2006年11月 2日

連載「文学山房」最終回です

クロイドン発12時30分

とっても残念なのですが、
Manyoで連載していた「文学山房」が、現在リリースの
12月号を持って休載となります。

誌面リニューアルによる連載打ち切りなのですが、
どうであれ、この話があったとき、もうすごくショックで、
スグに担当編集の方にメールの返事がかけなかった。
そのくらい悲しかったです。
立ち直れなかったくらいです。落ち込んだー。

ただ、落ち込んで、ふと気がついたことがありました。
今までも連載打ち切りは何度も何度もあったのですが、
悲しいと思ったのは初めてだったなぁ~、と。
寂しいと思えるくらい、いい連載が出来たってことは
すばらしいことじゃないかと、今はホントに思うようになりました。

ちなみに、ラストを飾ったのは、先日絶賛したクロフツの
「クロイドン発12時30分」です。描いててホント楽しかった!
Manyoの連載で、ミステリを扱ったのは初めてです。
この本を読み終わったあと、「あ!これがあのシーンだったのか!?」などと
楽しんでいただける絵になったのでは…と思います。
現に、NORIちゃんは「クロイドン」を読み終わってから、
ああー!ここのコレはそういう暗示だったのか!と
細かい所に気がついて感心してくれました。狙ったとおりだ~。

なお、上図はその一部分です。
どんな絵に仕上がったかは、ぜひManyoのコンテンツからご覧ください。
該当ページに直リンのはってあるURLはコチラです。
コメントも残せるようになっていますので、
そちらにも一言お願い出来れば嬉しいです。

Manyoでの連載はなくなっても、作品は続けて描いていきます。
だって、2年後にまた個展やりたいから!
モチロン「第二文学山房」ですよ。

Manyoの連載をご愛読くださった皆様、ありがとうございました。
今後とも、よろしくお願いいたします。

投稿者 YOUCHAN : 03:07 | コメント (6)

2006年10月18日

つむじ風食堂の夜

tsumujikaze.jpg

お知らせが遅くなりましたが、リリース直後はアクセスが集中して
なかなか見えないので、今くらいに見ると言うのは正しいかもしれません。
Manyo11月号「文学山房」は、吉田篤弘さんの「つむじ風食堂の夜」です。
(上記イラストは部分です)

Manyoもサイトのデザインがちょっと変わりましたね。
各コンテンツへダイレクトにいけるよう、
個別のエントリーができています。
これはちょっと便利かも。

「つむじ風食堂の夜」の筆者の吉田篤弘さんは
かのクラフト・エヴィング商會の方です。
クラフト・エヴィング商會と言えば、
実際には存在しないのになぜか懐かしく感じるいろんな
架空のものを作っているユニットとして有名です。

かつて出版されていた旧い本たちが、
クラフト・エヴィング商會の手によって
新しい装丁になって筑摩書房から出版されていまして、
書店でわたしが手にした「つむじ風食堂の夜」は
まるでそのシリーズの一つのような感じで
棚に刺さっていました。

ビジュアルに訴える力のある方が書いた物語を
ビジュアル化してしまうことってもしかして
ものすごーく図々しい事なのかもしれませんね。
オリジナルはこんな本で、ステキです。
内容は、ちょっと哲学的。
でも、哲学って実はセンチメンタルなものなのかも…と思います。

つむじ風食堂の夜
吉田 篤弘
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投稿者 YOUCHAN : 20:35 | コメント (0)

2006年8月31日

文学山房「流星ワゴン」

流星ワゴン 部分

Manyo10月号がリリースされました。
今月からURLが変わったらしいです。あたらしいURLはコチラ。
連載に個別にコメントとかTBとか打てるようなので、感想なぞありましたら
ぜひよろしくお願いします。

本題です。以前、「流星ワゴン」の感想をこのBlogで書いたのですが、
10月号のテーマということもあり、相当何度も読み返しました。

読み返しては泣き、泣いてはまた読み、を繰り返しました。
以前書いたような感想など、吹き飛んでしまった。
そんな利口な言葉で語る物語じゃないと思った。

わたしには言葉でこれをどう言っていいかわからなかった。
書き添えたエッセイも、悩んで時間かけたくせに、なんだか…。
(こんなこと言っていいのか!?)

ただ、絵にしたかったのは、橋本さんと健太くん親子でした。
わたしが大好きなキャラはチュウさんだし、主役は「僕」なんだけど
絵にしてしまったのは…

この二人の親子、なのでした。

投稿者 YOUCHAN : 22:11 | コメント (0) | トラックバック

2006年4月 1日

[Manyo]さくら

さくら

Manyo2006年5月号がリリースされました。

今月のモチーフは、先日亡くなった茨木のり子さんの詩「さくら」です。
茨木さんにとって「わたしが一番きれいだったとき」に
「さくら」をうっとりとみれたらステキだったろうな、
きっと、こんなきれいな色の着物を着たかったろうな、等などと
いろんな気持ちを込めて、絵に託しました。

まぎれこむ祖先の視覚。
重なりあい霞だつ「さくら」のイラストの全容は、
「文学山房」にてぜひともご高覧ください。

Manyo「文学山房」
※FlipViewerをインストールしてIE(Mac/Win)でご覧ください。閲覧無償です。

投稿者 YOUCHAN : 22:50 | コメント (0) | トラックバック

2006年3月24日

個展のことをそろそろ考える

5月29日〜6月3日の1週間、ゑいじうにて個展をやります。
「文学山房」というタイトルの個展です。
Manyoで連載している作品を軸に、描き下ろしも含めて
1Fのカフェも2Fも全部「文学山房」色にしようと考えております。

で、先のエントリーで「ズゴックを見に町田に行った」
本当の用事、というのは、個展用の額を購入するためでした。
ユザワヤがセールをやってるので、チャンスなのでした、。

ほしいなと思っていたのが、縦にながーい額を4枚連ねた連作です。
いろいろ見てると、タテ90センチxヨコ30センチという、とてもステキな
プロポーションの額を見つけました。

あいにく、欲しいフレーム色の在庫がなかったのと、
どう考えても持ち帰りが重いので、取り寄せてもらって発送をお願いしました。
30%引き!すごい!安い!さすがー!嬉しいー!

…と思っていると、ふとレジに張り紙が。

「現店舗での営業は、3月23日(木)迄となります。
新店舗は、長崎屋B館 5Fにて、5月15日(水)オープン予定です」

な、なんですと〜〜〜〜!?

「あのぉ、これって額装売り場はどうなるんですか?」
「いや〜〜、どうなるかわっかんないんですよねぇ…」

町田にユザワヤが出来た瞬間は、嬉しかった、けれど額装売り場がなくてがっかりした。
ところが、あとになって、額装売り場ができた!マット加工も安い!早い!
と喜んでいたのもつかの間。
しかも、移転後、額装売り場が残るかどうかはわからないって…
町田の人は絵を描かないのでしょうか?(泣)

しょうがないので、いざとなったら蒲田にでも吉祥寺にでもいくわよ、も〜〜!

後日、額が届きました。
売り場で見たときは、そんなに大きいとは思いませんでしたが、
自宅で見るとスゴイ邪魔…い、いや、おおきくて迫力があります。
何の絵を描こうかなー。
今、第一候補になっているのは、「パノラマ島綺譚」なのです。

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投稿者 YOUCHAN : 20:25 | コメント (0) | トラックバック

2006年2月28日

[manyo]往復書簡

往復書簡

Manyo2006年4月号がリリースされました。
今月のモチーフは、トーベ・ヤンソンの「往復書簡」という短編作品で、
「軽い手荷物の旅」という短編集に収められています。
「往復書簡」は、作家のストイシズムがテーマです。
わたしは、ヤンソンのような生き方に憧れています。

「文学山房」に、その短編の概要をご紹介し、
わたしの思いを言葉少なく綴らせていただいています。
ぜひご高覧ください。

Manyo「文学山房」
※FlipViewerをインストールしてIE(Mac/Win)でご覧ください。閲覧無償です。

軽い手荷物の旅
トーベ ヤンソン:著/ 冨原 眞弓:訳
4480770119

投稿者 YOUCHAN : 14:51 | コメント (2) | トラックバック

2006年2月 2日

[manyo]月夜と眼鏡

小川未明「月夜と眼鏡」

今月のManyoの「文学山房」は、小川未明「月夜と眼鏡」を
テーマに描きました。
小川未明といえば、「赤い蝋燭と人魚」がつとに有名ですが
ほんとうにすばらしい作品をたくさん残した人です。
「月夜と眼鏡」もステキなお話です。
おばあさんと眼鏡売りとの出会いの一シーンを描きました。
(上記キャプチャーは部分です)

イラストの全体像は、ぜひともManyoでお楽しみください。

ManyoYOUCHANの文学山房
(この雑誌は無料で講読できます。閲覧にはFlipViewerプラグインが必要です)

投稿者 YOUCHAN : 15:31 | コメント (4) | トラックバック

2005年12月29日

[Manyo]北溟

Manyo」2006年2月号が先日リリースされました。
好評連載中の「文学山房」ですが、今回のテーマは

…コレです。来ました〜〜〜!

北溟 部分

ようやく百鬼園登場っす!いえーい!
連載中にあと1回は取り上げてやりぅ〜〜〜!
…そしてそろそろ久作も。あ、ヴォネガットも。

YOUCHANの「文学山房」

投稿者 YOUCHAN : 00:09 | コメント (6) | トラックバック

2005年12月 2日

[Manyo]雪のひとひら

雪のひとひら

Manyo 2006年1月号がリリースされました〜。
今月の文学山房は、ギャリコの「雪のひとひら」です。IEでご覧ください!
(上記イラストは一部分です)

ところで、1月号の表紙、聖子ちゃんなんですよ!
それだけでテンションがあがりますねぇ〜。嬉しい。


FlipViewerの入ってる方はダイレクトにコチラからどうぞ!
YOUCHANの文学山房

投稿者 YOUCHAN : 10:14 | コメント (2) | トラックバック

2005年11月 1日

[Manyo]家守綺譚

Manyo12月号

FlipBook雑誌「Manyo(万葉)」12月号がリリースされました。
版元から届いたリリースのお知らせメールに

<好評頂いております 8大連載>
 ・安西水丸、山口昌弘の「日本の駅弁」
 ・角田光代の「ぶらり晩飯放浪記」
 ・薄井ゆうじの「ふたりの枕ことば」
 ・伊藤洋介の「トイレが気持ちのよい店」
 ・LiLiCoの「女の楽しい時間」
 ・原田宗典の「東京トホホ本舗」
 ・YOUCHANの「文学山房」

…とあったので、ビックリ!

「ふたりのエンタテインメント」内の1コーナーとして始まった連載だったのですが、
単独連載として独立させていただきました。
嬉しさをスルメのように、じわじわ・しみじみ と、かみ締めています。

今号は梨木香歩さんの「家守綺譚」です。
詳細は「Manyo」内の目次「文学山房」よりご覧ください。
(「最新号の目次」からはリンクされていません。がっ、がんばるぞ…)

投稿者 YOUCHAN : 18:42 | コメント (11) | トラックバック

2005年9月30日

[manyo]夢十夜

夢十夜 部分

今日、9月30日にオンライン雑誌「Manyo(万葉)」が
ようやく新創刊されました。
この中の、「ふたりのエンタテインメント」内の本のコーナーを
わたしが毎月担当させていただく運びとなりました。

そのコーナーの名前は「文学山房」。
あれ? どっかで聞いたなー、って気付いた方が
もしもいらっしゃれば、嬉しい。

このタイトルは、昨年から今年にかけて、
わたしが気になっている作家や文学をモチーフにイラストを起こしてきた
シリーズの名前です。グループ展で発表してきましたし、
来年開催する個展のテーマも「文学山房」なのです。

Manyoの「文学山房」では、毎月、古今東西の文学作品から
一篇をピックアップしてイラストを描きおろします。
そして、併せて聴きたいCDなどのお奨めも併せて紹介しますが
まさにワタクシの趣味趣向がてんこ盛りとなっております。

栄えある第一回目は、漱石先生の「夢十夜」です。
ゆくゆくは百間先生も、久作も取り上げていきます。

無料