2009年4月28日
SPARKS Japan Tour 2009

ということで、今年の初めに情報をいただいてから、4ヶ月間。どれだけこの日を心待ちにしていただろう、ってくらい楽しみにしていました。日々のつらい業務を乗り越えるべく、本当に励みにしていた、夢のような3daysは瞬く間に過ぎ去ってしまい、なおかつ、時期を同じくして「ムーンライダーズ・トリビュート展」の開催と重なって、切り替えが大変で、さらにプライベートでもいろいろあって、感性と感覚と理性が正常な状態でないような、なんと表現したらいいかわからない日々が過ぎました。
- 4月23日 Exotic Kimonos
- 4月24日 Heavenly Creatures
- 4月26日 Then And Now
えーっと。うーんと。今振り返ると何を言っていいかわかりません。
Sparksは、バンドとしての演奏の楽しさ・うまさがあるのは言うまでもないと思いますが、それ以上に、コンセプチュアルなステージの魅力がかなり大きいように思います。そういう点では、東京2daysはもう文句なしのできばえだったように思います。
表現のひとつとして、Sparksのステージはとても興味深い。隙のない徹底的な構成、見事なライティング、(音楽的なことは詳しくありませんが、おそらく鬼のように厳しいチェックもしているのではないでしょうか)、ロンの立ち位置、映像の差し挟む間隔、タイミング、それらが背景にあって、その周囲を跳ね回るラッセル。表現を難解にすることはおそらく簡単だと思います。しかしながら、彼らのコンサートは誰が見ても、文句なしに楽しい。安心して幸せな気持ちになれる。だけど、すっごくアートとして(と言うと途端にチープになりますな)レヴェルが高い。
これってすごいことだなぁとつくづく思います。
2006年の「Hello Young Lovers」の公演を見たときの感動があまりにも大きすぎたので、今回はどうなのかなぁと、楽しみにする反面、少し不安もありましたが、それは杞憂でした。「Exotic Creatures of the Deep」の公演は、CDで聴く以上にロックでバンドサウンドでした。特に、スティーヴン(髪が伸びてましたね!)のドラムの刺さるような音がとても印象的でした。
たとえば、「Monkey Drive」ではドラムに合わせてラッセルが足を踏みならす演出があったのですが、最初、だまされました。ちょうど、わたしが見ていた場所からは線上にラッセル(なぜかロン側にいました)とスティーヴンがいて、ラッセルの足から踏みならす音のように聞こえてきたからです。モチロン、すぐにそれは演出とわかりましたが、だまされて幸せでした。2回目、3回目の「Monkey」のとき、ラッセルはいつもの位置......向かって右側で踏みならしてたので、その幸せな瞬間は1日目だけでした。
1日目のKimono全曲の白眉は、やはり「Equator」だったと思います。オーディエンスの掛け合いが彼らの耳にちゃんと届いているんだなぁと、すごく幸せな気持ちになりました。いつまでも♪Equator Equator と歌っていたかった。終わるのが惜しかったです。
2日目の「Heaven」は、6曲しかないせいか、あっという間でした。が、アンコール1曲目の「Dick Around」がこの日はもう強烈な印象でした。この曲のカッコ良さときたら! スクリーンがなかったため、映像がないバージョンでしたが、それでもエネルギッシュですさまじかったです。
3日目は、東京でやった曲の総集編といったところでした。ステージが狭かった上に、スクリーンがあったので、ちょっと窮屈な印象でしたが、「BC」でのラッセルのタメがよかったです。プライベートでいろいろあったせいか、「No.1 Song in Heaven」でなぜか号泣してしまいました。悲しい歌ではないのに、なぜこんなに泣けたんだろう。大ラスの「Suburban Homeboy」でもまた号泣、こちらは終わってしまう事への寂しさと、全部見れた感動がごっちゃごちゃになってしまったせいだと思いますが、今思うと恥ずかしいですね。ステージから丸見えだったと思います。
うああ、何言っていいかわからないとか言いながら、うだうだ書いてしまいました。アラカルトもすごく楽しい、ショートバージョンのExotic だってとっても楽しかったけど、贅沢を堪能して振り返って思うのは、アルバム全通しがわたし自身大好き、ということでした。やはり、アルバムは1枚でトータルの作品だと思うので、それを丸ごとやってくれるというのは、一番正しい方法じゃないかなと思います。それに、「Kimono」や「Heaven」のようにエポックメイキング的な代表アルバムは別にして、「丸ごと」って今出ているカレントアルバムだからこそ見ることが出来る演出だと思いますし。「HYL」と「Exotic」は生で見ることが出来たけど、「Lil' Beethoven」はDVDでしかもう見られない。去年の夏のインターネット中継で見ることが出来たのは本当に幸せだったです。だからこそ、「Exotic」丸ごとは今しか見れないんじゃないか、そんな気がしました。コンセプトがすごく重要な人たちなんだと思っています。
次のアルバムからは、またコンセプトも新たになると言うことのようで、不安なような楽しみなような気がします。が、21世紀型Sparksに出会えたワタシは、すっごく幸せだと思います。カタチは違うけど、何らかの方法で(って絵を描くしかないですが)自分自身の表現の中に還元していきたいと思います。

【2009-04-23 "Exotic Kimonos"】
(1st Set "Exotic Creatures Of The Deep")
- Intro
- Good Morning
- Strange Animal
- I Can't Believe You Would Fall For All The Crap In This Song
- Let The Monkey Drive
- I've Never Been High
- (She Got Me) Pregnant
- Lighten Up, Morrissey
- This Is The Renaissance
- The Director Never Yelled 'Cut'
- Photoshop
- Likeable
- This Town Ain't Big Enough For Both Of Us
- Amateur Hour
- Falling In Love With Myself Again
- Here In Heaven
- Thank God It's Not Christmas
- Hasta Mañana Monsieur
- Talent Is An Asset
- Complaints
- In My Family
- Equator
- Propaganda (Propaganda)
- At Home, At Work, At Play (Propaganda)
- B.C. (Propaganda)
- Suburban Homeboy (Lil' Beethoven)
【2009-04-24 "Heavenly Creatures"】
(1st Set "Exotic Creatures Of The Deep")
- Intro
- Good Morning
- Strange Animal
- I Can't Believe You Would Fall For All The Crap In This Song
- Let The Monkey Drive
- I've Never Been High
- (She Got Me) Pregnant
- Lighten Up, Morrissey
- This Is The Renaissance
- The Director Never Yelled 'Cut'
- Photoshop
- Likeable
- Tryouts For The Human Race
- Academy Award Performance
- La Dolce Vita
- Beat The Clock
- My Other Voice
- The No.1 Song In Heaven
- Dick Around (Hello Young Lovers)
- Mickey Mouse (Angst in My Pants)
- When Do I Get To Sing 'My Way' (Gratuitous Sax & Senseless Violins)
- This Town Ain't Big Enough For Both Of Us (Kimono My House)

【2009-04-26 "Then and Now"】
- Intro
- Good Morning
- Strange Animal
- I Can't Believe You Would Fall For All The Crap In This Song
- Let The Monkey Drive
- Lighten Up, Morrissey
- Photoshop
- Album Burning
- Propaganda (Propaganda)
- At Home, At Work, At Play (Propaganda)
- B.C. (Propaganda)
- Falling In Love With Myself Again(Kimono My House)
- The No.1 Song In Heaven(No.1 In Heaven)
- Tap Dance
- Mickey Mouse (Angst in My Pants)
- Dick Around (Hello Young Lovers)
- When Do I Get To Sing 'My Way' (Gratuitous Sax & Senseless Violins)
- This Town Ain't Big Enough For Both Of Us (Kimono My House)
- Amateur Hour(Kimono My House)
- Suburban Homeboy (Lil' Beethoven)
投稿者 YOUCHAN : 23:26 | コメント (0)
2009年4月21日
展示始まりました

ムーンライダーズ・トリビュート展Vol.2(19日~26日)の展示詳細はこちらをチェックして下さいね! ということで、展示レポを簡単に(自分中心で)。
- 居心地のいい空間になっているので、会社帰りにぜひお立ち寄り下さい。今日も見知らぬお客様同士、一つのテーブルを囲んで、仲良くなっていました。いい感じです。
- ご来場のお客様には、記念のポストカードの無料配布あり。一作家につき一枚でお願いしていますが、なかなか好評です。
- ワタシの作品は、写真中央の縦長の2点+正方形1点。縦長の作品には、それぞれ月が描いてあって、その月にそれぞれ照明が当たっているので、実際に見ると実はもっとカッコイイ。照明の重要さを実感しました。
- お飲み物はアルコールも充実、居心地がいいので、美味しくいただけます。今日ワタシがいただいたのは、マスカットジュース。コレもとても美味しかった!おしゃべりに疲れたのどに優しかった。
ところで在廊予定ですが、21日(火)はムーンライダーズのライブにNORI共々急遽行くことになったので、 21日夕方以降の在廊予定が取り消しになりました! (最新の在廊予定はNewsのページを参照下さい) 21日に、お運びいただく予定だった方が、もしいらっしゃったらお詫びいたします。せっかくお繰り合わせいただいたのに、大変申し訳ありません。
投稿者 YOUCHAN : 00:29 | コメント (0)
2009年4月16日
もうすぐ始まる

MRトリビュート展が、今週の土曜日に搬入を控え、描き下ろし作品の展示アイテムが揃ってきた。今回は、300x900mmの縦長の額装に合わせた作品を2点用意した。このサイズの作品を自宅のプリンタで出力するのは難しいので、外部委託したのが先週のこと。また、それを入れる額そのものも、取り寄せまでに時間がかかり、(値段はそんなにしないんだけど)、今日になって届いた。うーん、カッコイイ。今回、黒いマットを初めて採用してみたけど、絵のダークな雰囲気に似合って、すごくいい。カッコイイな~~、と自画自賛。ははは。
サンドイッチしている画像は、今回の描き下ろし作品のごく一部です。全体像は、ぜひ会場でご覧下さい!

ところで、今回のギャラリーは、お客様には入店したら1ドリンクオーダーしていただかなくてはならないので、心ばかりのお土産を有志で用意することになった。それは、作家有志による、ポストカード。1作家につき1枚までだけれど、ご来場いただいた感謝の気持ちを込めて、手作りで用意します。ぜひ来て下さいね。展示期間は4月19日~26日。
- 詳細はコチラ(わたしの在廊予定表あります)
- MRトリビュート展公式サイト(眼福画房)
投稿者 YOUCHAN : 13:52 | コメント (0)
2009年4月 5日
夢が見れる機械が欲しい
先日のエントリー以来、ウチではほとんど毎日ずーっとライダーズを聴いている。しかも時系列順。デビューアルバムから順を追って聴くと、ほんっとに面白い。気に入った曲だけを拾って聴くのではなく、ひたすらに延々とリリースの順番に聴く。すると、バンドの変遷がわかる。
あ、変わった、と明らかに思ったのが「最後の晩餐」だ。「晩餐」から「Dire Morons Tribune」までがおおきなひとくくりになると思うし、もっと大きく言ってしまえば、「晩餐」以降21世紀に入ってからも一続きの大きなうねりを感じる。昔っから聴いていた人は、「晩餐」までは聴いてた人って多いような気がする。このアルバム、やっぱ区切りなんだなぁ。それから、良明さんの存在がライダーズのカラーを左右してるのもポイントかもしれない。
ということで、仕事の合間にトリビュート展の準備をしつつ、ライダーズを聴きながら、NORIちゃんに曲のタイトルを訊かれて答える......といった日々だったりする。そしてようやく、展示作品に着手できるようになった。新作を2点の予定。少ないですが、その分、いろんな気持ちを込めて描きます。イラストのモチーフにした曲は、「夢が見れる機械が欲しい」と「大寒町」。......と宣言した以上、仕上げないとね。がんばります。それにしても、4月20日の週はライダーズとスパークスでてんてこ舞いだ~~。
