猫波

思ひ出の記

猫は居心地のいい場所を見つけ出す天才だからな。
そう言って、セイさんは笑う。
「それで可愛がってくれた人間が、
時々会いに来るのを待っているんだよ」

(霜島 ケイ「猫波」より)

「猫波(ねこなみ)」はManyo 2006年9月号『文学山房』に掲載されました。
バックナンバーからご覧ください。

この「猫波」は、「猫路地(ねころじ)」というアンソロジー集に
収録されている一篇です。編纂は、かのアンソロジスト・東 雅夫さん。
猫好きで知られる作家たちに、辞書にはない架空の猫熟語を
自由に思い描いて書き下ろしてもらったという、
猫にまつわるファンタジー短編集です。

「猫路地」 東 雅夫:編
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