ヒャクテン終了

立体ヒャクテンマン展11thは、本日(23日)に、無事終了しました。
夏休みに入って、スグに最終日だったので、
お子さんが来場して遊べる機会が少なかったのがちょいと残念でしたが、
それでもみんな、一様に楽しんでくれたようで、ホントよかったです。

16パズル
NORIちゃんと共同で作った16パズル。檜のブロックの絵合わせです。

おてほん
壁には「おてほん」を用意。大人はお手本を見ながら絵合わせをしますが
こどもはそんなの見やしません。

シラリンとわたし
日本を代表するベテランイラストレーター、シラリンさまと共にかぶりモノに興ずるワタクシ。

たろさんロボ化計画
日本を代表するおさかなイラストレーター、友永氏 かぶりモノを強要されるの図。

ヒャクテンは、出展する方だけじゃなくて、見る方も楽しめなくちゃねー。
(※写真、追加しました)

ご来場くださった皆様、ありがとうございました。

ところで、当番に出かける間の電車の時間は読書タイムなのですが、
今回は3冊。全部横溝でした。横溝ブーム再燃中です。

仮面劇場
由利モノ短編集です。
やはり由利先生の時代は、耽美的な作風が漂う感じがしていいな~と思います。


悪魔が来りて笛を吹く
短編の次は長編がいいなと思い、コレにしました。
時代があちこちに飛び、登場人物がどんどん増え、あれ?この人誰?状態に陥りつつも、
ぐんぐん読ませちゃう面白さは秀逸。やっぱ横溝は長編がいいです。

「イカの墨のようにドズ黒いものが腹の底に広がるような」と、
「熱い鉄串を脳天からぶち込まれたような衝撃」という表現が特に多発してましたが、
そんなの気になりません。(気にしていては読めない)

全体に、ちょっとダークな雰囲気が覆っていて、個人的に好みです。


蝶々殺人事件
由利先生モノ最後の長編。「本陣殺人事件」と同時進行で書かれていたとは思えません。
3本指に入るかもしれない出来だと思います。

この冒頭で、由利先生が疎開先で甘薯作りに精を出していた下りは、
小栗虫太郎へのオマージュだったに違いありません。

小栗虫太郎は、疎開先で甘薯を作っていて、
「砂糖が取れたら君の所に送ってあげるよ」と手紙を横溝に送ったそうです。
「届くのを楽しみにしています」という返事と入れ違いに、
小栗の訃報を知らせる電報が、ご子息から横溝宛に届いたのだそうです。

かつて横溝が喀血して、穴を開けた原稿を埋めてくれたのが小栗虫太郎でした。
そして今度、小栗があけた新連載の穴を埋めたのが、この「蝶々殺人事件」。
このエピソードは、「横溝正史自伝的随筆集」の『ピンチヒッター』に書かれていました。


余談ですが、今日「蝶々殺人事件」を行きがけに読み終えてしまいました。
帰りに読むものがない…しまったぁ…と、わたしはボーゼンとしてしまいました。

NORIちゃんいわく、そのときのわたしは、とても悲しそうな顔をしていたそうです。