「百間先生、月を踏む」

今日、犀のTシャツ展の帰りに、郵便局へ寄ったら
その途中に「コーヒーノラや」というナイスなネーミングのカフェに遭遇しました。

コーヒー のらや

時間がなかったので、カフェには寄れませんでしたが、
25日の当番日の帰りには寄りたいと思います。

で、ノラやつながりで、今日はこの本です。

「百間先生 月を踏む」 久世 光彦

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久世光彦さんの最後の作品は、百鬼園先生がモチーフでした。
絶筆のため、ラストは尻切れ蜻蛉です。残念。

それにしても、もし、この本が、ちゃんと久世氏の手によって
出版されたとしたら…
文中の架空の『百間先生』が書いた、架空の『文学作品』は
も、もしかしたら、旧仮名遣いになったのでは…と思いました。
いえ、期待しました。

もうひとつ気になったのが、『小田原』という地名。
これが、どうにも不思議な印象で…。
あの百間先生が、『小田原』に滞在した、という『架空の事実』が、
架空とはいいながら、なぜかしっくり来なくて。
他にも、細かな描写で「そうは先生は言わないんじゃないかな」と
思う節は、ところどころにはありました。

ただ、現代に百間先生がよみがえったような感じが堪能できて、嬉しかったです。

久世光彦さんのご冥福をお祈りしつつ…。