: ¥500( SCBWI会員) ¥800(一般)

※通訳ありです。プレゼンテーションは英語/日本語。

投稿者 YOUCHAN : 14:46 | コメント (0)

2008年1月21日

カザック

カザック

投稿者 YOUCHAN : 22:15 | コメント (2)

2008年1月14日

ごめんなさい

カレンダーですが、2月始まりで制作していたのですが、できませんでした。
4月始まりになります。
ごめんなさい。ほんとうにごめんなさい。
描きかけのまま、手がつけられない状態です。

一応、こんな感じのカレンダーを制作中です。

  • メモが書けるようにデザイン大幅変更
  • 4月はじまり、3月終わり
  • スペシャルカード入り
  • 卓上タイプ(従来とサイズは同じ)
  • 予定価格:1200円(送料・税込み)
  • 今年からバージョンアップ価格、予約価格があります

投稿者 YOUCHAN : 13:01 | コメント (0)

2008年1月13日

ekot

ekot

ekot 2

sketch showの「ekot」をイメージしたラクガキです。今度の個展の「音楽山房」で描こうかなぁと思っています。(個展では、ゑいじうの1Fを「音楽山房」、2Fを「第二文学山房」にしようと考えています)

スケッチ・ショウ、大好きなんですよねぇ。常用性の高い音楽です。何度聴いても飽きないですし。なんていうか、今の日本人っぽい音の作りだと思います。名盤です。

tronika
sketch show
B00007LAB8

投稿者 YOUCHAN : 13:55 | コメント (0)

can't stop loving you

can't stop loving you

これまでイラストページのほうに、秀作を事例と並列に載せていたのをやめにして、「ラクガキ」というカテゴリで、日記のほうにUPするようにしました。ペン画もコチラになります。ということで、2004年にブログを移行するときに画像のリンク切れを起こしていたこのラクガキをアップしました。

フィル・コリンズの曲にインスピレーションを受けて描いたものです。収録されているアルバム「Testify」は名盤です! フィルのアルバムで一番好きだなー。

Testify
Phil Collins
B00006IR5R

投稿者 YOUCHAN : 12:52 | コメント (0)

2008年1月 6日

2008年になりました

伏見稲荷今年もよろしくお願いいたします。

前のエントリーでも述べておりますように、5月26日からゑいじうにて個展があります。
気合を入れなくては! そろそろかからないとなぁ~。半年、切ってしまいました。
今年は他にも、E-spaceのカレンダー展があるので、昨年よりは外に出る機会が増えると思います。
ご無沙汰している皆様、お目にかかりましょう。

今年のお正月は、1月1日の深夜、氏神様の杉山神社に初詣に行ったら
その途中でREMのお二人にばったり遭遇! ビックリビックリ。
午後は赤坂見附の豊川稲荷へ恒例の初詣に。1日に行ったのは初めてでしたが、混んでる~。
3日はズーラシアに行きました。人、多いです。なんで3が日にいったんだろう...。

休み中は、1冊本が読めただけでした。ああ、なんか悔しい。もっと読みたかったにゃぁ~。

※イラストは、阪神高速2008年カレンダーイラスト「伏見稲荷」より。