三津田信三さんのサイン会

三津田信三氏と言えば久しぶりにはまった作家さんで、新作が出れば迷わず手が伸びる。物故作家のファンばかりしていると、こういう楽しみがないよねとしみじみ実感したのがトークショー&サイン会である。

ジュンク堂書店に電話で申し込みをして、新作の「水魑(みずち)の如き沈むもの」の取り置きもお願いしておいた。トークショウ当日、ちょっと早めに書店に行って整理券と共に本を受け取り、会場へ向かう。トークショウはあっという間に定員になったらしく、三津田人気を実感した。

登場した三津田さんは黒のタートルネックにジャケットと言った出で立ちで、スマートな印象。柔らかい関西弁で、終始穏やかだった。それにしても驚いたのが、三津田さんはプロットを書かないということ。イラストで言えばラフを描かないってことで、確かにそういう人はいるけれど......、いや~~すごいなぁ。そして、書きたいものや構想が、三津田さんのアタマの周囲にむくむくと取り巻いているような印象も受けた。作家というのはこういう人のことを指すんだなぁ。書かずには居られないのだ。三津田さんが作家としてまだ売れない頃、それでも毎日机に向かって一日に20枚のペースで書き進めていたそうだ。(一日20枚はペースとしては早いとのこと。通常で13~4枚)「いつか書きたいと言い続けている人がたまにいるけれど、そんなことを言ってる間になぜ書き出さないのか」とも。まさにプロの言葉だと思った。ジャンルを超えて勉強になる。とても濃密でいい時間だった。

サインの際に、プレゼントというか、Thinking Power Notebookの詰め合わせをお渡ししたワタシ。使っていただけたら嬉しいなぁ、と。受け取っていただけて良かったなぁ。ところで、このサインの列に並んでいると、取材を終えて会場に文字通り駆けつけた野良猫エディターさんの姿が見えたので、手を振って合図。サイン後、野良猫エディターさんと共に、会場内のテーブルにずらりと置かれた刀城言耶シリーズを差しながら、この本はラストがスゴイだの、これは面白いだの、勝手に女子二人キャーキャー盛り上がったのであった。

水魑の如き沈むもの (ミステリー・リーグ)
4562045418