その712May.29

今日の日記のかわりに、杉山龍丸氏の「ふたつの悲しみ」を転載します。考えさせられる名文です。しかも、転載可なのです。杉山龍丸氏は夢野久作の長男で、インドの緑地化を進めた人です。

その711May.28

批判をし、議論を重ねるということは、なんと強靭な精神が要ることか…と思う。多分に傷つきながらも、その足で立っていなければならない。正論であれ、異論であれ。わたしには、その性根がないように思う。しかし、真っ向勝負ができなくとも、戦う意志はある。遠回りになるのかもしれないが、声を発せずにはいられない。だからわたしは、表現をするのだろう。普遍的なテーマの中に、今を憂うエッセンスをたらし…。そういうものではないだろうか?それとも、まだまだそれは表現者としては硬いだろうか?戦っていては、芸術として成り立たないのではないか…?という気もする。大きく迷っている。

今日の一冊:随筆・歌・書簡 / 夢野久作
西原和海 編/夢野久作著作集/葦書房/\3,800

随筆・歌・書簡夢野久作という作家について心得があり、かつ興味のある人であれば、目からウロコの1冊。「あやかしの鼓」を江戸川乱歩にコテンパンに批判されたことに対する所感あり、「ドグラ・マグラ」の草稿あり、「新青年」等の読者投稿に対する返事あり、妻への手紙あり、スランプの言い訳あり、ジョークあり…。かなり楽しめる。彼の書く小説は、扱うテーマがおどろおどろしいのに、なぜユーモラスで人情味あふれているのかが理解できるだろう。余談だが、彼が暮らしていた香椎・唐の原は、わたしも暮らしたことがある。スゴイ偶然だ。

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その710May.26

昨日はT里君の出版記念パーティー@中華街。修学旅行のような気分になった。宴会の前にKちゃんと某案件のミーティングを1時間。宴会会場の上のティールームで、中国茶をいただいたが、これがめちゃくちゃうまーい。美味しいお茶をいただいて、なんとなく幸せな気分でミーティングは終了。

今日は午後、庭の草取り。抜いても抜いても生えてくる雑草(どくだみ)を抜いていたら、雲行きが怪しく…。雨。せっかく草を抜いたのに、また雨が降ってしまって緑がしげってしまう。ああもう〜…。恵比寿はどくだみがいっぱい生えている。あちこちの植え込みが、どくだみだらけ。なんで〜?

今日の一冊:100万回生きたねこ / 佐野 洋子
講談社/\1,400

100万回生きたねこ名作の定番。大事な人ができるということは、こんなに切ない。自分自身の大切なところと照らし合わせてしまうから、きっとこの本は切ないのだろう。とても悲しい。終わりが来ることが、とても怖い。でも、きっとそれが「幸せ」ということなんだろうね。末読の人は、ぜひ…。

その709May.24

机の周りが片付かない。というより、散らかっている。本ばかり増えていくし。プリントアウトとカタログと資料の山がスキャナーの上にできるので、なだれが起きる。仕事場をきれいに使ってるデザイナーさんとかって、なんでああいう状態がキープできるの?センスの問題か。あれも才能。嗚呼…

お客さんが来るときに掃除をするでしょ?花を買ってきたり、線香を炊いたり…。ああいうことを「おもてなし」というのね。もてなす心って、大切。

Hosono House今日の一枚:Hosono House / 細野 晴臣
キングレコード/\1,714

無人島に1枚だけもっていくとしたらどれ…?という「無人島レコード」の話になった。のりちゃんは「ブルース・ブラザース」らしい。わたしの場合は、なんだろうか?もしかしたら、「Hosono House」かもしれないと思った。名曲がいっぱい。はっぴいえんどよりも好きかも。

その708May.23

今日、待ちに待った本が届いた。そのうちの1冊が「白髪小僧」。いままでわたしは「はくはつこぞう」だと思っていた。そしたら「しらがこぞう」だそうな。ついでに、夢野の本名の「杉山泰道」、わたしは「たいどう」だと思い込んでいたら「やすみち」だった。タイドウって感じの顔だもんなぁ…。杉山萠圓は「ほうえん」で正解。

今日の一冊:《覆刻版》白髪小僧 / 杉山萠圓
葦書房/\8,155

白髪小僧今月は夢野月間である。夢野が杉山萠圓名義で、大正11年に出版した童話の完全覆刻版。童話と侮るなかれ。ビアズレーを髣髴とさせる夢野自身による挿絵は、充分悪魔的。子供の頃、画家になりたいと思い、小説家となった後にも若干その思いが残る…と語るだけのことはある。製本にも、出版社のこだわりと、書物への愛情を感じる。

その707May.22

NHK「奇跡の詩人」問題。あれが虐待であると危惧し、NHKと講談社に対して抗議し、「詩人」と奉られてしまった子供を虐待から救おうと奔走している人たちに賛同する。手放しで感動してる人が多いのも問題。

出版事業の社会的責任はとてつもなく重い。新聞やTV、ネットとはちがい、本はずっと一つの「個体」として残ってしまう。たとえ絶版となったとしても、古書として本は流通しつづけ、思想は生きつづける。売れるための本を売れる手法で売ることばかり考えている出版社に、この重みがわかるはずもないけれど。

その706May.19

ぱんだ風邪の影響が結構響いていて、今週前半はほとんどダメだったなぁ。でも、いろいろなことがあった。ので、まとめ書き。木曜に、取材で上野に行ったんだけど、上野が上野じゃないみたいだった。上野って暗いイメージなんだけど、陽光差し込む明るい駅に大変身だった。で、取材が終わってから、駅周辺を一通りみてまわって、写真を撮っていたのだけど、はた、とパンダどこだっけ?と思った。案内係のおじさんに、パンダどこですか?と尋ねた。座高推定2.5mのパンダは、パンダ橋の袂にいた。パンダ橋。わたし的には最高のヒット。その日は天気が悪かったので、晴れた日に是非再訪したいと強く思った。JR上野は、「パンダ橋口」から出ることをオススメする。

その後、デンタルケアのため半日入院していた大賀を迎えに、千駄ヶ谷に。アレルギーで歯垢がたまりまくっていたので、それを除去してもらった。「歯並び悪いですね」といわれた。歯並びが悪く、アレルギーを持った1歳児。まるで現代っ子。猫だけど。

昨日はおまちかね!レイ・パーカー・Jr.のライブ@STB139。バックバンドのメンツがすごいので、それ見たさに。ポール・ジャクソン、ミッキー吉野、斉藤ノブ、村上ポンタ秀一、本田雅人という顔ぶれ。濃い。レイ・パーカー、ヒット曲のたびに客席に下り、握手をして廻る。五木ひろしもビックリのファンサービス。演奏はさすがツワモノたちの競演であった。ベースのポール・ジャクソンがめちゃくちゃ渋くてよかった。ポンタ氏は何度もレイから「クレイジー」といわれていた。個人的には、荒のようにうねるミッキー氏のキーボードプレイが生で見れ、満足だった。

のりちゃん、今週は死にそうなくらい仕事をしている。来週月曜締めらしいので、ちょっと殺気立っている。わたしは、昨日〜今日と、取り寄せ中だった本が届き、ちょっとうきうきしている。あと何冊か欲しい本があるけど、どうしようかなぁと考えつつ、肩こりと格闘して作画。そんな1週間であった。1週間で風邪は治った。しかし、風邪のツケがいぱーい。

今日の一冊:東京人の堕落時代 / 夢野久作
西原和海 編/夢野久作著作集/葦書房/\2,500

東京人の堕落時代関東大震災の直後、九州日報の一記者として東京へ取材に出向いた、夢野のルポ。これが大変面白い。夢野の持つユーモアセンスを堪能できる。貴重なスケッチも収録。ちなみに、葦書房による「夢野久作著作集」は、「押絵の奇蹟」以前…夢野久作というペンネームを用いる前の著作を中心に、ほとんど未発表に近いものを集めており、一読の価値アリ。

その705May.14

先週から風邪をひいたおかげで、いろんなスケジュールが狂ってしまった。けど、ゆっくり休養も出来たし、本が読めたのでよしとしよう。のりちゃんはとても忙しそうだ。細野さんがいいこといってる。「丁度いい」ということについて。本にならないかな。ホソノさんのコトバは深いねぇ。

その704May.07

ウェイクアップ!ネッド今日の名画:ウェイクアップ!ネッド
 出演: イアン・バネン, デヴィッド・ケリー, その他
 監督: カーク・ジョーンズ
 DVD/\4,700

宝くじの1等が当選したショックで、死んでしまった老人。彼の名前が、ネッド。そこに、二人の村の老人が訪ねてきて物語が始まる…。ばかばかしいシーンも満載なのだけど、おバカ映画になっていないのは、登場人物が皆シャイだからかも。アイルランドの自然も美しい。クライマックスは息を呑む演出。サントラもすばらしい。映画を観てからサントラを聴くと、聴く度にクライマックスのあのシーンを思い出すこと必至。

その703May.06

僕といっしょ今日の4冊:僕といっしょ / 古谷 実
講談社KC/ 各\505

古谷実である。「稲中」も傑作だ。「グリーンヒル」もいい。が、わし的には「僕といっしょ」。自分の存在意義について迷う人はコレを読め。つーか、存在意義なんてもんはハナっからこれっぽっちもなーい!みたいな。畳に突き立てられた包丁のように、目の前に突きつけられる現実。もう「癒し」なんていらねー。

その702May.04

世間的には連休だけど、今日が校了日だったりして、あまりホリデー気分じゃない。(雑誌編集者ってたいへんだなぁ…)けれど、お昼ごはんの帰りに代官山まで足を延ばしたら、木々がさざめいてるし、お天気はいいし、風は気持ちいいしで、とてもよかった。一番美味しいタルト屋さんでテイクアウト。ここのお店はスゴイ人だかりだけど、ちょっと裏通りに入ると、とても静か。

Pizzicate Five '85今日の一枚:Pizzicate Five '85 / Pizzicate Five
テイチク / \2,095

85年当時は12inchシングルが豊作で、アルバムよりも12inchが旬でイキだった。その「旬」を支えたのが、細野さん率いるNon-Standardレーベルだ。特に好きだった12inch「オードリー・ヘプバーン・コンプレックス」の4曲も収録されている。収録順が違うのがちょっと残念だけど、5月の爽やかな季節にぴったりの1枚。リードボーカルはウィスパリング・ボイスがキュートな佐々木麻美子。中でも高浪敬太郎の曲がよい。オススメ。

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疑問だらけの「奇跡の詩人」

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