本を読むのと、TVを観るのと

趣味は「読書」だ。以前は「音楽鑑賞」だったが、ネットラジオを聴くようになって、あんまりCDを聴かなくなってしまった。新譜もほとんど買わない。最近買ったのは、Genesisの青箱と赤紫箱。うーん、立派なマニアさんだ。じゃなくて、今回は本の話。

わたしは昔からTVが苦手だった。中学生の頃から、自室にこもってFMラジオ聴いたり、絵を描いたりして自分のペースですごすのが好きだった。小学生くらいまで狭い家に住んでいて、プライバシーがなかったのもあって、おそらくその反動だと思う。TVは否応なしに番組の都合に自分を合わせないといけない。もうそれが苦痛で苦痛で仕方がなくて、元祖引きこもりみたいな生活をしていた。ときどき母に怒られた。

その影響もあると思うけれど、一人暮らしをはじめても、しばらくはTV無しだった。ミニコンポは真っ先に買ったけど。TVなしでも全然平気だった。今も実を言うとTVはあまり観ない。NORIちゃんと付き合うようになるまで、お笑い芸人の名前を知らなかった。けれど、彼がお笑い好きだったし、ちょうどボキャブラの頃で、感覚の合うタレントさんが結構いたのもあって、お笑いにはまっていった。いや、お笑いサイコー。ああ、山ちゃんVSモリマン対決、見に行きたい...。って、これはこれとして、いまだに苦手なのが、ドラマを見続けることだ。

特に海外ドラマ。長い! 「ER」とか「TNG」とか、連続してみるのがど~~も性に合わない。めんどくさい。TVに縛りつけられるのがだめ。「DVDとかビデオなら自分のタイミングで観れるよ」とNORIちゃんには言われるけど。うーん、でもなんていうか、荷が重いのだ。映画館で見るのはまだいい。だって2時間で終わるしね。そんなにしょっちゅう行くわけじゃないし。たまのイベント。ついでに言うと、日本のドラマもめんどくさい。チェックするのが。

要はめんどくさいのだ。

その代わり、わたしは本を読む。本はすごい。だって、文字だけであらゆる世界観を表現してしまう。挿絵なんていらないね。読む人がそれぞれ描けばいい。脳内に。現実逃避にもってこい。好きな姿勢で、好きなときに、好きなテンポでその世界に浸れる。気になるところは何度でも読み返せる。わたしにとって本を読むことは、NORIちゃんが映画を見るのと同じだし、みんながTVドラマを楽しみにしているのと次元は同じなのだ。電源も要らない。携帯も容易(本によるけど)。

けれど、ときどき「本を読むなんて偉いね~」といわれる。どこが偉いのだろう。本気で思う。読まれるために本はある。わたしは読むのが好き。それだけなのだ。連続ドラマを見てる人のほうがよっぽど偉いと思う。本気でそう思う。どっちもどっちという気もするけど。ははは。

ただ、わたしはいわゆる「本読み」の人から見たら、全然読書量が足りてない。読む速度だって遅い。世の中には、別の意味で「すごい」人は本当にいっぱいいる。音楽好きにも卒倒しそうなマニアさんがいっぱいいる。そう言う人に会うと、自分の趣味のレベルは、例えるとバスに乗って海水浴場に来て、バス停にようやく下り立った程度だと思う。水際にすら立ててないね。海水浴場には、あんな人やこんな人が泳いでいて、太陽の照り返しがまぶしい。いろんな人がいるもんだ。