贋作猫を読みながら

寝る前の読書。
それはわたしの視力を著しく低下させながらも、精神の安定を図る上で欠かせないもの。
(宇宙、それは最後のフロンティア風だなー)

で、「贋作吾輩は猫である」を読んでいたわけですが、
読んでいる間に大福がわたしの右腕をふみふみ、そしてじきにその場で、ごろん。
これが、いいっ!
かわいい、あったかい、ふわふわ。そして猫尽くし。本の中身も猫、わたしの傍らも猫。

ああー至福。

贋作猫は、風船画伯の語り口が独特で、なんだかほんわかしてしまったのと、
「小さいお神さん」の描写がやっぱり優しいこと、
それから周囲の登場人物たちが、五沙弥先生の偏屈ぶりにブーブー文句を言う辺り
実は百鬼園先生は偏屈オヤジの自覚がちゃんとあった、ということが
読み取れて、とても面白かったです。

次はいよいよ「東京焼盡」だなぁ。
(現在、講談社版内田百間全集の第5巻目です。半分まできました)。

贋作吾輩は猫である
内田 百間
4480037683