2010年6月24日

お礼状送りました

スプク・カントリー ハガキ

個展にご来場下さった皆様に、昨日お礼状を発送しました。早いところでは今日到着しているようですが、もし明後日になっても届かないご来場者の方がもしお見えでしたらお知らせ下さい。記録がなかったか、わたしがうっかりしたかのどちらかです。

このハガキは、今回展示した中で一番評判の良かったウイリアム・ギブスン「スプーク・カントリー」のイメージイラストです(余談ですが、ギブスンとワタシは誕生日が同じです。えへへ)。ハガキの比率に合わせて天地の変更をしていますが、 なんだかこっちのほうがカッコイイです。図録のある方、ぜひお手元の絵と見比べて観てください!

そして、通販の図録も、みなさまのお手元に無事届いたようで、こちらも安堵しております。地方在住の方や、都合が付かなくて来れなかった方にも、個展を楽しんでいただける一つの方法が見つかったかも~と思いました。図録通販を利用してくださった、名古屋在住のchisaさんが、図録のご感想をブログに書いてくださいましたので紹介します。すごく嬉しい感想です。

今後もいろいろ計画したいと思いますので、みなさま、どうぞおつきあいください。次はTOKON10でお目にかかりましょう!?

投稿者 YOUCHAN : 16:50 | コメント (2)

2010年6月23日

展示作品の額装販売

音楽

ときどきお問い合わせを頂いていたのですが、額のサイズとか価格とかのガイドラインが決め切らなくて、ふにゃふにゃとしたお返事しかできませんでしたが、先日の個展で発表したカラーイラストに限り、受注を開始させていただきます。展示と同じサイズです。

メールでのご注文方法

作品サンプル

以下13点よりお選び下さい。

1:追憶のハルマゲドン
追憶のハルマゲドン 額装

2:雪男たちの国
雪男たちの国 額装

3:降りる
降りる 額装

4:歌の翼に
歌の翼に 額装

5:青ざめた逍遙
青ざめた逍遙 額装

6:喋る馬
喋る馬 額装

7:黒い時計の旅
黒い時計の旅 額装

8:スプーク・カントリー
スプーク・カントリー 額装

9:埋め合わせ
埋め合わせ

10:ビアンカの手
ビアンカの手 額装

11:Emerger
Emerger 額装

12:じゃじゃ馬
じゃじゃ馬 額装

13:ウインター・バスストップ
ウインター・バスストップ 額装

 

 

投稿者 YOUCHAN : 19:44 | コメント (0)

2010年6月 9日

展示の様子

展示の様子をNORIに撮って貰ったり、あと自分でも撮ったりしました。お客様のいないすきにシュタっと撮ったものです。絵そのものにつきましては、後日Illustrationページにちゃんとした画像を追って載せますので、しばしお待ちください。ここでは展示の雰囲気をお楽しみ下さい!

エントランスの看板

ゑいじうエントランスの看板。
じつは2年前の「第二文学山房」の時と同じフレームを使っています。

階段のカラフルなギャラリー

階段を上がると展示室です。
その壁には「お仕事実績コーナー」と題し、2年間に手がけた本に関わるお仕事を一部展示しました。

追憶のハルマゲドン

階段を昇りきると、今回のメインビジュアル「追憶のハルマゲドン」(カート・ヴォネガット)をモチーフにした大きな額がお出迎え!

ピアノ

階段を昇りきって展示室の方を向くと、かわいらしいピアノが見えます。
これが、オープニングパーティーでミオフーの連弾が行われたピアノです。

ピアノ2

ピアノを右手に、階段の方を向いた感じ。
ここから皆さんがこんにちは、って会いに来て下さいました。

グッズコーナー

カウンターはグッズコーナーになっています。
一番手前が、貴名箱。芳名帳を設置しないので、ここにお手持ちのお名刺や、連絡先を書いていただいた紙を投函していただきます。

お花

展示室の奥は、お仕事実績コーナーと、いただいたお花で華やかな雰囲気に!

お花2

皆さんのご好意で頂戴したお花! 和みました。

雪男たちの国

展示作品に戻りましょう。ピアノの上です。
これはノーマン・ロック「雪男たちの国」をモチーフにして描いた作品。

降りる

トマス・M・ディッシュ「降りる」より。とても怖い短編です。
黒を基調にしました。

歌の翼に

同じくディッシュの「歌の翼に」より。
ラストの華々しさを表現したかった作品です。この本を読んだ方からとても好評でした。

青ざめた逍遙、喋る馬

向かって左がクリストファー・プリースト「青ざめた逍遙」、右がバーナード・マラマッド「喋る馬」をモチーフにした作品。
奇しくもこの二点、美尾さんの伴奏に乗せてワタクシ朗読しました……。

黒い時計の旅、スプーク・カントリー

左が「黒い時計の旅」(スティーブ・エリクソン)、右が「スプーク・カントリー」(ウィリアム・ギブスン)より。今回の展示を経て、TOKON10 2日目(8月8日)の「サイバーパンクの部屋」に「スプーク・カントリー」のこの絵が出張参加することが決まりました。
 

埋め合わせ、ビアンカの手

左がおじさまたちに一番人気だったブラッドベリ「埋め合わせ」
右が読んでみたいと一番云われたスタージョン「ビアンカの手」をモチーフにした作品です。
手前はお仕事実績コーナー。上が「17音の青春」(NHK出版)、下が「想い出のブックカフェ」(研究社)。

お仕事実績コーナー

一番右端がSFマガジン50周年特大号Part1に掲載の「明日も明日もその明日も」(ヴォネガット)扉。
その左隣が第49回日本SF大会(TOKON10)PRのためのイラストで、SFマガジンに掲載されたものです。

音楽をモチーフに

音楽をモチーフにした作品群。
左端:高橋幸宏「Emerger」、中央:ミオフー「じゃじゃ馬」、右端:ヴァージンVS「ウインター・バスストップ」より。

星町の物語 地図

この作品から1Fカフェに移動しました。コーヒーの香りと共にご覧下さい。
星町ノート展、こちらは太田忠司さん「星町の物語」(理論社)で使用されている星町マップ。
目次と合体しています。

星町カバー

「星町の物語」カバー原画。
デザインでここまで大変身するんだ!?と皆さんビックリ仰天されてました。

Thinking Power Notebook メトロポリタン&ネイチャー

文具好きならすっかりおなじみとなったThinking Power Notebookもこの2冊から始まりました。
左:ネイチャー、右:メトロポリタン

Thinking Power Notebook フューチャー

ハガキサイズで使いやすいフューチャー
わたしも今回の個展用に1冊フューチャーで管理し倒しました。

Thinking Power Notebook トランプ

A7サイズのトランプ、厚いノートですが180度完全に開くので使いやすさ抜群です。

Thinking Power Notebook ライモン、NADD

絵がつながってる小さなノートシリーズ。
左:ライモン。名刺入れに入るサイズでお土産に大人気でした。
右:ナイト・アンド・デイ ディンプル。ミントケースサイズが受けてました。

Thinking Power Notebook ジャーニー

そして個展で先行販売となったジャーニー
これまでの大学ノートの概念を覆すできばえとなりました!!

月の光で、一筆書くんだ

線画の展示「星町ノート展」では唯一、仕事で描いたものでないオリジナル作品。
久生十蘭より「月の光で、一筆(ひとふで)書くんだ」というタイトルです。

ご来場ありがとうございました

作者近影。ご来場ありがとうございました!
ちょっと顔がくたびれてるかな!?(笑)

投稿者 YOUCHAN : 19:30 | コメント (0)

図録の増刷かけました

個展が終わってから図録のオーダーどのくらいあるかなと思いましたが、思いがけず沢山ご予約を頂きました。ありがとうございます。オーダーも落ち着いてきたので、増刷分の目星を付けて、本日増刷の発注をかけました。ご予約くださった皆様、しばしおまちください。

ところで、今回図録を作れたのは、オンデマンド印刷のおかげ。小ロットで作ってもらえるので大量の在庫を抱えてボーゼンとする心配がありませんし、何よりコストにムリがない。図録1冊あたりの販売価格を1,000円以下に抑えたかったので、オンデマンド印刷はウチのような零細企業にとっては頼もしい味方です。印刷は、Twitterで知った伸光印刷さんにお願いしています。

印刷会社のFollowは結構あるのですが、決め手だったのはリアルなつぶやきだったこと。印刷が出来上がった同人誌の写真を伸光印刷さんがアップされてたのを見て、んん?ここはどういう印刷をしてるんだろう?と興味を持ったのがきっかけでした。今日はあと60部だ、とかなんとか、なんだかリアルな数字が目に飛び込んできたのも親近感。資料を請求して、思いがけずきれいな印刷だったので、オーダーを決めました。

ひとつ難点を云えば、オフセット印刷ではないので、刷りムラがあること。特に薄い色が弱いみたいです。濃い色や、ブルー系がとてもキレイに出るので、わたしの絵には合っていると思いましたが、絵のタイプによってはこの刷りムラが気になる人がいるかもしれません。興味のある方は、いきなりオーダーせずにサンプルを請求してから検討して下さいね。

図録部分
図録で刷りムラのある薄いブルー(背景)の箇所。って写真じゃ全然わかんないですが……。

図録の部分
撮り直したけど写真の方が荒れている(汗)

今回、「展示を見る」→「図録を買う」→「帰宅後に、展示を思い出しながら見る」という、わたし自身一番好きなコースが実現できてとても嬉しかったです。また、展覧会に行けない方にも、「通販でオーダー」→「到着を指おり待つ」→「届いた冊子を見る」のもわくわくする一瞬だと思います。用事があったり、立地の都合で行けなかったイベントの図録や資料が後日買える、ってとても嬉しいですよね。と、わたしが嬉しいと思うコトを、今回オンデマンド印刷のおかげでひとつ実現できました。これは、とても大きな成果でした。

図録は1刷りの反省を踏まえ、十分な予備分も印刷しましたので、まだ予約は受け付けています。進捗は追って書いていきますので、みなさん楽しみに待っていて下さい。わたしもとても楽しみです。

投稿者 YOUCHAN : 15:01 | コメント (0)

2010年6月 2日

ご紹介いただきました

階段を上がったところ

ブログで個展のことをご紹介下さったエントリーを、コチラにまとめてみたいと思います。みなさん、ホントにありがとうございました。他にもありましたら追加しますので、是非ご一報下さい!

投稿者 YOUCHAN : 00:34 | コメント (2)

図録通販のおしらせ

図録 表紙

今回の個展で発表した新作を全て収録した図録がおかげさまで好評で、期間中に完売いたしました。お買い上げ下さった皆様、ありがとうございました。地方在住の方や、ご都合がつかず来場できなかった方から通販ご希望の声が多数有りましたので、数量限定で増刷いたします! この機会にぜひお求め下さい。(「文学山房3」のDMが1枚オマケで付きます)

メールでのご注文方法

図録中面


投稿者 YOUCHAN : 17:55 | コメント (0)

2010年5月31日

個展「文学山房3」無事終了!

音楽

個展としては通算で7回目、文学山房シリーズとしては3回目になる「文学山房3」は先週の土曜日に無事幕を閉じました。

貴重な時間を割いてご来場下さった方、
技術的・人力的なサポートを下さった方、
音楽演奏の贈り物を下さった方、
Ustを見てくださった方、
お祝インを送って下さった方、
ハガキ下さいって言ってくれた方、
出雲大社に絵馬を奉納してくれた方、
応援して下さった方、

皆様のおかげです。 これホント。

「個」展とは言え、個人の力ではどうにもならず、搬入搬出に至っては設営・撤去で猫の手よろしく居合わせた人を遠慮無く手伝いに駆りだしました。 個展のレポートは追ってBlogのほうにUPしたいと思います。 ありがとうございました。

ピアノ

イラスト

お花

投稿者 YOUCHAN : 23:19 | コメント (0)

2010年5月29日

いよいよ最終日です!

頂いたお花

本日いよいよ最終日となりました。今週ご来場下さった方から、Blogで紹介いただきましたので、わたしからもご紹介を……。ありがとうございます!

また、この前のエントリーで、ご来場下さった方から詳細なご感想をコメントでいただきました。yamanobeさん、ありがとうございました。

あいにくの空模様ですが、まだ未見の方はどうぞお立ち寄り下さい。最終日は17:00までですのでお気を付け下さい。

投稿者 YOUCHAN : 08:05 | コメント (0)

2010年5月28日

本日金曜日は。

お花

ゑいじうさんより
「本日金曜日、夕方の駆け込みさんには、ゆっくり閉めようとおもいます。 予めギリギリの方がおわかりでしたら、どうぞお伝え下さい」との伝言です。ありがたいなぁ~~。金曜日、夕方から混雑が予想されますが、是非是非おいで下さい!

今回は、作風の変化について多くの方にご指摘を受けて、うわー伝わってるーー!と感激しています。「可愛く描くこと」は絵を完成させる方法として(自分にとっては)楽な解決策なので、今回はそれを一切封じました。一人でも多くの方に観ていただきたいです。

お待ちしております!

投稿者 YOUCHAN : 08:52 | コメント (2)

2010年5月25日

個展2日目終了

TOKON10実行委員からのお花

Blogを見てきてくださる方がいらっしゃることを知り、大変心強く思いました。ありがとうございます。ということで、業務連絡です。

投稿者 YOUCHAN : 23:58 | コメント (0)

始まりました!

届いたお花

(初日最初に届いたお花)

おかげさまで「文学山房3」の初日を無事迎えることが出来ました。ご来場下さった皆様、本当にありがとうございました。

投稿者 YOUCHAN : 08:46 | コメント (0)

2010年5月23日

搬入してきました

なんとか昨夜のウチに設営も終わり、いよいよ初日を迎える状態に。Ust中継ではガクTVの伊藤さんにお世話になりました。また、物販も充実、Thinking Power Notebookのリュウドさん、Mio Fouのメトロトロン・レコードさん、「星町の物語」の理論社さん、「想い出のブックカフェ」の研究社さんのご協力にも感謝です。

ということで、物販の様子を少し先出しいたしましょう。物販コーナーは2F展示室にあります。

Thinking Power Notebook

新製品は映っていません。5月24日にプレスリリースとなるThinking Power Notebook新モデルを、どうぞお楽しみに!

本

仲良く並んだ「星町の物語」「想い出のブックカフェ」。1冊ずつPPラッピングして、サイン入りカードも同梱しました。

ミオフーCD

24日のオープニングに来て下さる美尾洋乃さんのユニット・ミオフーのCDも無事入荷!ライブのフライヤーもありますよ。

あっ! 図録とポストカードの写真撮ってくるの忘れた……。
同じ場所にあります。図録は、搬入のお手伝いをしてくれたYさんにも「豪華だね~」とお褒め頂いたので、きっとみなさまにもご満足頂けると思います。ということで、24日11:00から始まる個展「文学山房3」をよろしくお願いします。

投稿者 YOUCHAN : 16:16 | コメント (0)

2010年5月21日

展示期間中のおねがいごと。

ゑいじう

(写真は一昨年の個展オープニングの様子。ギャラリー入り口)

いろんなおねがいごとなど。

投稿者 YOUCHAN : 16:46 | コメント (0)

Ust中継いたします

搬入!

上の写真は展示作品。宅急便で別途ギャラリーに送り出しました。

さてさて。5月24日(来週の月曜日)から個展が始まりますが、22日(土)の設営の様子と、24日(月)のオープニングパーティーの模様をUst中継いたします。

設営は、いわゆる「だだ漏れ」で、オープニングの配信テストを兼ねて、切羽詰まった様子で徐々にギャラリーの壁が作品で埋まってゆく様子を配信します。また、オープニングは、スペシャルゲストとしてミオフーの美尾洋乃さんがお祝いに駆けつけてくださることに。ヴァイオリン(と、ピアノ)の演奏と、パーティーの和やかな雰囲気を配信いたします。このだだ漏れ&オープニングの中継はガクTVから配信します。


ガクTV「文学山房3」配信時間

5月22日(土)設営だだ漏れ 18:00(予定)~なりゆき
5月24日(月)オープニング 17:00(予定)~20:00
※上記配信時間以外は、ガクTVの別のプログラムが配信されています。


Twitterアカウントを持っている方はコメントを入れられますので、ぜひ茶々を入れてください。


展示の内容そのものは、「文学山房」シリーズの個展を2年に一回、6年間続けてきて、ベストを尽くせたと思います。終わる頃にはきっとまた反省と「こうすれば良かった」状態になるだろうとは思いますが、それはそれで成長の証と、前向きに捉えることにします。

来て下さった方に楽しんで頂ける内容になったのではと思います。平日の開催で恐縮ですが、星新一展の帰りにでもぷらっと寄って頂ければ幸いです。お待ちしております。

投稿者 YOUCHAN : 16:10 | コメント (0)

2010年5月15日

図録を販売します

文学山房3 図録

展示作品を収録した図録「文学山房3」を個展会場にて販売いたします。今回の個展用に描き下ろした全作品と、物販のある「星町の物語」と「想い出のブックカフェ」、そしてThinking Power Notebook 全種類の原画が収録されています(なお、仕事実績コーナーに展示予定の作品は含みません)。

B5サイズ、24ページ、フルカラー、オンデマンド印刷、1部800円です。ご来場の記念に、お土産に、ぜひお求めください!

投稿者 YOUCHAN : 01:21 | コメント (0)

2010年5月13日

「星町の物語」購入特典

前のエントリーでお知らせしましたが、個展会場で販売する「星町の物語」( 理論社 / ¥1,365 )著者の太田忠司さん(とわたし)によるサイン入りカードも完成いたしました。こちらもお披露目です。じゃじゃじゃん!

太田忠司さんサイン入り特製カード

こちらもカバーに描いたイラストをアレンジして、新しく作ったカード、限定10名様です。口コミでじわじわ評判が広がりつつあるショートショート集です。最近あまり本読んでないなぁって方にもオススメ。この機会に、ぜひお買い求め下さい。

投稿者 YOUCHAN : 01:27 | コメント (0)

2010年5月10日

「想い出のブックカフェ」購入特典

個展会場では、今回も物販がいろいろありますが、わたしが装丁画を描かせていただいた「想い出のブックカフェ」(巽 孝之:著 / 研究社 /  ¥2,520)と「星町の物語」(太田忠司:著 / 理論社 / ¥1,365)を版元様 & 著者様 全面協力のもと、個展でも販売させていただきます。その特典として、筆者さま&わたしのサイン入り特製カード(超数量限定)です。

そして、つい先日、「想い出のブックカフェ」著者の巽孝之教授のサインを入れていただいたカードが完成しましたので、一足早くお披露目いたします。じゃじゃん!

巽先生のサイン入り特製カード!

カードはわたしがサイン用に作ったもので、背景のない「お月さま」切り抜きバージョンは初お披露目です。本が読みたくなること必至の書評集、この機会にぜひお求め下さい。なお、サイン入りカード特典は7冊限定です。

投稿者 YOUCHAN : 19:48 | コメント (0)

2010年5月24日

「文学山房3」開催のお知らせ

※開催までこのエントリーが一番上になります!

文学山房3 5月24日~29日 ゑいじう

YOUCHAN個展 文学山房3

期間:2010年5月24日(月)~29日(土)
時間:11:00~19:00 最終日は17:00まで
オープニングパーティー 5月24日(月)17:00~19:00 20:00まで延長!
Ust中継アリ。詳細は前エントリーをどうぞ!

OPパーティスペシャルゲスト:美尾洋乃さん(mio fou)
美尾さんのヴァイオリンの調べに乗せて、展示作品のモチーフとなった小説の朗読をいたします。
(朗読の音声中継はありません。ご了承下さい。美尾さんの演奏&和やかな雰囲気をお届けいたします)

会場:coffee & gallery ゑいじう
東京都新宿区荒木町22-38
東京メトロ丸ノ内線 四谷三丁目駅2番出口より徒歩7分
都営新宿線曙橋A1出口より徒歩3分
Tel&Fax:03-5269-6151

「文学山房」はSFを中心とした小説をイラストに起こす試みの展覧会で、今回で3回目の開催となります。今回モチーフにしたのは、ヴォネガット、ギブスン、プリーストなどです。前回2008年の開催から2年間に読みためた、気になる小説からピックアップしました。「文学を感じる音楽」からのピックアップも数点有ります。

また、1Fのカフェギャラリーでは、3月に発売になったばかりの太田忠司さんのショートショート「星町の物語」(理論社)の装丁原画や Thinking Power Notebook のイラストを展示する「星町ノート展」を開催いたします。

なお、会期中は終日在廊予定です!

投稿者 YOUCHAN : 22:37 | コメント (4)

2010年4月19日

個展のオープニングパーティー

5月24日から個展が始まるわけですが、オープニングパーティーにスペシャルゲストが来ることに。

mio fouの美尾洋乃さんです。

昨夜、mio fouのライブがあり、NORIがスチル担当でした。ワタシは仕事の都合で荷物の運搬ヘルプ要員として終演後に代官山に行ったのですが、そのときに美尾さんにDMをお渡ししまして、このような会話に……。


「ゑいじう? よく行くよ~~、あそこ居心地いいのよね~」
「えええ!? ほんとにー。すごいすごい」
「スズキコージさんの個展が毎年あるでしょ? 必ず行ってるの」
「そうなんですかー! それはすごい!!」
「あ、オープニングあるんだね。ヴァイオリン弾きに行こうか?」
「……え? え? えええ???」
「スケジュール調べるね……あ、おっけー、もう押さえたから」
「うああああ!!!」
「バックでヴァイオリン弾くからさ、そうだ、歌は歌える?」
「いっ、いえいえいえ、歌えません!」
「あ、そうだ、朗読、朗読しようよ、ね」
「……朗読ですか!?」
「そうだよ、朗読、やってみようよー、チャレンジだよ-!!」


……というようなやりとりがあり、 美尾さんのヴァイオリンの調べに乗せてわたしが今回チョイスした小説の朗読をいたします。詳細は、詰めてからまたアナウンスします。


美尾さんは、ヴォネガット、ギブスン、ブラッドベリがお好きなんだそう。DMに書いてあったラインナップでオススメはどれかと訊かれたので、やっぱミュージシャンなら「歌の翼に」じゃないかなとオススメしておきましたところ、今日早速図書館で借りてきたと……。 す、すごいぞ美尾さん。それにしても、mio fouとの最初の出会いから25年くらい? まさかこういう形になるとは……。高校生のわたしが知ったら失神する。きっと。

ということで、mio fouファンの方、必見です。 美尾さんのために当日、美味しいお酒を差し入れてくださると嬉しいです。パーティーは17:00~19:00です。

MIO FOU~25th Anniversary Edition~(紙ジャケット仕様)

投稿者 YOUCHAN : 18:40 | コメント (0)

2010年4月 7日

DM刷り上がってきました

DMがきた!

先日入稿したDMが届いた。どんどん配りますよー。土曜日にはゑいじうさんにも直接届ける予定。

投稿者 YOUCHAN : 15:50 | コメント (0)

2010年4月 2日

DM入稿しました

個展のDMのデザインがようやくできたので、先日無事入稿しました。来週末くらいに印刷が上がってくる見込みです。

文学山房3

ここにあるとおりですが、「星町ノート展」という催しも同時にあります。これは、ゑいじうが2階建ての建物で、1Fのカフェスペースにも展示が出来るからです。マスターが淹れてくれるコーヒーは絶品で、ゆったりとくつろぎながら見ていただくイラストとして、最近制作の機会が増えている線画がふさわしいと思いました。Thinking Power Notebookもラインナップが揃いましたし、また、「星町の物語」の装丁にもペン画が採用となったので、1Fはペン画をどどーんと展示します。

そして2Fの展示室は、このメインビジュアルのような、いつものカラーイラストで、またまた文学作品(SF率高し)をイラストに起こします。ちなみにDMのメインビジュアルのモチーフは、カート・ヴォネガット「追憶のハルマゲドン」のターベル博士です。また、今回は「実績コーナー」も充実させて、仕事で提供したイラストも展示いたします。あーなんて盛りだくさんなんだろう!

会期中の物販は、書籍「星町の物語」と「想い出のブックカフェ」、そしてThinking Power Notebookをメインに予定しています。二冊の書籍には、それぞれ筆者様の直筆サインが入ったオリジナルカードが特典につきます。数量限定です。そちらもお楽しみに。

そして下図が宛名面です。お送りできるのは5月の中旬頃の予定です。DMをぜひとも送って欲しい、という方はコメントを下さるか、こちらからメッセージを下さい。

文学山房3 5月24日~29日 ゑいじう


投稿者 YOUCHAN : 17:07 | コメント (6)

2010年3月27日

ハッシュタグ

個展関連のTweetを抽出できるよう、Twitterのハッシュタグを作って今日から運用。Twitterはアカウントを持っていなくても誰でも観ることが出来るので便利。ぜひご覧下さい。

個展ハッシュタグ( #y_koten10 )まとめページ

投稿者 YOUCHAN : 17:54 | コメント (0)

2010年3月24日

個展の準備

個展の準備

もうあと2ヶ月で個展なんですが、まだラフスケッチの段階です。遅れ過ぎなのですが、どうしたら「現時点ではこれが限界点」って言うような悔いのない作品が出来るか、うんうん悩みながらラフを描いているので、とても時間がかかっています。現時点で出来ているラフをざっと広げて写真に撮ってみました。どんな小説がどのラフなのかは、追々明らかにしていきたいです。そろそろDMも作らないと行けないので、ラフは一旦ストップして、作画に入ろうと思います。楽しみ!

投稿者 YOUCHAN : 19:53 | コメント (0)

2010年1月26日

物語が、歌い出す

第三文学山房

来る5月に、2年に一度の個展を開催します。「文学山房」もおかげさまで3回目。開催場所は毎度おなじみ、四谷三丁目(というか曙橋)の「ギャラリーゑいじう」です。

今回のテーマは「物語が、歌い出す」。音楽が聴こえてくる文学、文学を感じる音楽を中心に、またまたちょっとマニアックな小説をセレクトしてイラストレーションに起こします。たとえばトマス・M・ディッシュ「歌の翼に」、あるいはシオドア・スタージョン、カート・ヴォネガットはモチロンのこと、最近すっかり気に入ったスティーヴ・エリクソン「黒い時計の旅」……といったあたりを題材にすることが現段階で決定しています。

また、同時開催として、ゑいじう1Fのカフェスペースでは、昨年大ブレイクした Thinking Power Notebook の原画を展示します。ペン画のお仕事も少しずつ増えていますので、それらのペン画も一緒にお披露目します。

物販は、まだ予定段階ですが、ブックカバーを制作しようかなと。皆さんお困りのハヤカワ文庫のトールサイズにぴったりのカバーを何が何でもご用意したい、ていうかわたしが欲しい。どんな布が良くて、どんな風に縫ったら一番使いやすいかを追求しようと思います。また私家版のイラスト集の販売も考えています。どこまで実現可能かわかりませんが、じっくり焦らず考えて計画いたします。

5月なんてまだまだ先ではありますが、今からぜひともスケジュールを空けておいてください。5月は曙橋でお会いいたしましょう!

YOUCHAN個展 第三文学山房

期間:2010年5月24日(月)~29日(土)
時間:11:00~19:00(最終日は17:00まで)
会場:coffee & gallery ゑいじう
東京都新宿区荒木町22-38
東京メトロ丸ノ内線 四谷三丁目駅2番出口より徒歩7分
都営新宿線曙橋A1出口より徒歩3分
Tel&Fax:03-5269-6151
お店への地図はコチラ

投稿者 YOUCHAN : 01:57 | コメント (0)

2010年1月16日

そろそろ個展の準備

だいふく

年が明けてから個展のことをうだうだ考えている。5月22日搬入なので、半年切っており、もう着手し始めないと20点余の新作は集まらないわけで。内訳は、ゑいじうさんの1Fカフェスペースは、Thinking Power Notebookと、現在進行中の某作家さんの書籍カバーを軸にした、ペン画の原画展をして、2Fは今回も変わらず「文学山房」で、新作を展示。2Fは、今回もほとんどが未発表作品で固まる予定で、そのために日々せっせと本を読み続けているようなモノでして。

2Fのギャラリースペースを埋めるとなると、最低で20点の作品が必要。ああ見えてゑいじうの壁面は広い。


ということで、昨夜、前回2008年の個展以来1年半で読み終えた(個人的には)大量の本から、絵に起こしたい or 起こせそうな小説のピックアップをするも、


………………20点切ってた。


あーやばい、これはやばい、一体オレは何を読んでいたんだ!?

ということで、これまでかなり気になっていながら後手後手になってて手を出しそびれていたカズオ・イシグロとクリストファー・プリースト、それからこないだ出たばかりのピンチョンをオーダーした。あれ、結局趣味の問題!? いやいや、絵に起こすのには、世界観がね、重要なの。面白い=絵に起こせる とは限らないことを、今回実に痛感している。それだけいろいろな作品を読むようになったと言うことなんだけど……つらいなぁ。

 

ということで、徐々に個展ネタを増やしていく予定です。

投稿者 YOUCHAN : 20:55 | コメント (0)

2009年7月23日

搬入してきました

展示その1


22日の初日、設営直後に写真を撮ってきました。これは、入り口を入ってスグの壁面です。とても小さな展示スペースにぎっちりパネル展示しています。ALBOが稼働している様子も見えると思います。お店の濃いブルーの壁になんだか似合っています。物販もここにおいてありまして、初日はA6ノート(1冊200円)がよく売れました。ミントサイズメモ(1セット800円)とオリジナルストラップ(1本700円)も販売しています。お土産にどうぞ!


展示その2


お店に入るとカウンターがスグにあります。そのカウンターの上にも作品展示がありますのでお見逃しなく!


展示その3


カウンターの向かい側に、二人がけのテーブルが二つ、その背後にそびえる本棚の中に、これまたかわいらしくALBOが鎮座しています。


展示その4


カウンターの一番右端にもALBOが設置してあります。ティーポットと大きさを比較してみてもわかるように、とてもコンパクトです。ちなみに、スライドショーは一巡するのに12分30秒ほどかかりますので、のんびり見ていって下さい。


展示その5


カウンター左端に、資料のコーナーを作っていただきました。作品ポートフォリオと、お仕事実績です。ゆっくり見ていって下さい。

なお、わたしは水曜日と金曜日の15:00~19:00におります。

地図など詳細はこちらを!


投稿者 YOUCHAN : 22:44 | コメント (0)

2009年7月22日

搬入準備完了!

ということで、22日よりだあしゑんかさんにてミニ個展です。当日搬入なので、今日21日がその準備日にあたります。今回は、パネル展示なので、額装はありません。一日、切って貼って切って貼ってを繰り返しておりまして、ようやく準備が整いました。

パネル

展示パネルたち。ビニール袋に包んで、キャリーバッグに詰めているので、あまりハッキリ見えないと思いますが、右側のSFMのサイズから、展示パネルの大きさが伺えると思います。今回は、ミニ展なので、一つ一つのパネルもミニです。

A4ファイル

店内は、デジタルフォトフレームのALBOを3台設置して、パネル展示できない分の、過去の作品を全網羅して上映展示があります。そのスライドショーで上映した作品をカタログ的にまとめたA4ファイルも1冊設置。表紙に、今回の新作がぼんやり浮かび上がっています。新作は、結局2点だけしか描けませんでした。来年の、第三文学山房までお待ちいただければ幸いですっ!(気が早いか)

カードたち

そんでもって、名刺を切らしているため(汗)、その代わりというのもなんですが、ポストカードを用意しました。えー、元々年賀状だったり、ウチ(トゴル・カンパニー)のはんこが押してあったりと、わたしの連絡先を示す以外に使い道のないぼんくらカードです。いえ、いいんです、だって名刺代わりだもの。初日は三種類用意します。名刺が刷り上がってきたら、名刺と差し替えます。

貴名箱

貴名箱です。芳名帳は前に書いた人の情報が、後の人に見られてしまうので、ここ数年、ウチ関連で展示をするときは貴名箱を設置しています。ここにお名刺を入れていただくか、備え付けの名刺大の用紙に連絡先を書いて入れていただければ、後日お礼状をお出しできますので、どうぞよろしくおねがいいたします。

ということで、22日から展示が始まります。わたしは水曜日と金曜日の15:00~19:00に会場入りしている予定です。飲食店ですので、一品オーダーをお願いします。それから、差し入れなどはどうぞ「無し」でお願いします。どうかお気遣いなく!

展示詳細

投稿者 YOUCHAN : 00:35 | コメント (0)

2009年6月25日

載せて頂きました

SFマガジン8月号


SFマガジン8月号のイベントページに個展情報を載せて頂きました。(ありがとうございます>ご担当者様) 記事を見て当サイトに来てくださっている方、ようこそいらっしゃいました。

上の記事には展示をするお店が「ブックバー」となっていましたが、正しくは、チェコ料理とビールと絵本のお店です。アルコールの飲めない人にも、美味しいカフェメニューがそろってますので安心です。(かく言うわたしもアルコールが飲めません)。

展示期間は2週間ありますが、全日お店にはおりません。お客様の入りの多い土日と、会社帰りのお客様で混みそうな夜も避けています。飲食店としての機能が第一ですので、わたしは水曜と金曜の、午後ののんびりした時間帯に常駐予定です。営業時間は15:00~24:00ですが、7/22(水)、24(金)、29(水)、31(金)の15:00~19:00におりますので、もしお目にかかれそうでしたら、お気軽に声をかけてください。

それから、前のエントリーと重複しますが、Barでの展示なので1オーダーをお願いします。のどが渇く季節ですので、アルコールOKな方はビールを、NGな方はピンク・レモネードとか美味しいですよ!

詳細は前エントリーをご覧ください地図などもありますので! 展示作品のポストカードや、Thinking Power Notebookの販売も予定しています。ひとつよしなに~~。


投稿者 YOUCHAN : 23:27 | コメント (0)

2009年6月19日

ミニ個展やります

表面

だあしゑんかさんにて、7月22日~8月2日のおよそ2週間、個展を開催します。といっても、新作よりも、過去の文学山房展示がメインです。過去2回の文学山房に加えて、新作もプラスしての展示となります。(新作は、もしかしたらあまり描けないかも......が、がんばります!)

お店の中がとても小さくてカワイイので、大きな作品展示が出来ません。そこで、デジタルフォトフレームのALBOをメーカーさんのご厚意でお借りすることが決まりまして、都合3台のALBOを店内に設置することに。過去の文学山房をスライドショーにて一挙上映いたします。

ちなみに、お店の中はこんな感じです。

だあしゑんか店内

ご覧のように、本がたくさんある、とても素敵なお店です。店名の「だあしゑんか」は、カレル・チャペックの愛犬の名前なんだとか。チェコの絵本、東欧の作家の小説、チェコのお料理やお菓子、お好きな方にはたまらないチェコビールに囲まれてのミニ展示です。改めてアナウンスいたしますが、今から予定を入れて、会社帰りにぜひお立ち寄り下さい。

YOUCHAN個展 文学山房Petit(ブンガクサンボウ・プチ)

期間 2009年7月22日(水)~8月2日(日) ※月曜定休
時間 15:00~24:00( LO 火~土 23:30 / 日・祝 22:00)

場所 だあしゑんか(チェコ料理・ビール・絵本)
東京都新宿区舟町7 田島ビル2F
東京メトロ丸ノ内線 四谷三丁目駅2番出口より徒歩1分
GoogleMapによる地図はコチラ。
Tel&Fax:03-5269-6151

営業時間 15:00~24:00
※Barでの展示なので1オーダーをお願いします。
※飲食店ですので、お菓子・お花などの差し入れはご遠慮下さい。
※7月25日(土)15:00~18:00と、7月28日(火)21:00~22:30はイベントのためギャラリーはお休みです。

YOUCHAN常駐予定 7/22(水)、24(金)、29(水)、31(金) 15:00~19:00


宛名面
※上のDMをクリックすると大きな画像がポップアップします。

投稿者 YOUCHAN : 21:46 | コメント (2)

2008年7月 2日

おうちに帰り着くまでが遠足です

......というけれど、お礼状を出し終わるまでが個展です。先日すべてのお礼状を出し終えて、ようやく個展が完結したように思う。グループ展とは違って、パーソナルなエキシビジョンだから、始まりからおわりまで自分だし、だからこそ、ちゃんとご挨拶をしておきたいと思った。

いつもなら、ご来場いただいた方にお礼状を書いて終わるところだけど、来たくても来れなかった方だってきっといたと思うので、ご案内をお送りした方にも報告という形でお礼状を出した。これがもーー大変で。なにが大変かというと、差出人シールが底を尽いたことに端を発する。

今回のお礼状用に作ったハガキに、メッセージを印刷して、同封するものを用意して、宛名をラベル印刷して(ここまでの準備で1週間くらい費やしている。なにやってんだろー)、さあ、今度は差出人シール、というところで、現実が。シールが足らない! しかもプリンタのインクもすごい勢いで減っている。どうしようかと思案していると、ふとNORIちゃんがナイスアイデアを。「デジはん作ればいいんじゃないの?」 おお、それはいいアイデア!(デジはん、とはシャチハタみたいにインクをつけなくてもスタンプできちゃうはんこを作ってくれるショップのことです。完全版下入稿もできるので便利。しかも安い!)  早速、版下を起こして入稿~。わーい、楽しみだなーと思ったのが木曜日のこと。それっきりうんともすんとも言ってこない。どーなってんだデジはん!?と受注メールを見返すと、「土日休み」とあった。ぎゃふん。

その間も、封筒に詰めたり、消印をスタンプで押したり、ちまちまと作業を進め、月曜になった。「本日発送します」のメールに、いえーいと小躍りする。そして待ちかねた火曜日、お昼前にスタンプ到着。ためしに押してみる。おおー、きれーい。なんでいままでコレ作らなかったんだろう。紙とインクと手間の無駄だったなぁ......。シールの足らない分、スタンプで宛名をぺたぺた押し、準備完了。ようやく郵便局へ。「青葉区内の同一内容の郵便物でしたら、100通以上は1通65円なんですが、ありませんか?」と受付の女性にいわれたけど、青葉区の郵便物は3通くらいしかない。都内依存度が高い。それは仕方ないけど、たとえば渋谷区で出したら安くなるのかな。あ。でも渋谷区で100通って言うのもありえないので、まぁ割引のことは忘れよう。うむ。

ご案内をお送りした皆様、そんなわけで今日明日くらいにはお手元にお礼状が届くと思いますので、お納めください。ありがとうございました。

おまけ:7月はイベント盛りだくさんなのでお知らせです。


よろしくですー。

投稿者 YOUCHAN : 17:13 | コメント (4)

2008年6月21日

[個展報告]展示の様子です

アイランド博士の死

ようやく、展示の様子をまとめることができました。フォトアルバムの形式にしました。サムネイルをクリックすると、詳細をご覧いただけます。また、各作品をJpeg書き出ししたものを、展示の写真といっしょに配したり、展示していた解説も記載しましたので、どうぞゆっくりご覧ください。


投稿者 YOUCHAN : 16:56 | コメント (0)

[個展報告]搬入の様子

もう半月も前のことになってしまいますが、去る2008年5月26日~31日に開催した個展のレポートです。まずは、24日(土)の搬入の模様です。何もなかった壁に、徐々に作品が埋まってゆく様は、なかなか面白いです。それにしても、わたしのやつれっぷりはどうでしょう。SPARKSの早朝ライブがこのときはもうあったので、朝早く起きていたというのもあります。眠かったのでしょうねー。いい思い出です。

搬入その1

さー、やりますかねー。左の箱の中身はレンタルフレームです。額貧乏脱却だぜ!

搬入その2

マスターも駆り出す鬼のトゴル。額装をマスター+NORI+わたしの3人で手分けしてセッティング。

搬入その3

よっこらせ。

搬入その4

レイアウトはさすがに自分で決めないといけないので、色やモチーフのバランス等を見ながら壁にガンガンかけていきます。写真は「タイムトラベルコーナー」。手にしているのは「犬は勘定に入れません」、隣は「マイナス・ゼロ」です。

搬入その5

正面は、窓をパネルで塞いで壁を作っているので、強度に対する技術(?)がいります。なので、展示の場所を指定した後、マスターに設置をお願いしました。

搬入その6

解説パネルを貼ります。このパネルの絵はどこー!? 人相悪いのは悩んでるからです。

搬入その7

マスター、A0タペストリーを壁に設置するの図。位置決めをしています。わたしは何してるんだろう?かがんでます。

搬入その7

なんとか形になったー! 片付けているところ、でしょうか。なお、「なんちゃってカバー」は、まだありません。だってこの時点でまだできていないから。日曜日に作りました。


搬入その8

1Fカフェスペースの展示もあります。点数は少ないのですが、それでも7点あります。それぞれの解説パネルを用意している様子です。壁の絵は、手前からムーンライダーズ、スケッチショウ、スパークスです。

搬入その9

貴名箱などの設置をして、とりあえず搬入完了! 月曜日の初日は、1時間早く来て、残りの展示をします。なお、髪がぐちゃぐちゃなのは湿気がすごかったせいもあります。この日は大雨でした。

投稿者 YOUCHAN : 10:08 | コメント (0)

2008年6月 3日

個展、無事終了しました

怒涛の1週間、いろいろな出会いがありましたが、なんとか1週間終了いたしました。いろいろな方のご協力がありましたことを、改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。お越しいただけなかった方のためにも、また、ゆっくりご覧いただけなかった方のためにも、さらに言えば、自分自身の反省材料と記録のためにも、改めて作品と展示風景の写真をアップいたしますが、しばしお時間をください。

セットリストならぬ展示リストを列挙しておきます。

第二文学山房
第二文学山房 ゑいじうはSFでいっぱい

音楽山房
音楽山房 ゑいじうの1Fは音楽でいっぱい

投稿者 YOUCHAN : 10:46 | コメント (4)

2008年5月30日

あと2日です!

オープニングのワタシ
急遽、PCM竹尾さんにお願いして、ポストカード用紙を大急ぎで準備していただき、カード(を刷る)準備も万端、 カードをガッツリ用意しておまちしております。タペストリーで使用した、フレスコ・グラフィックペーパーのサンプルも急遽追加。面白い紙で、壁紙素材っぽくてインクジェットでも刷れちゃう。これのA4サイズの用紙、PCM竹尾さんのご厚意で、なんと無料配布しております。数に限りがありますので、なくなった場合はゴメンナサイ。特にイラストレーター仲間の間で、なかなか好評です。

ところで意外なのが、ムーンライダーズの「アマチュア・アカデミー」を イメージしたカードが売れまくっていること。 昨日など、なんと20歳の若い女性が 「あれってYBJですよね!」と興奮気味にカードを手にし、
「ライダーズ、大好きなんです~~~」と。 「そ、その若さでマニアな道をわざわざ選ぶなんて...」と涙が(ウソ)  彼女の前途を祝しました。

意外なものが意外に出る、というのが今回も感じた手ごたえでした。おっもしろい~~~。あと2日なのだー!! 最終日は5時までなので、お間違えのないよう、よろしくお願いいたします。

※上のお写真はまつばらあつしさんよりいただきました。オープニングのときです。着ているTシャツはSPARKSだっ!すこーし後ろに作品がうつっています。ムフ。

投稿者 YOUCHAN : 08:51 | コメント (3)

2008年5月28日

個展、本日3日目です

おかげさまで、オープニングも大盛況でした。
ご来場の上、盛り上げてくださった皆様には改めて感謝です。
飲み物や食べ物が残らなかったのも、すばらしい!
みなさんの胃袋に栄光あれ。

初日と2日目で、販売中のTPノートブックと
今回の展示作品を出力したポストカードが予想以上に出ています。
ありがたいです。

ノートは企画立案したおじさまたちのアイデアと愛情がたっぷり詰まっていて
わたしはあくまでもそのお手伝いに過ぎないのですが、
おじさま方の熱意がノートからにじみ出ているからかもしれません。
モノ作りは愛情ですね。しみじみ。

本日3日目は、2時以降、連続してお約束しているお客様がご来場なので、
ランチを早めにとって、万全にしておかなくては!と思っております。
ぷらっとご来場の方も、お気軽に~。

美味しいコーヒーは、今の暑い季節はアイスがいいですね。
私自身、低血糖なので、おやつタイム頃に1Fに降りて
アイスカフェオレをいただいています。
マスターの淹れるコーヒーは美味しい!
ぜひぜひご賞味ください。

では本日も、みなさまにお目にかかれるのを
作品と共にお待ちしております。

投稿者 YOUCHAN : 07:36 | コメント (0)

2008年5月25日

明日から個展なのです

販売物
昨日、搬入してきました。
うちに帰ってきたら10時で、シャワー浴びてソッコーで寝て
また4時半に起きてSPARKSのライブ中継見てるオレ。
アホですな。
今、「なんちゃってカバー」をちまちまと作っています。
またもや「あとのせサクサク」です(一昨年とおんなじやん)

  • 月曜以降は、終日おります。ランチタイムは席、外します。
  • ゴミがすごく出るので、期間中、展示会場でお茶はお出ししません。もし、のどが渇いた方は、1Fのカフェでお飲み物をオーダー願います。
  • オープニングは17時からです。ビール、ソフトドリンクなどの差し入れ歓迎です。
  • オープニングの飲食は1Fのみです。2Fでは飲食できませんです。作品をじっくり見ていただいて、いろいろお話しするスペースにします。この辺は、一昨年とおんなじです。
  • 写真は販売物のノートと、予約受付中のジョッターの見本。ジョッターがすごくかわいいので、是非手にとって見てください。COBUさんの力作です。
  • 今回の新作をポストカードサイズに出力したものを1枚200円で販売いたします。全作あります。用紙も、展示しているものと同じ画材用紙ですので美麗です。お気に入りが見つかったら、お土産にどうぞ。
  • お会計は1Fでお願いします。
  • 展示の写真は、まだ載せないのだ。でも22点って、家で見るとすごい量なのに、飾るとあっという間にまるで吸い込まれるように収まるのねぇ。
みなさまのお越しをお待ちしております!

投稿者 YOUCHAN : 09:13 | コメント (0)

2008年5月22日

[個展準備]世界は愛を求めてる

とうとう展示作品の最後の絵が仕上がった。音楽山房の「What the world needs now is love」、バート・バカラックの名曲。今年80歳になるバカラックは、2月に来日公演を行った。首都圏では、東京国際フォーラム。これはわかるが、なぜかグリーンホール相模大野。えええ、相模大野ー!? 近所までバカラックがやってくる! ということで、チケットを取り、NORIと見に行った。

わたしにとってバカラックとの出会いのきっかけは、ユキヒロがカバーしている「The April Fool」だった。ユキヒロの影響で聴きだしたのは、他にはトッド・ラングレンやピエール・バルーがいる。そのバカラックが、なんとやってきて、しかもオーケストラ編成ということだった。期待が否が応にも高まる。

1曲目が「What the world needs now is love」で、全部で40曲近い演奏をしたのだが、この曲は、最後にもう一回演奏した。そのとき、照明の演出も手伝って、赤いバラがぱぁっと開いたような印象を持った。一緒に聴きに行ったNORIも同じ印象を持ったという。あの曲は、真っ赤なバラだね。

コンサートの帰りに大戸屋で食事を取ったが、お客さんの8割がたが、コンサート帰りの人だった。パンフレットをうっとりと眺める人、マニアックな音楽談義に花を咲かせる人、いろいろだったが、皆の手には、当日配布された「BB」と印刷された正方形のリーフレットがあった。大戸屋さん、気を利かせてBGMをバカラックにしてくれたらいいのに。

世界は愛を求めてる。世界でたった一つの規則があるんだ、いいかい、なんてったって親切にしなきゃいけないよ。たくさんの勇気や励ましや愛をもらった音楽たちへ、そしてそんな音楽を生み出した、敬愛なるミュージシャンの方々へ、ささやかな恩返しの気持ちを込めて、今回の展示作品を描かせていただいた。うまくかけているかどうかはわからない。けれど、こんな幸せなことがあるだろうか。

投稿者 YOUCHAN : 12:30 | コメント (0)

2008年5月21日

[個展準備]メイル兄弟

残るは音楽山房の2点なのだが、連日、早朝4時半に起きて、スパークスのライブ生中継を観ている。

わたしが初めてスパークスを聴いたのは、実は一昨年前。かなり浅い。名前だけは知っていたが、なぜかノーチェックだった。そんな折、岸野雄一さんのサイトで「スパークス来日」の文字が躍っていた。この公演を見ないと一生損すると煽られたような煽られてないような。好奇心のほうが強く、チケットを予約し、予習のつもりで「Hello Young Lovers」を聴いた。最初聴いたときは、正直ぴんとこなかった。なんだこれ。聴いたことのない音楽だ。オーケストラとロック、怒涛のコーラスワークと、うーん、なんていったらいいんだ、これ。「......?」のまま、もう一度リピートした。リピートするたび、「?」は「!?」になり、「!!」になった。なんだこれは!すごい、すごすぎる!! どんどんはまっていった。

そして来日公演。開演が押したため、スパークスの登場も押した。内心、前座がつらかった。前座の人が悪いわけではないが、やはり主役が出るまでが長すぎたのだ。ところが、スパークスが登場するや否や、そのつらさは吹き飛んだ。まるで見たことのないステージ。アルバム一枚がそのまま一本の映画のようだ。スクリーンに映し出された映像に合わせ、ロンが不思議な踊りをする。ラッセルは右へ左へとステージを駆け巡ってエネルギッシュに歌う。呆然とした。

このステージ以来、実を言うとわたしはライブとかコンサートに、以前ほどあまりいきたいと思わなくなった。あのスパークスのステージの印象が、未だに強く残っているからだ。

ところで、私自身、スパークス歴が浅いおかげで、ラッセルといえば今の風貌だが、昔からのファンの方の間では、70年代の見目麗しい頃のラッセルの印象が強いようだ。しかし、わたしはどちらかというと、今のラッセルのほうが好きだ。年齢を重ねた人の顔というのは、実にいい。特に、ステージで見たラッセルの表情は、すばらしいと思った。そして、今年の21夜の怒涛のライブで見せるラッセルは、一昨年よりも心なしかすこし痩せていたし、近年で一番いい感じだと思った。

動かないロンと激しく動くラッセル。メイル兄弟のコントラストは、荒れた画質で、ときどき止まるインターネット中継を通じても、ぐいぐいと鮮やかに迫ってくる。絵に起こす際、二人の顔を描こうとは思っていたが、ここまでいろんなものを排した絵になるとは正直思わなかった。地味かなと思ったが、何よりも「今」のラッセルを描きたいと思った。「スパークス・ガイドブック」には、あまり近年のラッセルの写真がないし、CDのインナーもロンの写真が多い。スパークスのオフィシャルサイトの写真も、ラッセルは少し自信なさげに見える。ライブではあんなに意気揚々とすばらしい表情を見せているのに......。結局、作画の際に頼りにしたのは、自分で撮った、画質の悪いライブ中継のキャプチャーだった。

今のラッセルを、わたしは猛烈に応援している。モチロン、ロン兄ちゃんもかっこいくてステキだ。スパークス、また来日してほしい。そして、アルバム丸ごと1枚をドラマチックに見せるあのすばらしいステージを再現してほしいと思う。(フジロックにくるけどね)

投稿者 YOUCHAN : 14:57 | コメント (0)

2008年5月20日

[個展準備]なんてったって、親切でなきゃいけないよ

初めて読んだヴォネガットは「スローターハウス5」だった。18か19歳だったと思う。おそらく、この小説の意味している深いところはほとんど理解できなかったと思うが(だからその後、20年来何度も何度も読み返しているのだけれど)、ヴォネガットに惹かれるものを感じた。2冊目を読んでみようと思い手にしたのが、多分「ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを」だったと思う。

主人公のエリオット・ローズウォーターは、大富豪の御曹司である。人びとの間に貧富の差があることに疑問を感じたエリオットは、富の分配が人びとを幸せにすると信じ、そして、それを実行する。彼のしようとしている慈悲深い行為が、崇高であると同時に、とても愚かしいことであることをヴォネガットは隠さない。ヴォネガットは、日本に住む19歳(ティーンネイジャーのラスト)の一少女に、「物事には常に相反する側面があること」を教え込むことに成功した。

とりわけ、私のお気に入りは、エリオットが言うセリフだ。エリオットが施しを続けているローズウォーター郡に赤ん坊が生まれ、洗礼を頼まれていることを妻に電話で告げるシーンがある。あなたはその赤ん坊にどんな言葉をかけてやるつもりなの?との問いに、そうだなぁ、こんな風に言うかな、とエリオットはこう話した。

こんにちは、赤ちゃん。地球へようこそ。この星は夏は暑くて、冬は寒い。この星はまんまるくて、濡れていて、人でいっぱいだ。
なあ、赤ちゃん、きみたちが この星で暮らせるのは、長く見積もっても、せいぜい百年ぐらいさ。
ただ、ぼくの知っている規則がひとつだけあるんだ。いいかい、-----

なんてったって、親切でなきゃいけないよ。


わたしはこの言葉が大好きだ。絵にするなら、絶対このシーンだ!と思っていた。「スローターハウス5」はヘビーな色使いになってしまったが、ヴォネガットはやはりアメリカの作家らしいポップな色使いが似つかわしい。特にローズウォーターさんはラストのオチが爽快だ(ちょっときれいなオチ過ぎるような気もするが)。ということで、この作品は、ぐっとグラフィカルで鮮やかな感じに仕上げてみた。

投稿者 YOUCHAN : 07:59 | コメント (0)

2008年5月19日

[個展準備]あんたは病気だったが、もう元気になって、これからやる仕事がある

今のタイミングで「タイムクエイク」(=時震)は不謹慎かなぁ......という心配がよぎったが、やはりトラウトとヴォネガットのグランドフィナーレを飾るこの作品は外せない!と思いなおした。タイムクエイクとは、10年リプレイする現象だ。これまで過ごしてきた10年間を、自分の意思とは無関係にやり直さなければならない。あのときの事故を防ぐことも、あのときの失敗を防ぐことも、あのときの失言を取り消すこともできない。皆一様に、自らのたどってきた、愚かしくも誇り高き10年をなぞる羽目に陥る。ところが、リプライ終了と同時に、自分の意思で行動をしなければならない。何にも考えずに行動してきたのに、ある瞬間を境に、「自由意志」のスイッチが入る。

そうすると、人はどうなるか。たとえば、動く歩道に乗って移動をして、歩道が終わると自らの足で一歩を踏み出さなくてはならない。が、あなたが相当ぼ~~~っとしていたとしたら。突如、動く歩道が終わりを告げ、あなたはおそらくつんのめって転ぶだろう。タイムクエイクは、そういうことである。

10年間のリプライ。非常に面白い発想で、最後の最後にヴォネガットはSF的な要素の小説でグランドフィナーレを飾ってくれたと思ったものだが、このリプライは、今のわれわれのことなのかもしれない。自分の意思で考え、動くことをずっと訴えてきたヴォネガットだった。しかし、もう「坑内カナリア」理論だけでは追いつかない状況に業を煮やし、読者への最後の贈り物としてこの物語を仕上げたのではないだろうか。

ちなみに、このエントリーのタイトルの「あんたは病気だったが、もう元気になって、これからやる仕事がある」は、トラウトの言葉である。孤独で不遇なSF作家は、このリプライ終了後に大活躍をして、一人ぼっちではなくなった。もう孤独じゃない!

「タイムクエイク」は、ヴォネガットのラストの小説であり、これまでのヴォネガットの小説をずっと読んできた読者への特別のプレゼントでもある。そのため、他の本を読んでない人には、おそらく意味不明な小説だと思われる。個人的には、いろんな思い入れのある作品。

投稿者 YOUCHAN : 20:09 | コメント (0)

2008年5月18日

[個展準備]猫を勘定に入れました

私的セレクションの三大タイムトラベル作品(「夏への扉」「マイナス・ゼロ」)の3作目は、コニー・ウィリスの「犬は勘定に入れません」。ジェローム・K・ジェロームの「ボートの三人男」にオマージュを捧げた本作品、とにかく楽しい。タイムトラベル・カラフル・ミステリ・ラブコメディである。

イラストに起こす際には、2058年と1888年を行ったり来たりと大忙しのヴェリティにスポットを当てたいと思っていた。彼女の大活躍があって、この物語があるといってもいい。そしれ、忘れてはならないのは、あてにならない名(迷)犬シリルもさることながら、やはりここは、猫のプリンセス・アージュマンドであろう。だって、彼女を勘定に入れずして、この物語は成り立たないのだから。

そして、ご本人の登場シーンそのもの以上に、ネッドやヴェリティその他のみなさんが恐れおののく、レイディ・シュラプネルを忘れるわけにはいかない。それにしても、なんとまぁこの小説に登場する女性はたくましいことだろう。

作画する上では、厳密な時代考証は特に行わず、文中の表現から推測するにとどめた。たとえばヴェリティが着ているドレスにこんな模様は入っていなかったと思う。デフォルメということでご勘弁いただきたい。なお、わたしが別途調べたのは、コヴェントリー大聖堂の実物と、焼け落ちる前の細密画である。現在、庭園になっている場所は、もともとは礼拝堂だったのだ。なかなか感慨深い。そして、ムーンフェイズはこの当時、作られていたのでよしとした。そんなところだろうか。

コメディとしての楽しさを第一に表現したかった。連続TVドラマになってほしいなぁ。思い出すだけで笑いがこみ上げる楽しい小説。

投稿者 YOUCHAN : 04:00 | コメント (0)

2008年5月17日

[個展準備]ドレイクの方程式に新しい光を

イアン・R・マクラウドという作家の作品を初めて読んだ。「夏の涯ての島」という短編集で、表題作も含め、あらゆる形式に則った愛の形が描かれている。その中でとりわけ、わたしの気持ちを強く掴んだのが、「ドレイクの方程式に新しい光を」だった。

テアという女性と、トム・ケリーという男性。テアは生きるために目的を求め、トムは目的のために生きる。やがて価値観の相違から疎遠になってゆく二人が、長い長い年月を経て再会する。そして、テアがラストで取った選択を読んだ途端、はっとした。これはビョークの「ハイパー・バラッド」じゃないか、と。もしもこの歌を知っている人がいたら、是非読んでほしいと思うし、この曲を知らないでこの物語を読んだ人には、「ハイパー・バラッド」を聴いてほしいと思った。イラストにも、その色合いが反映されている。ちょっぴりここにも音楽山房が盛り込まれてしまったようだ。(むふふ)

トムの生きる目的とは、地球外生命体をSETIを使って探し続けることだ。舞台となっている時代では、もうSETIそのものは見捨てられた技術になっており、彼は半ば世捨て人のように生きるが、最後にテアと再会した後、トムは再びその目的に誇りを抱く。

痩せても枯れても、自分はトム・ケリーだ。
そして、今夜こそがその夜かもしれない。
まだ自分は耳をすまし、待っている。

生きるために目的を見出すのも人生。目的のために生きるのもこれまた人生だ。人の生きる道は、それぞれに誇り高く、そして美しい。そう思わせる作品だった。

投稿者 YOUCHAN : 02:20 | コメント (0)

2008年5月16日

個展の販売物について

ネイチャー メトロポリタン 上のノートは15日からリュウド社販売・ツバメノート謹製で発売されることになった「Thinking Power Notebook」です。表紙のイラストを描かせていただきました。このノートは、上がA5サイズで「ネイチャー」、下がB5サイズで「メトロポリタン」。基本的にはオンラインショップでの販売がメインなのですが、実店舗では銀座の五十音さんのみでの店頭販売になるそうです。オンラインショップは5冊セットの場合、それぞれA5版(写真上)が1,837円、B5版が(写真下)が2,520円です。(1冊 A5:368円、B5:504円) オンラインでのご購入は、下記リンクよりどうぞ!!


それで、私の個展でも、ノートの販売をいたします。個展では、1冊単位で販売します。横開きで、5ミリ方眼入りで、ミシン目が入っています。イラストレーターにとってこんなに使いやすいノートが今まであったでしょうか!?

また、展示作品が今回、全作描きおろしという快挙(無謀とも言う)なので、それを記念して、全展示イラストをポストカードサイズに縮小出力したものを販売します。カードとして使っていただいてもよく、また、額に入れて飾っていただいても嬉しいです。出力は展示と同じ材質の紙を使いますので、きれいです。ちょっとコストがかかっていますので、価格は200円の予定です。

ノートやカードは、お気軽なお土産にどうぞ!!

展示作品の販売につきましては、展示終了後のお渡しもしくは郵送という形をとらせていただきます。ご希望がある方にお売りいたしますので、お声をかけていただければ幸甚です。2F展示室の「文学山房」の展示イラストは、マットとイラストのセット状態での販売を予定しています。フレーム(額)はつきません。1Fカフェスペースの「音楽山房」展示イラスト(LPジャケット見立て)は、額とセットでの販売を予定しています。

ノートの誕生秘話は、また後日改めて~。(笑)

投稿者 YOUCHAN : 01:27 | コメント (0)

2008年5月 8日

[個展準備]ムーンライダーズ

今日は音楽山房、ということでムーンライダーズである。愛知の外れのいなか生まれ・いなか育ちのわたしにとっての、東京原風景はムーンライダーズの音楽だった。実際に上京してみて、その感覚は間違っていなかったことに気がついた。

高層ビルばかりではない。建物は立ち並んでいる。蛍光灯の灯り。遠くに見えるのは工場か。サーチライト。夜中になっても真っ暗にならない空。そして、ひとり遠くを見つめるジャックの目にはなにが映っていたのだろう。ラジオ消して、土の中に埋めて、アンテナひとつ立てて、草の上で眠りたい。10代の心に刻み込まれた東京原野。孤独を叫ぶこともなく、都会を責めることもない。ただ自身の孤独と向き合う。痛いほどに自身の心にしっくりなじんだ。

わたしがムーンライダーズを初めて聞いたのが「青空百景」だった。リアルタイムだったと思う。明るい曲調とは裏腹に、どこかタガの外れた世界観。40ダースの卵が四丁目の角の僕のベッドで待ってるって、なんだよこれ! 押し寄せてくるのはアナーキーな世界観だ。おかしい、こんな世界があったなんて知らなかった。どんどん惹かれていった。遡ってアルバムを聴くうち、新譜が出た。「アマチュア・アカデミー」というタイトルだった。

当時はLPレコードだった。針を落とした瞬間、今までにない驚きに満たされた。かっこよすぎる!!!! ライダーズに惹かれ、共感したけれど、この衝撃は初めてだった。何もかもをなぎ倒すパワー。カッコイイとはこういうことか! YBJ、ああそうだ、YBJだ。YBJもジャックだ。が、ビルを見つめて待っているのもジャックだ。

ということで、10代半ばのわたしが部屋に篭ってずっと聴いていた音楽へのささやかなオマージュを捧げた。2曲目の「30」を、もう10年前に迎えてしまったが、あれ以来もライダーズは、ときに有機的に、ときに無機的に変化と進化を繰り返しながら、今もわたしにとっての東京原野であり続ける。31年目。現在も継続している、恐るべきバンドである。

投稿者 YOUCHAN : 21:33 | コメント (0)

2008年5月 7日

[個展準備]ラファティ・スイッチ

ラファティとの出会いは結構長い。「九百人のお祖母さん」がそれで、15年以上になる。長いのだけれど、かなり長いブランクがあった。読んでも読んでもなぜか頭に入ってこない。どこが面白いのかがわからないうちに、ずーっと放置状態になっていた。そして度重なる引越しの途中で紛失した。古本屋さんに売ったかもしれない。廃品回収に出したかもしれない。

ところが、ここ数年、ラファティの長編が出たりして、また気になってきた。今なら読めるかな、そう思ったが、時すでに遅し。「九百人のお祖母さん」はとっくの昔に絶版状態になっていた。ハヤカワで3冊目にでた「つぎの岩に続く」が1冊出ているきりで、この状況はなんだかおかしいと思うようになった。そう思った矢先のこと、神保町のとある古本屋さんで「九百人のお祖母さん」の上製本がお求めやすい価格で売られていた。本は出会ったときに買うのが正しい、ということで迷わず入手、表題作から読み始める。

あれ? 面白い。

結局、最後まで面白く読めた。が、なかなか難解だと思ったし、大方の評価にあるような「爆笑する」という感じはしなかった。シュールさを味わう感じじゃないのかなぁ、というのが感想だった。そして次に「どろぼう熊の惑星」に進んだ。うむ、こっちのほうが読みやすいかな。相変わらず、血は出てくるし、残酷な描写も多いなぁ、シュールだなぁ。

......と思っていたのだが、途中で「かちっ」とスイッチが入った。ああ、そうか! 味わい方を掴んだ瞬間だった。ラファティ・スイッチが入った途端、面白いのレベルがぎゅーんと上がった。面白いのには代わりがないのだが、気がついてしまったのだ。スイッチが入ってよかったなぁ。

というわけで、展示するイラストは、この「ほら吹きおじさん」の軽妙な語り口てんこ盛りな雰囲気を出すため、ペン画で描くことにした。グリム兄弟やアンデルセンと同じで、ラファティという作家の作品は、いつか伝承される類のものになるだろう。小鳥が千年に一回の割合で巨大な岩をつつきにくるペースで、大きな穴があく頃に。

投稿者 YOUCHAN : 18:08 | コメント (0)

2008年5月 6日

[個展準備] 宇宙クジラとシャコの思い出

今回取り上げるSF小説の中で、最も心優しい短編集、「ジョナサンと宇宙クジラ」を描く。作者はロバート・フランクリン・ヤング。あたたかくて、優しい雰 囲気を大事にしたいなーと思い、ストレートな絵にしてみた。宇宙クジラは人間にたとえるなら17歳の少女である。そこを大事にしよう、と。

ク ジラを描く際には、NORIちゃんから細かなアドバイスをもらった。ちょっとイメージ検索してみよう、ということになり、詳細なクジラの資料を見つける。 ふむふむ、なるほど、目の位置はこうだし、尾っぽの形もひれの形も全然違うなぁ、と改めて感心。骨格標本まで載っており、このサイトはどこが運営してるん だろうねぇ、と上位ページに移動してみたら......鯨肉を扱う通販ショップであった。

余談ですが、わたくし、クジラを食べたことがない世代で ある。竜田揚げとか給食に出たよー、なんていう同年代の友人も時々いるが、愛知県は(あるいは西尾市は?)クジラを給食には出さなかった。家でも食べる機 会はなかった。立地的に海が近いので、魚に困らなかったせいもあるのかなと思う。特に夏はキスとシャコばかり食べていた記憶がある。特に、東京に出てきてから食べた シャコが、あまりにも水っぽくてマズイのに驚いた。シャコってーのはこんな味じゃない。ああ、懐かしいなぁ。

と、話が大きく逸れたところで 話を戻すけど、「ジョナサンと宇宙クジラ」を電車で読んでるとき、涙が出て困ったことがあった。悲しくて泣くばかりが涙ではない。優しさに触れるときに も、やはり人は涙するんだなぁ。SF初心者の方にも(ってわたしも十分初心者であるけれど)オススメの1冊。

投稿者 YOUCHAN : 01:04 | コメント (4)

2008年5月 2日

[個展準備] 線画作品

世間は大型連休、わたしは個展の準備と連休明けの仕事。働く皆様、もう孤独じゃない!

うっかり記録を忘れていたが、今回は線画作品も数点展示する。ひとつは、A0サイズと巨大なタペストリーで、テーマにしたのは「グラックの卵」。浅倉久志監修の「ユーモアSF短編集」で、これがまたすこぶる面白い。そこで、収録されている短編を一大絵巻物よろしく、スラップスティックに表現してみたが、これは線画が良く似合う。左から「見よ、かの巨鳥を」右にいくに従い、収録順に作品が進み、一番右端はお色気たっぷりの「グラックの卵」で締める。これは、階段の壁面に吊り下げることになっているので、階段を上りながら見ていただくもよし、二階から全体を眺めていただくもよし。

それから、あと2点線画を描いたが、こちらは「音楽山房」。先日、引退騒動まで出て大騒ぎになった(しかもガセだったというお粗末なオチ)フィル・コリンズの「Can't stop loving you」とスケッチ・ショウの「ekot」。この両者、音楽の方向性も全く違うが、前者はオーガニックな手触りが良く似合うことから、後者は無駄のないラインが良く似合うことから線画で表現することになった。

「Can't stop loving you」は、CDを聞いて泣いた。「Testify」がメチャクチャ気に入ったわたしは、「このアルバムはあなたの作品の中でナンバーワンだ!」と勢いファンレター(ハガキ)をフィルの所属しているレコード会社(アメリカ)に出した。そしたら、フィルの事務所(イギリス)からサイン入りの写真が送られてきた。これにはビックリしたなー。みんなもっと「Testify」を聴いたほうがいいよ。ああいう進化が、わたしは好きだ。

「ekot」は、YMOからずーと聞き続けてきた彼らが、こんなものを作ってしまったのか!とその変貌に驚き、感激した曲だった。過去の栄光に引きずられるどころか、どんどん新しい方向を見つけては進んで行き、しかもその時代の息吹に呼応しているとすら思った。ずっと聞いてきてよかったと思う。特にユキヒロは、今が一番いいような感じがする。

「音楽山房」は、自分の精神的なルーツになるものをピックアップしているため、セレクションがどこかちぐはぐな印象を受けるかもしれない。展示スペースの都合もあり、あれもこれも盛り込めなかったせいもある。が、わたしが個人的に受けた影響を、その1枚1枚に込められたら、と思う。アーティストたちへのささやかな恩返しの気持ち(届くとか届かないとかは別にして)で描いている。

ということで、さて。ムーンライダーズである。わたしの中の「東京」の原風景は、ムーンライダーズのサウンドと共にあったし、それは今も変わらない。どうするかなー。現在思案中。

投稿者 YOUCHAN : 18:53 | コメント (2)

[ 個展準備 ] シジジイ

前の前のエントリーでさんざん手こずったとぼやいていたスタージョン。どうしたものかと思い、「めぐりあい」をチョイスすることにした。非現実と現実の混在具合といい、ダンディな雰囲気もスタージョンらしいと思うし、なによりもシジジイだし。

シジジイとは「単為生殖とかその他ある種の下等なタイプの生殖作用に付随して起こる現象の一種」だそうだ。なんのことやら。しかしながら、スタージョンはシジジイがとてもお気に入りで、「めぐりあい」の他にも、「反対側のセックス」にもシジジイが出てくる。また、スタージョンはおそらく音楽がとても好きだったのではないかと思う。「めぐりあい」の主人公は、作曲家でもあるし、「死ね、名演奏家、死ね」では、スタージョンの音楽趣味がどっさり盛り込まれている。

ということで、そんな要素を盛り込んだ絵にしてみた。タテ位置で描いているのだけれど、描いている本人がなんだか横位置のような錯覚に陥る。ラフでとても苦労した分、作画は早かった。なんだか変な絵になったし、イメージが違うといわれるかもしれないが、これもひとつのスタージョンかと。スタージョン本人も言っている、「常に絶対的にそうであるものは、存在しない」と。(スタージョンの法則)

投稿者 YOUCHAN : 00:20 | コメント (0)

2008年5月 1日

[個展準備] そして赤い薔薇一輪を忘れずに

アヴラム・デイヴィッドスン。こりゃまた何と表現したらいいか、一言では表しにくい作家である。洗練されていて、エキゾチックな香りもして、都会的でもあり、センチメンタルでいながら、ミステリアス。といっても先述のスタージョンとは全然違う。短編作家って奥が深いなぁ。

ところが、デイヴィッドスンに関しては、ラフはスタージョンほど手こずらなかった。その理由はわからないのだけれど、「そして赤い薔薇一輪を忘れずに」がイマジネーションを強くかきたてたせいもあるかもしれない。個人的には成長一筋の「ナイルの水源」が大好きで、これを描く予定でいたのだが、再読してみて、この小品にやられてしまった! それにしても、短編集表題作の「どんがらがん」では描かなかったなぁ。こんなんでいいのかしら。ま、いっかー。個展だし。

ところで、今回のこの作品では、線画といつものペインティングを組み合わせた実験をした。この実験は、先日描いた「アイランド博士の死」(デス博士の島その他の物語)でも試みたが、今回はもっとコミットした感じになった。どうぞお楽しみに!

ということで、いよいよ5月。ぎりぎりだなーこりゃ......。やばいです。

投稿者 YOUCHAN : 00:58 | コメント (0)

2008年4月29日

[個展準備] 夏への扉、開け放とう

いわずと知れた超名作、「夏への扉」を描く。個人的タイムトラベルモノ第二弾。あの表紙があまりにも有名なので、こういうのは本当はやりにくい。なのだけれど、あえて、嗚呼、あえてチャレンジしてみる無謀なワタシ。

リッキイ・ティッキイ・テイヴィーの愛らしさにスポットを当て、もしもティーンネイジャーの人たちが読むならこんな表紙はどうだろうと想定し、がらりとイメージの異なるポップなイラストに仕立ててみた。これはカワイイ。ピートもいます。ヌーディストの人もいるけど。

進んでるんだか進んでないんだか、わからないながらも、1点ずつ作品が出来てゆく。じりじりと。そして、タペストリーキットが届き、大判出力が上がって来、マットが出来上がり発送完了メールが届き、DMも足らなくなってきた。外堀からどんどん埋まっていく。ということで、フライヤーを追加で作る。手紙でご案内を出す方用のもの。文字や地図もDMよりも大きめ、今回描いた絵も数点追加で入れた。あとは作品を描くだけ。描いて描いて描きまくれ、ギャラリーを埋め尽くせ。(下図がフライヤーです。ポップアップで大きい画像が表示します)

フライヤー

それにしても、思った以上に、シオドア・スタージョンに手こずる。スタージョンは短編がやはりいい。ということで、名作「一角獣・多角獣」をセレクトするも、そのうちの1篇をチョイスしてしまうと、ファンタジーに寄り過ぎたり、ホラーに寄り過ぎたりする。一貫したスタイルを持っていながら、こういうことが起きる点において、今回ではスタージョンが一番大変だと思った。

孤独で、残酷ながら、優しさもある。都会的でありながら、オーガニックな手触りもある。ミステリの要素もありながら、SFの要素も当然ふんだんにある。毎晩毎晩、50枚以上のラフを描き続け、先日ようやく決着をつけた。まだラフの段階でこうだもの、困ったもの。これが仕事だったら、とうの昔に締め切りが過ぎていたことだろう。

スタージョン、恐るべし。

投稿者 YOUCHAN : 20:48 | コメント (0)

2008年4月25日

[個展準備] タイムトラベル3本立て

個人的なセレクションで、タイムトラベルモノを3本ピックアップした。ハインライン「夏への扉」、広瀬正「マイナス・ゼロ」、コニー・ウィリス「犬は勘定に入れません」である。わたしはタイムトラベルモノが好きなんだなぁとよくわかった。夢ですな。ロマンですな。

この3本にしたのは、「マイナス・ゼロ」と引き合いに出されるのが「夏への扉」なのだけれど、個人的には「犬は勘定に入れません」のほうがあってるような気がしたから。「マイナス・ゼロ」と「犬勘定」の大きな類似点は、推理小説の筆致を持っている点だと個人的には思っている。発表年が「夏への扉」「マイナス・ゼロ」と、「犬勘定」とでは隔たりが大きすぎるので、引き合いに出されることは難しいと思うけど、あくまでも個人的な線ということで。他にもタイムトラベル小説はもっとたくさんあるだろうし。

ということで、本日は「マイナス・ゼロ」を描く。空襲のシーンを構図に取り入れる際、内田百間の「東京焼尽」(※「尽」は旧漢字)の空爆の描写に、飛行機の腹がいもりのように不気味に赤く見えた、とあったのを思い出し、少し取り入れてみた。今回の展示で百間先生の名前が出てこようとは誰も思うまい。ふふ。(ってこれ以上は出ませんが)

投稿者 YOUCHAN : 22:11 | コメント (0)

2008年4月24日

[個展準備] 気づけないはずの出来事を

今日は「音楽山房」。ということで、コンサートで大泣きしてしまった吉田美奈子「KEY」より「Graces」をピックアップした。

曲もすばらしいが、歌詞がこれまた抜きん出ている。今日よりも明日を愛そう、そう歌う。ただの励ましではなく、傷ついている心、時々の悲しみに嘆くとき......四季は繰り返しやってくるけど、永遠の愛なんてあるのかな......生きる喜びも悲しみも苦しみもすべてを包括し、季節が巡る不思議と絡める歌。現実を直視し、それでも人生はすばらしいと謳歌する。

KEYコンサートツアーのときだから、もう10年以上経つが、彼女の歌声はわたしの心をわしづかみにして、そして言葉どおり、わたしを泣かせた。周囲のひとも何人か泣いていた。歌詞の力、曲の美しさに加え、彼女の歌声だ。声の力だ。

今なおこの曲をCDで聴くたび、わたしは涙腺が熱くなるし、あのときの気持ちを思い出す。深い深い慈愛に満ちた感動だった。そんな音楽を贈ってくれた彼女への、わたしなりの感謝の気持ちを込めて、絵に託してみた。

「気づけないはずの出来事を 素敵だと思える街のGrace」

そのGraceこそが、あの日の渋谷公会堂での歌声だったと、今もそう思っている。

投稿者 YOUCHAN : 00:33 | コメント (0)

2008年4月22日

[個展準備] アンドロイドはブレードランナーの夢を見るか?

昨年、「ブレードランナー」のディレクターズカット最終版(だっけ?)の上映があり、ブレラン好きとしてはこれは抑えておかねば!と、NORIと二人で新宿の映画館に向かった。とにかく音がすばらしく、ストーリーは何度も見てるから目新しさはないけれど、ともかくあんなに雨が降ってたっけ!?と改めて驚いた。映画館を出ても、「ああ、そういえば外は雨だっけ」と錯覚を起こしたほどだ。そして、エスカレーターを降りるときに一望した新宿の夜景ときたら! まさにブレランの世界観そのものだった。雨が降っていればカンペキだったろう。

ただし、原作のP.K.ディック「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」の世界観は真逆だ。雨なんか一滴たりとも降らない。どちらかといえば、放射能をたっぷり含んだ砂塵吹きすさぶ、廃ビルだらけの世界。乾いているのだ。リドリー・スコットが、この物語を映画化する際に取った意訳が、どれだけ思い切ったものか。それに、すばらしい世界観だった。そこには敬意を表したいと思うと同時に、やっぱ違うよね、という思いもあり、原作に沿ったビジュアルを心がけてみた。

生きている動物を飼うことがステイタスで、地位の象徴でもあった地球。賞金稼ぎをして、その大金で動物を買う「原作のリック・デッカード」は、映画よりももっともっと人間臭い。全然かっこいくはない。だから、かっこいい絵にはしなかった。これも一つの世界観だと思う。ディックが織り込んだ、心象世界の描写には、わたしは触れなかったが、そこに着目し、表現したオリジナル文庫版の表紙を手がけたイラストレーターさんの手腕にも改めて敬意を表したいと思う。

投稿者 YOUCHAN : 21:11 | コメント (0)

2008年4月18日

[個展準備] デス博士の島

ジーン・ウルフの「デス博士の島その他の物語」を描く。

「death」と「doctor」と「island」の3つの単語から成り立つ、言葉遊びのようなタイトルの不思議な短編たち。その中の「アイランド博士の死」に、島と海と宇宙が交錯する描写があって、それがとてもとても美しいと思った。こういう不条理な描写って、奇想好きにはたまらない。ウルフの世界観にどこまで近づけたかはわからないけれど、今回はこれをモチーフとした。ミステリーとしても読め、解釈が幾通りも思いつき、議論が活発だったのは「アメリカの七夜」だったけど、イメージとしては、やっぱ「デス博士」シリーズかと。

また、線画と従来のカラー画との技法を組み合わせる、といった、個人的な冒険をした作品でもある。展示では、「表面化するテーマ」と、「内的なテーマ」、そして「表現技法」の3つのテーマが常にある。さらにトータルで世界観が形作れるかどうか、などなど。うーん、個展はエネルギーが要るなぁとつくづく思う。

と同時に、わたしはこんなにも小説が好きだったのかと、少々自分でも呆れている。毎晩、寝る頃には消耗しきって、本すらまともに読めないほど眠気に襲われている。そのくせして、気持ちだけはブルブルと高ぶっている。今回の個展のモチーフにしたい本をまだ読んでいる。2冊平行、全然進まない。電車に乗ってもスグに爆睡。全然ページが進まない、これはこれで困っておりやす。むぅー。

あ、仕事もちゃんとやってますのでご心配なさらないでください>クライアント各氏

投稿者 YOUCHAN : 19:32 | コメント (0)

2008年4月16日

[個展準備] ディレイニー

無謀だと思った。「アインシュタイン交点」を絵にすることは。第一、曖昧模糊としていて理解できなかった。なのに、目まぐるしい色彩と造形の洪水が、行間から押し寄せてきたから、仕方がないじゃないか。その第一印象を絵に描いておくことは悪いことじゃない。いいかもしれない、と決意した(って大げさな)。

まずは、もともとのタイトル「A Fabulous, Formless Darkness(摩訶不思議な混沌とした暗闇)」という言葉に惹かれた。そして、冒頭のフィネガンズ・ウェイク、これにもう打ちのめされた。「あたりが暗くなる、(色が衰え/沈々と静まり)......」これだけが動機だ。ということで、「スローターハウス5」と「グラックの卵」の次に描いたのは「アインシュタイン交点」でした。

ところが、描き上がって気がついた。訳者あとがきで、伊藤さんが「前回読んだ印象では、音楽を奏でる剣やら、ドラゴンやら、食肉花やら、SFというより安っぽいヒロイック・ファンタジィと見まがうような物語。ところがその背後に、これほどたくさんの意味と緊密なロジックが潜んでいたとは...」云々と書くくだりがあった。......音楽を奏でる剣やら、ドラゴンやら、食肉花やらって、や......やばい、そのまんまだよおいら!

ということで、個展までひと月半ありますが、先に謝っておきます。読み込んでから、また描いてみます。「スローターハウス5」のように。何年もかかって完成するのかもしれない。第一歩の「アインシュタイン交点」、個展会場でお披露目いたします。

投稿者 YOUCHAN : 16:10 | コメント (0)

2008年4月13日

[個展準備] 搬入まで40日

明日の月曜日から搬入日前日の23日まで数えたら、ちょうど40日だった。
子供たちの夏休みと同じ長さだ、わーい と思うとなんだかとても長い気がするけど、
単純計算して2日で1枚仕上げても、たった20枚しか仕上がらない。

なんて人生は短いのだろう。

とは言うものの、レギュラーの仕事もあるので、個展の制作ばかり
してるわけにはいかないし。
この40日間、有効に使わないとマズイ。ホントにマズイ。

今日は「音楽山房」のイラストを描く。
「Everlasting Loveship」という、ミッキー吉野さんの曲で、
わたしが人生で好きな曲の5本の指に入る1曲。
あまり知られていない曲かもしれないけれど、詞も曲もとにかく素晴らしい。
10年くらい描きたいと思ってラフを描いては断念し、
ラフを描いては断念し、を繰り返して、今年、ようやく形になった。
今の力量では精一杯の出来。
個展でお披露目します。

投稿者 YOUCHAN : 23:58 | コメント (2)

2008年4月11日

[個展準備] ヘタすぎる

前のエントリーで「20年前に描いたB全作品の『スローターハウス5』も展示する」と書いてしまった。今年の作品をB1出力に出すため、出力紙をどうしようかということになり、とりあえず見てみよう、その20年前の作品を、ということになった。ばりばりとガムテープをはがし、引き上げてきたB全パネルを出してみた。

......へ、ヘタすぎる。どうしよう、こんなの展示していいのか!?

NORIちゃんからは「これは勇気をもらえる! 励みになっていいかも」とか「今の自分だったら『イラストレーターになる夢、諦めな』って絶対諭すよね」と散々な言われようだ。ちぃっ、小賢しい。言われるまでもないわー! それにしても、こんなにヘタだったかオレ。びっくりした。

B1のパネルの下地に一所懸命塗りこんだ筆の幅が狭すぎたんじゃないかとか、いや、そういう問題だけじゃないな、とかデッサンひどいな、とか。ああもう、どうしよう。これ、ロールスクリーンでも取り付けて、見たらスグに下ろしてもらう仕掛けにしたい。トホホすぎる。

それにしても、ヘタはヘタなりに一所懸命描いている。それだけは認めよう。ああ、若さゆえの過ちとはこの事をいうのだな、シャア少佐。展示取りやめたい。取りやめようかな。イヤまじで。と言うと、NORIちゃんは「だめだよー、コレも展示の売りなんだから」と言う。ヒトゴトだと思って。ああ、確認してから決めればよかった。思い出は脳内で美化される。

とりあえず、ビニル張りだけはやり直さないといけない。実家にある間にビニルは剥がされ、インレタもむき出しでところどころ欠けている。それはともかくとして、パネル全体が埃をかぶっているので、毛の柔らかい刷毛で表面をきれいにして、20年ぶりにビニルシートを張りなおさなくては。ドライヤーをかけながら。それにしても、ああもういやになるなぁ。いろんな意味でトホホ。

投稿者 YOUCHAN : 22:47 | コメント (2)

2008年5月26日

個展「第二文学山房 ゑいじうはSFでいっぱい」のお知らせ

えと。このエントリー、しばし一番上に表示してます。個展準備日記なんかも書いてますので、もしよければ読んでくださいねー。どんな題材をネタにしてるかもわかって楽しいかも?マニアックでゴメン......。
第二文学山房 ゑいじうはSFでいっぱい
YOUCHAN個展 第二文学山房 ~ゑいじうはSFでいっぱい~
(同時開催 音楽山房 ~ゑいじうの1Fは音楽でいっぱい~

会期 2008年5月26日(月)~31日(土)
11:00~19:00(最終日は17:00まで)
オープニングパーティー 2008年5月26日(月)17:00~19:00

会場 Coffee&Gallery ゑいじう
〒160-0007 東京都新宿区荒木町22-38
TEL:03-3356-0098
交通
 東京メトロ 丸の内線「四谷三丁目」2番出口より徒歩7分
都営新宿線「曙橋」A1出口より徒歩3分


上図が今回の個展「第二文学山房 ゑいじうはSFでいっぱい」のDMです。モチーフは、読んだことのある人なら(多分)わかってもらえると思うのですが、カート・ヴォネガットの「スローターハウス5」です。

実は、今からちょうど20年前の20歳のとき、卒業制作のモチーフとしても「スローターハウス5」をわたしは描いておりまして、昨年末に母の家にずっと置 きっぱなしにしていたものを引き上げてきました。個展会場では、その20年前の「スローターハウス5」も展示する予定です。生き恥をさらすようではありま すが、あのときから20年経った40歳のわたしが描く「スローターハウス5」と比べて見ていただくのも、これまた一興。20歳のときって、自分が他の誰よ りも特別だと信じてた頃だし、とんがってみたくて、でもうまくできなくて、というあがきのティーンネイジャーから脱皮する時期でもあります。当時から変わ らない部分と、やはり20年を経て変わった部分があります。実際の展示はB1サイズ。卒制がB全パネルだったので、新作もB全にしないとフェアじゃない かー、と思ったので。

さらに20年後の60歳のときに、また「スローターハウス5」が描けると楽しいなぁと思います。20歳のときはアクリル絵の具でした。40歳の今はデジタルです。60歳のワタシは、何を使ってるだろうか。

会場地図についてはこちらです。ちょっと大きめに書き出してみました。
展示詳細と地図

投稿者 YOUCHAN : 21:10 | コメント (0)

2008年3月 6日

[個展準備] 個展まであと何日だらう

第二文学山房 フライヤー

個展のフライヤーなんて作ってみちゃいました。A5サイズとかで印刷するとかわいいです。
PDFも一応ご用意しましたー。Acrobat5以上の設定に、一応してあるです。

投稿者 YOUCHAN : 23:49 | コメント (0)

2006年7月 1日

個展の風景

先月の5月29日〜6月3日の1週間、ゑいじうさんにて開催しました個展
「文学山房」のスナップ写真です。

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いただいたお花たち。いい香りをギャラリー内に振りまいてくれました。
差し入れも、お花のほかに、お菓子をいただいたり(ご馳走様でした!)、
モビルスーツのフィギュアなど。多種多様で泣けます。

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階段を上がると見える風景です。ピアノがかわいいでしょ?

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カウンターには、芳名帖を置かないで、貴名箱を置きました。貴名箱は手作りです。

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階段には、連載『文学山房』のキャプチャーを飾りました。じっくり読んでいただいた方が多くて、嬉しかったです。

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モンキーハウス〜鬼火の展示の様子です。

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カウンターには本物の書籍を置きました。それ越しに百鬼園シリーズの展示が見えます。

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鬼火〜パノラマ島綺譚です。お祝いにいただいた胡蝶蘭が「鬼火」に似合っているように感じました。

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ピアノから壁側を向いた展示風景です。

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1Fのカフェの様子です。

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そしてお世話になった、「ゑいじう」さんの概観です。午前中に撮ったので、すごくピカピカ〜!

と言う感じでした!これにて、おしまいです。
長い間、お付き合いくださいましてアリガトウございました。

なお、個展に関するまとめアーカイブは「文学山房」にてまとめて(というか抜き出して)ありますので気が向いたときに覗いてやってください。

投稿者 YOUCHAN : 00:46 | コメント (2)

2006年6月30日

パノラマ島綺譚

パノラマ島綺譚イラスト
※クリックすると、大きな絵がポップアップいたします。どうぞご覧ください。

二人は、一方に於いて、限りなき愛着を感じ合いながら、一方に於いては、
廣介は千代子をなきものにしようと企み、千代子は廣介に対して恐るべき疑惑を抱き、
お互にお互の気持を探り合って、でも、そうしていることが、
決して彼等に敵意を起こさせないで、不思議と甘く懐しい感じを誘うのでした。

(江戸川 乱歩「パノラマ島綺譚」より)


オリジナルイラストです。

手に手をとって不思議な島を巡るふたり。水中トンネルの外には人魚が泳ぎ、
そうかと思う内に森が開け、羊羹を切ったように完璧で美しい人工の岩肌には滝が落ち、
ドームの内側には空が描かれ、温泉には美女が…。

ここはパノラマ島。一人の男の妄想が形になった不思議な島です。

とある資産家の息子が死んだ報を受けた人見廣介は、顔が瓜二つであることと、
土葬の習慣がある事実を巧みに利用することを思いつきます。
資産家の息子の生還に大騒ぎの村、喜びに沸き返る資産家の家族。
うまうまと成りすましに成功した廣介は、資産をつぎ込んでパノラマ島の建築を決行するのでした。

ところが妻の千代子だけは、夫が偽者であることを見抜いてしまいます。
廣介も千代子に悟られたことを知り、もうこうなったら島に連れ出して
殺してしまうしかない…と決意します。千代子も不安と恐怖にかられながらも、
島に行くことを断る理由が口に出せず、結局廣介の言いなりに…。

しかし、パノラマ島を巡るうち、二人の心は次第に惹かれあってゆくのでした…。

「パノラマ島綺譚」の作者である江戸川乱歩は、この奇妙な島の描写を書く事が、
楽しくて楽しくて仕方なかったそうです。
読者であるわたしは、奇妙でグロテスクな島をめぐる冒険の中、
二人が次第に惹かれ合ってゆく様が、なんとも愛しく感じました。
破滅に向かう恋だとわかっていながら、惹かれ合わずにはいられない、人の心の不条理さ、切なさ…。
乱歩が楽しく書いたように、わたしも二人に愛情を込めて、自由に楽しく、そしてちょっぴり切なく描き上げました。

最後は壮絶な大花火で終わるこの物語。この惹かれ合う二人がどうなったのかは、
ぜひ「パノラマ島綺譚」を読んで頂きたいと思います。
ちなみに、一番右端上にいる、トレンチコートのナイフを持った男の名は北見小五郎。
明智小五郎を連想させる存在です。
(展示解説より転載)


パノラマ島ラフスケッチ

「パノラマ島綺譚」イラストのラフです。このラフも展示しました。
書き込みが細かいので、大きな絵を用意しました。クリックでポップアップ表示します。


展示風景1

展示風景です。「鬼火」の隣に展示してあるのがお分かりいただけると思います。

展示のときは、このイラストは4分割されていました。出力サイズは、1/4でタテ90cm、ヨコ30cm。
相当大きなものだったのですが、4分割することで、一度に目に飛び込んでくる情報量が押さえられ、
落ち着いて見ることが出来る形態となりました。
描く時は、4分割することを前提に描いたので、ラフではその分割ラインが描かれています。


展示風景2

正面から見たところです。この面の真向いには、ピアノが置いてあります。


なんちゃってカバー

「なんちゃってカバー」です。
実は、展示会場にはなくて、後日、作品ファイルを作った際に作りました。

ということで、このパノラマ島を持って、今回の展示作品をすべてご紹介することが出来ました。
明日は、展示報告の最後ということで、展示風景の全体のスナップを
何枚かアップして締めくくりたいと思います。


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光文社文庫「パノラマ島綺譚」江戸川乱歩全集第2巻に収録されています。

投稿者 YOUCHAN : 22:08 | コメント (7)

2006年6月28日

鬼火

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そしてそれが一瞬の光芒を誇りながら、
再び闇の底に沈んで行った後には、
唯一団の青白い焔が、鬼火のように閃々と明滅しながら、
飄々として、湖水の闇の中を流れて行った。

(横溝正史「鬼火」より)


オリジナルイラストです。

横溝正史は、金田一耕助シリーズで有名な作家ですが、「鬼火」は探偵小説ではありません。
戦前の正史の作品には耽美的なものがいくつかあり、
中でもわたしはこの「鬼火」を最も愛好しています。
「鬼火」は、どこまでも憎み合った従兄弟同士の、壮絶な愛憎劇を執念深く描ききった作品です。

「鬼火」が最初に発表された雑誌は、昭和10年の「新青年」。前後編にて掲載されましたが、
その当時に掲載された挿絵は、竹中英太郎という画家によるもので、傑作と評されました。
私自身、初めてその挿絵を見たときの感動は、
「鬼火」を読んだときの衝撃に引けをとらないものでした。

わたしも描くなら「鬼火」を描いてみたい、と同時に、
竹中栄太郎に対する敬愛の気持ちも込めたいという思いが高まりました。
どのシーンを描いたらいいだろう…。悩みに悩みぬいた末、
出した結論は、ラストシーンから膨らませてみることでした。


代助と万造は、画家として成功を収めつつあった存在でしたが、
彼らは従兄弟同士で、幼い頃から憎みあっていました。
代助が画家として成功を収めようとすると、万造も画家になって代助を打ち負かそうとしました。
代助と万造は、お互いの存在がなくては生きてはいけない、愛憎表裏一体の存在だったのです。

また、この画家の間を行ったり来たりしていたお銀という女は、
得になるほうに付く計算高さを持ちながら、妖艶でつかみ所のない魅力を持っていました。
竹中英太郎が描いたお銀は、はてしなく美しく妖しい、儚げな存在でした。
わたしのイラストでも、お銀のイメージはあくまでも儚くなりました。

ところで、イラストの湖面に浮かんでいる仮面は、万造がつけていたものです。

万造は、鉄道事故に合い、大やけどを負って二目とは見られない顔になり、
仮面をつけて決して素顔を人前にさらすことはありませんでした。
底なし沼にボートを出し、代助を誘い出して殺してしまおうと襲い掛かったとき、
万造はボートから誤って落ちてしまいます。

とっさに代助は棹を万造に差し出し、助けようとします。
ところが、棹を引き上げる刹那、万造の仮面が落ちて、その素顔を代助に見られてしまいました。
代助にだけは見られたくなかった、その醜い素顔を…。
万造は、ずるずると底なし沼に沈んでいきます。
「代ちゃん……あばね!」という、郷里の別れの言葉を残して……。

その後、お銀も代助も結局沼の底に沈む運命になってしまうのですが、
沼の底で、代助と万造は、やはりいがみ合っているのでしょうか。
お互いの存在を認め合える距離にいなければ気がすまないというのに。


余談ですが、わたしはこのイラストを描く際、ムーンライダーズの「鬼火」という曲を繰り返し聴いていました。
ライダーズの「鬼火」は、ルイ・マル監督の映画『鬼火』からインスパイアされて作られた曲だと認識しています。
しかしながら、前奏や間奏の物憂いヴァイオリンのあの旋律が、
そして歌詞にも出てきた「生き損なった俺の心」等の表現が、
まさに正史版「鬼火」の世界観に合致しているような気がして仕方がないのです。
(展示解説より転載)


展示風景1

展示風景2

展示風景です。
今回の描き卸作品の中で、個人的に一番気に入っている作品が、この「鬼火」です。
手すき和紙に印刷しました。

「横溝正史のイメージで、こういうのは見たことがない」という評価が圧倒的に多かったです。
おそらく、大勢の方々の中には、角川文庫の一連の杉本画伯のイラストの
イメージが大きいのではないかと思います。

わたしが惹かれる横溝正史や夢野久作、久生十蘭らの世界とは
「血みどろの凄惨な殺人現場」ではなく、その背景にある
「人の心の闇」であり、切なさ、やりきれなさ、苦しさ、厭らしさ、そして悲しみです。
雑誌「新青年」の頃の探偵小説が特に好きなのには、そこに理由があります。


「鬼火」カバー

「なんちゃってカバー」です。


「鬼火」は、竹中英太郎の挿絵も全点収録されて(!)、
創元推理文庫「日本探偵小説全集(9)横溝正史集」に収録されています。

追記:竹中英太郎氏の名前を「栄太郎」と間違えておりましたので、
謹んで訂正いたしました。ご指摘ありがとうございました!>襟裳屋さま(2006.09.02)

投稿者 YOUCHAN : 13:24 | コメント (2)

2006年6月27日

夢野久作像(巻頭歌)

original06_kyusaku.jpg

オリジナルイラストです。

「胎児よ 胎児よ なぜ踊る 母親の心がわかって 恐ろしいのか」
…これは、「ドグラ・マグラ」の冒頭を飾った歌です。
イラストの背景は、胎児の踊る羊水をイメージしました。

夢野久作ご本人は顔が長くて、頭の大きな人でした。
たいへんお洒落な人だったそうで、確かに、どの写真を見ても、
久作はモダンボーイそのものの格好をしてポーズを決めています。
また、ヘビースモーカーとしても知られており、
長ギセルをくわえている写真が有名です。

久作は夫婦仲もよく、子供ともよく遊んだ、よき夫・よき父であり、
小説に見られるような陰惨さとはかけ離れた、微笑ましいエピソードがたくさん残っています。
ただ、残された写真の久作は、寂しげな眼をしているものが多いような気がます。
気のせいかもしれませんが……。

余談ですが、この久作像が出来た後、久作のお孫さんにあたるSさんに
メール添付でイラストをお見せすると、大変気に入っていただきました。
そこで、ご自宅で飾っていただくのにちょうどよい大きさに額装して、
お送りさせていただきました。

後日、Sさんのご自宅にお邪魔させていただく機会を得ましたところ、
Sさんが代々尊敬してやまないガンジー翁の肖像とともに、
わたしの描いた久作像が飾られてあり、とてもありがたく思いました。

思い入れのある一枚だっただけに、とても嬉しく、光栄な出来事でした。
(展示解説より転載)


展示風景

展示風景です。ラフスケッチも一緒に展示しました。


ラフスケッチ

これが一緒に展示したラフスケッチです。


なんちゃってカバー

「なんちゃってカバー」です。
表題の「夢野久作 〜迷宮の住人〜 / 鶴見俊輔・著」は、
今は無きリブロポート刊の本のタイトルです。

投稿者 YOUCHAN : 22:39 | コメント (0)

2006年6月26日

人の顔

original05_hitonokao.jpg

と言いさしてチエ子は口を噤んだ。
ビックリしたように眼を丸くして、父親の顔を見た。
しゃがんでいた父親は、いつの間にか闇の中に仁王立ちになっていた。
両手をふところに突っ込んだまま、
チエ子の顔を穴のあくほど睨みつけていた。

(夢野久作「人の顔」より)


オリジナルイラストです。

チエ子は孤児院から航海士の夫婦の家に引き取られた女の子です。
夫婦はチエ子をとても可愛がっていました。
ただ、チエ子は少々奇妙な子供で、母親と外出していると、
ふと立ち止まって「お屋根をじぃっと見ていると、人の顔が見える」
云々と話し出すようなところがありました。

久しぶりに海外から帰って来た航海士の父親と一緒に、活動を見に行った帰り。
四谷見附で電車を降りて、上機嫌で歩いていると、
チエ子がふと立ち止まって空を指して
「……あそこにお母さまの顔が……」と父親に話し出します。
どれどれ…と腰をかがめる父親。
チエ子への愛情がたっぷりで、優しさに満ち溢れています。
しかし、チエ子に見えた人の顔というのは、
母親と、父親ではない別の男の顔でした…。

夢野久作という作家は、愛情深い親子関係を、
一瞬にして木っ端微塵に砕いてしまう表現が大変うまい作家です。
イラストでは、チエ子がその情景を告げる様子を描いています。


ところで、一昨年に開催した、友永たろさんとのふたり展で出展した
「宮益坂」という作品があります。
わたしの展示作品の中では一番人気でした。
しかし、実はこの作品、もともとこの「人の顔」をモチーフにした
イメージイラストを猫に置き換えたものでした。

今回の個展で、やはり「人の顔」をちゃんと完成させておきたい!と思い、
一昨年のラフを引っ張り出してみました。…あれ? こんなだったっけ…??

ラフは私の脳内で大きく美化されていたのです。
こんなんじゃ、だめだ!!と、ひとしきり落ち込んだ後、
ラフを描き直して、完成させた作品が今回の「人の顔」というわけです。
夜に見ると、結構怖いです…。
(展示解説より転載)


展示風景

展示の様子です。
なお、解説にあったラフの遍歴については、過去のエントリー
『人の顔』遍歴」をご参照ください。

今回の展示作品は、手すき和紙に印刷しているので、
データをそのままJPEGに書き出したものとでは、やはり印象が違います。
背景は、黄色っぽいですし、なによりも、全体のトーンが
落ち着いたものとなりました。
絵としての完成は、確かに一番上にUPしているイラストなのですが、
あの手すき和紙に印刷したものが、作品としては完成形となります。
デジタルで作成しましたが、アナログの質感がどうしても必要な作品です。


なんちゃってカバー

この「なんちゃってカバー」も、その手すき和紙に印刷して作りました。
なんとなく雰囲気が伝わるでしょうか…。
ギャラリーではスポットライトが黄色っぽい色味のため、
写真に撮っても風合いがあまりわかりませんでした。
上図は、後日自宅にて、自然光で撮影したものです。


4480026738

「人の顔」は、ちくま文庫夢野久作全集〈3〉に収録されています。

投稿者 YOUCHAN : 11:46 | コメント (0)

2006年6月25日

早速やってみました

一個前のエントリーで、「帯に夫人なしにしちゃえば?」という
提案があったので、早速やってみました。

ジェイルバード カバー

これが元のカバーです。で、帯を付けてみると…


ジェイルバード 帯

じゃじゃーん!
トレペっぽく感じますが、色を薄くした紙です。
この夫人は「ジェイルバード」のキーになる人物ですから
ネタばれ防止にもなって、いいかもしれません。

…ってなにやってるかといいますと、今、個展作品をまとめた
ファイルを作っているのです。

投稿者 YOUCHAN : 01:15 | コメント (4)

2006年6月23日

ジェイルバード

ジェイルバード

もし、メアリー・キャスリーンがほんとうは何者であるかをわたしが知っていたら、
彼女の両手を切り落としたがっている連中がいるという本人の話にも、
もっとなっとくがいったろう。

(「ジェイルバード」カート・ヴォネガット:著/浅倉久志:訳 より)


オリジナルイラストです。

RAMJAC(ラムジャック)コーポレーション。
この会社は、アメリカ産業界を牛耳っている大企業であり、
その大株主のジャック・グレアム夫人は、5年ほど前から表舞台から姿を消していました。
しかし、企業の買収があったとき、「あなたをRAMJACファミリーに歓迎します」と
グレアム夫人の肉筆の手紙が書かれ、署名の下には八本の指と二本の親指の指紋が押されます。
八本の指と二本の親指の指紋…。これが「本物」の証明なのです。

そして、イラスト中央に描かれたショッピングバッグレディー。
彼女の正体を明かしてしまいましょう。
彼女こそ、大財閥・RAMJACコーポレーションの大株主、
ジャック・グレアム夫人その人です。

彼女を殺し、その両腕を欲しがっている見えない敵がいる…。
世間から身を隠すため、彼女は身体に合わないほどに大きなバスケットシューズを履き、
靴の中に指紋を押すためのスタンプ台や重要書類等を押し込めて、
着られるだけのぼろを身にまとい、
ショッピングバッグレディーになって町中を逃げ回っていたのでした。


「ジェイルバード」の主人公は、ウォーターゲート事件の巻き添えを食って、
刑務所に収容されていた、ウォルター・F・スターバックです。
三年の月日を刑務所で過ごし、ようやく釈放されて
偶然出会った一人のショッピングバッグ・レディーが、かつての恋人、
メアリー・キャスリーン・オルーニーの成れの果てでした。
そして、メアリー・キャスリーンがRAMJACの大株主、
ジャック・グレアム夫人だったことは後から聞かされたのでした…。

ウォルターの回想録の形式で描かれた「ジェイルバード」で、
やはり鮮烈な印象と存在感を残したのはメアリー・キャスリーン・オルーニーでした。
大きなバスケットシューズを履いて逃げ惑うメアリー・キャスリーンを描こうと思いましたが、
それよりも、巨大なRAMJACビルや摩天楼と対比させて描く方が、
メアリー・キャスリーンを表現するにはぴったりではないか、と考えたのでした。

空には、青い空と輝く太陽。取り囲むようなビル群と、
厳しい顔をしたメアリー・キャスリーン。
そして自然を求める都会人のための公園と、
救いを求める人々のための教会を、背景に添えました。
(展示解説より転載)


展示風景

展示風景です。正面一番左の、一番明るい場所に展示しました。
この絵、縦長に見えるのですが、実はそうでもなくて、ほぼ3:4の比率です。
縦にながーくそびえるビルが、縦長に見せているのですね。


なんちゃってカバー

なんちゃってカバー。
これに普通の帯がまきついてたら、キャスリーンが完全に隠れてしまう装丁でNGですね(汗)
海外の書籍ならいいかも。もしくは、帯なしで!


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ハヤカワ文庫「ジェイルバード」カート・ヴォネガット

※「ジェイルバード」ですが、残念ながら、絶版のようです。
 ただ、古書として比較的容易に入手が可能です。それにしても、悲しい、絶版…。

投稿者 YOUCHAN : 21:24 | コメント (6)

2006年6月22日

キャラコさん

original03_calico.jpg

「絹ではいかんな。木綿のような女でなくてはいかん」
剛子の一家は、父の光栄ある恩給だけでたいへんつつましく暮らしているが、
剛子がキャラコの下着(シュミーズ)をきているのは、それには関係がなく、
もっと深い感情のこもったことなのである。

(久生十蘭「キャラコさん」より)


オリジナルイラストです。

キャラコさんの本当の名前は石井剛子(つよこ)。
質実剛健の「剛」の字を取ってつけられた名前です。
「これからの女性は男の言いなりになるようなヘナヘナではいかん」
という父の願いが込められた大切な名前を、
キャラコさんはとても誇りに思っています。
また、もうひとつ「キャラコさん」という呼び名は、
剛子が質素なキャラコ(木綿)の下着をつけていたのを従姉妹たちに見られて以来、
呼ばれるようになったのでした。
従姉妹たちはシルクの下着を着けていましたから、
剛子のことをからかってこんな呼び名をつけました。
けれど、剛子はキャラコさんという名前を気に入っていたし、
周囲からもこの愛称で呼ばれるようになったのでした。

キャラコさんは19歳。誰にでもわけ隔てなく親切で、好奇心旺盛。
大きすぎる口をあけて快活に笑います。
キャラコさんに関わった人は、どんな偏屈な人だって、初めは敵意を持った人であっても、
最後にはキャラコさんが大好きになって、周囲の誰もが幸せな気持ちになってしまいます。
キャラコさんは、太陽のような暖かな女の子なのです。

「キャラコさん」が書かれたのは太平洋戦争前、昭和14年です。
大戦突入前とは言え、その当時の日本は「贅沢は敵」と国民の生活を規制しつつあった時代です。
キャラコさんの名前の由来となった「質実剛健」が、時勢に合致した思想だったことは間違いがないと思います。
娯楽的要素の強い内容のものが、当局の圧力で次々と姿を消していった「新青年」誌上で、
こんな楽しくて、豊かな思想を持った連載を、1年間も続けることの出来た久生十蘭とは、
なんという力量を持った興味深い作家でしょう。

わたしは、キャラコさんのすっくりと立つ姿を描いてみたいなと思いました。
人の幸せを願っていつも動き回っているキャラコさん。
人の悲しみを自分の痛みとして感じ取ることの出来るキャラコさん。
彼女の優しい人柄が、少しでも表現できていたらとっても嬉しいです。
(展示解説より転載)


展示風景1

展示風景2

展示風景です。ピアノの上に展示しました。


なんちゃってカバー

キャラコさんは快活なお嬢さんですが、久生十蘭の手にかかると
ロマンチックな雰囲気が漂います。
なので、額装展示は白い紙に、カバーはちょっと黄色っぽい手すき和紙に
印刷することで、その雰囲気を出してみました。
でも、写真ではあんまり違いがわからないですね…。


なお、「キャラコさん」が収録されている本は現段階(2006年6月)では残念ながらないようです。
三一書房版「久生十蘭全集†」に収録されており、図書館で読めると思います。
また、新たな久生十蘭の全集が発売されるという朗報があります。詳細は下記をご覧ください。
久生十蘭オフィシャルサイト準備委員会

投稿者 YOUCHAN : 09:38 | コメント (2)

2006年6月21日

百鬼猫

original02_hyakkineko.jpg


オリジナルイラストです。

わたしは、内田百間をイメージした猫のキャラクターを描いてみました。
すると、その猫になった百間先生が…いえ、百間先生になった猫が……
とにかく、先生がわたしに声をかけてきました。
貴君、貴君…。

「何ですか、先生」
「ここは一体どこなのかね」
「市ヶ谷の隣の駅、曙橋にある、ゑいじうという画廊です」
「市ヶ谷の隣は信濃町ではなかったか」
「地下鉄が当時より増えております」
「この画廊は『ゑいじう』というのか。旧仮名遣いは健在というわけだね(※1)」
「いえ先生、残念ながら現在では旧仮名を使うことは殆どありません。現に、先生の文章も……」
「なに、新仮名遣いになっているというのか。それはいけない」
「しかし、現に大人気で読まれています」
「人気などどうでもよい。しかし、なってしまったものは仕方がない」
「しかしながら、漢字の送り仮名は先生がずっと指摘なさってた通りに戻りましたよ」
「そうだろう。僕は何度も提言をしたからね。ときに貴君」
「はい」
「画廊といったが、貴君はなにをしている」
「イラストレーター…ええと、挿絵画家をしております」
「風船画伯(※2)のようなものか」
「そんなところです。風船画伯は、21世紀になって人気が出たんですよ」
「しかし本人が生きていなければ意味がないだろう」
「それはそうですが、美術館に長蛇の列が出来たそうです」
「僕は並ぶのは好きではない。ところで、貴君は僕の文章も読まれていると言ったね」
「はい、こんな風に『内田百間集成』と言う形で、文庫として編まれています」
「こんな小さな中に詰め込まれてしまっているのかい」
「でも先生、このサイズの本は電車の中で読むのにぴったりなんです」
「貴君は列車の中で本を読むのか」
「はい」
「列車に乗るときは、外の景色を眺めるのが本当だろう(※3)」
「はあ」
「人の目は文章を読むためにあるのではない」
「でも先生の文章を読むのは、とても面白いです」
「ときに貴君」
「はあ」
「なぜ僕は猫の格好をしているのかね」
「先生は犬よりも猫のほうがお好きでしょう」
「猫が好きというわけではない。しかし、人が飼っている犬は嫌いだ」
「先生の作品では『ノラや』(※4)を初めて読んだんですよ」
「あれは校正もままならなかった」
「猫を飼ったことのある人間にとってあんなに感動する話はありません」
「人の感動などどうでもいい」
「はあ」
「なんだかとりとめのない話だね」
「麦酒でも飲まれますか」
「昼間からそんなお行儀の悪いことはしない。しかるに貴君、なぜ旧仮名遣いを使わないのかね」
「旧仮名はなんとか出せても、旧漢字が変換できないのです」
「なんだね、そのヘンカンというのは」
「……説明がたいへん面倒なのですが、よいでしょうか」
「面倒なのは駄目だよ」
「はあ」

※1 内田百間は旧仮名・旧漢字にこだわった。
戦後、仮名遣いが改められても、その方針を終生曲げることはなかった。
旧仮名・旧漢字を求めるファンは現在も多い。

※2 谷中安規。自彫自刷の版画家で、戦前の百間作品の挿画を数多く手がけた。
「風船画伯」とは、百間が安規につけたあだ名。
戦後まもなく餓死し、その急逝が惜しまれた。

※3 ただ列車に乗って目的地まで着くことだけを楽しみとし、
目的地では何の目的も持たない旅を百間は好んだ。
この旅の記録は「阿房列車」として全三巻で刊行され、人気を博した。

※4 自宅に出入りしていた猫「ノラ」が失踪して、悲しみにくれた百間の作品。
ノラを失った悲しさがあまりにも深かったため、
書いた原稿を推敲することもままならなかった。ペットロス小説としても名高い。

(展示解説より転載)


original02_hyakkineko_tenji.jpg

展示風景です。先日ご紹介した「件」と対で展示しました。


original02_hyakkineko_tenji2.jpg

階段を上りきると、正面に百鬼猫先生がじっとあなたを見つめます…。


photo
第三阿房列車
内田 百間
新潮社 2004-06

by G-Tools , 2006/06/21

投稿者 YOUCHAN : 09:21 | コメント (2)

2006年6月19日

件(くだん)

件

こんなものに生まれて、何時迄生きてゐても仕方がないから、
三日で死ぬのは構はないけれども、預言するのは困ると思つた。

(内田百間「件」より)


オリジナルイラストです。

「件(くだん)」は大正11年に発表された、幻想味あふれる短編作品です。
そもそも件とは日本に古くから伝えられている物の怪で、その姿は頭が人で身体が牛です。
生まれて三日で不吉な預言を残して死ぬといわれていますが、
内田百間が描く「件」は、自分がどうして件になってしまったのかが理解できていません。

きょとんと戸惑っている件に対し、預言を聞こうと群がる人間たちは、
まるで好奇心の強い猿のようです。集まって、不安がって、騒ぐだけ。
その中に、こっそり百間猿が隠れています。

「阿房列車」や「百鬼園随筆」でみせる百間は、
ユーモラスな描写とわがままなのに憎めない人柄が魅力的なのですが、
創作となると、その色合いは一変します。
不気味で、取りとめがなく、話の前後関係があいまいで、心細い闇が広がっています。
創作と随筆の百間。一体どちらが本当なのだろう…。

しかし、明るく楽しい百間文学に浸っていると、
突如として闇の部分が突きつけられる事があります。
死んだはずの金貸しが訪ねてきたり(「贋作 吾輩は猫である」)、
寝台列車で休んでいると急に猿がのしかかってきて話しかけられたり(第三阿房列車)。
そんな場面に出くわすと、思わずニヤリ。
そして思うのです。
百間にとっては創作も随筆も、厳密な境目なんてないんだろうな、と。

だから百間はやめられない。

(展示解説より転載)


展示風景

展示風景です。解説文と一緒に掛けてあるのが見えますか?
この文章が、上記のものです。


なんちゃってカバー

「冥途」のカバーという形にしています。だって「件」は「冥途」に収録されてるから。
一緒に並んでいるのは「第三阿房列車」カバーの『百鬼猫』と小川未明カバーです。

...ということで、明日は『百鬼猫』の登場です。
妄想百間先生との会話を全文掲載しますので、
「阿房列車」読者の皆様、笑ってくださいね〜。


photo
冥途―内田百間集成〈3〉 ちくま文庫
内田 百間
筑摩書房 2002-12

by G-Tools , 2006/06/20


投稿者 YOUCHAN : 23:53 | コメント (0)

2006年6月18日

Manyoについて

Manyoについて、連載「文学山房」について

Manyoについて
Manyo-万葉-』は感性に訴えるリコメンド型のプレミアムマガジンです。
季節を感じる食と空間、大人の着こなし、こだわりの嗜好アイテム、大切な人との旅など…
粋で上質なスタイルを提案。
不易流行をコンセプトに、日本人の遺伝子(DNA)に刷り込まれた「想い」や「憧れ」を、最新の
「食・遊・旅・モノ・ファッション」を通じて語ります。

また、『Manyo-万葉-』は雑誌のような感覚でページをめくることが出来る、次世代電子雑誌です。
閲覧には、専用ビューア「FlipViewer」をお使いのIEブラウザにインストールするだけ。
閲覧は無料で、Win/Mac共にお楽しみいただけます。
ご自宅で、職場で、大切な人と、上質な大人の時間を『Manyo-万葉-』とともにお過ごしください。

連載「文学山房」について
連載「文学山房」

この『Manyo』創刊号から掲載されているYOUCHANの連載が
「文学山房 一篇の文学とイラストレーション」です。
今回の個展では、『Manyo』で掲載したイラストレーションを中心に展示しておりますが、
『Manyo』誌上では、そのほかに「併せて読みたい一冊」として、もう一冊のオススメ本を、
また「併せて聴きたい音盤」として、掲載号のテーマに合ったCDのご紹介もしています。

「次へ」ボタンをクリックすると、右側のテキストエリアが
さっとスクロールして切り替わる仕組みになっています。
また、イラストのイメージに合ったBGMも流れます。
「文学山房」は、見て、読んで、聴いて楽しいコンテンツです。

(以上、展示パネルより転載)

投稿者 YOUCHAN : 00:38 | コメント (0)

2006年6月17日

月と菓子パン

月と菓子パン

ぽってりとした夜中の満月は、菓子パンのなかのクリームの
練り上げたような黄色をしていると思った。

(石田 千「月と菓子パン」より)

Manyo 2006年7月号に掲載されています。ぜひご覧ください。

展示風景その1

階段を上がってすぐ眼に入るのが、壁際のピアノの上の展示です。
意識して、ここには明るい色彩の絵を並べました。楽しい感じです。


展示風景その2

サイドから見ると、本のカバーの背の所に、クリームパンを食べているおじさんが
くるようにしたんですけど、見えますか?


なんちゃってカバー

なんちゃってカバー・「月と菓子パン」の巻。

「月と菓子パン」の作者の石田 千(せん)さんは、わたしと同い年です。
とても丁寧な日本語を書く方で、個人的に(一方的に)とても親近感を持っています。
Amazonの書評等を見ると、「豆腐屋」「本屋」「花屋」という言い回しに嫌悪する人も。
ですが、却ってそこが対象との距離をきちんと保っているように見えて、
わたしは個人的には好感を持っています。入り込みすぎてない感じっていうのかな。


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晶文社 「月と菓子パン」 石田 千


追記:石田千さんの元クラスメイトさんからコメントをいただきましたが、
こちらのふてぎわでTBができないようになっておりました。
ので、こちらからTBさせていただきました。
こういうご縁って嬉しいですねぇ~。
かつきさん、改めましてコメントありがとうございました。(2006/08/07記)
 ・猛読酔書『月と菓子パン』石田千

投稿者 YOUCHAN : 23:53 | コメント (2)

2006年6月16日

センセイの鞄

センセイの鞄

ツキコさんこそ、あのときの男子とどこかに行ったんですか。
センセイが聞き返した。え?とこんどは私が首をかしげる。

(川上 弘美「センセイの鞄」より)

Manyo 2006年6月号に掲載されています。ぜひご覧ください。

展示風景・1

展示風景・2

展示風景です。このイラストも、1Fのカフェに展示していました。
Manyoで連載した作品の多くが1Fに展示されてました。実は。

センセイは、このくらいのおじいちゃんじゃないかなーと、わたしは思っていました。
ツキコさんは、もうちょっと大人っぽくてもよかったかな。
「恩師と教え子」以上「恋人」未満…の、もどかしい時期を絵にしました。

ところで、この本の作家の川上先生は、百間先生ファンなんですよ。
なんだかそういう偶然って、嬉しくないですか。ねぇ。


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平凡社 「センセイの鞄」 川上 弘美


※それで、改めて説明いたしますと、最近、連続で投稿している
イラストレーションのエントリーは、去る5月29日〜6月3日に
ゑいじうにて開催された個展「文学山房」の出展作品および展示風景、
そしてモチーフとなった小説が収録されている
本のご紹介、となっております。一日に1点ずつUPしてます。
(日曜日はお休みします)

投稿者 YOUCHAN : 23:45 | コメント (0)

2006年6月15日

さくら

さくら

もっともっと多く見るような気がするのは
祖先の視覚も
まぎれこみ重なりあい霞だつせいでしょう

(茨木 のり子「さくら」より)

Manyo 2006年5月号に掲載。バックナンバーよりご覧ください。

「さくら」展示風景・1

「さくら」展示風景・2

展示風景です。1Fカフェの一番奥の壁にかけてありました。

このイラストを描いたのは、まさに茨木さんの訃報が飛び込んできた直後のことでした。
ちょうど、掲載時期が桜の季節だったので、5月号はこれでいこうと
思っていた矢先のこと。
個人的に追悼の気持ちを込めて描きました。
連載文中に追悼の文字はありません。あくまでも、個人的に。

茨木さんにとって「わたしが一番きれいだったとき」に
「さくら」をうっとりとみれたらステキだったろうな、
きっと、こんなきれいな色の着物を着たかったろうな、
等などといろんな気持ちを込めて、絵に託しました。

謹んで茨木先生のご冥福をお祈りいたします。


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童話屋「おんなのことば」(茨木 のり子:著)に収録されています。

投稿者 YOUCHAN : 22:42 | コメント (0)

2006年6月14日

往復書簡

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たくさんの年を重ねる必要はない、
物語を書きはじめればいい、書かなくてはならないから
書くのです。

(トーベ・ヤンソン「往復書簡」より)


Manyo 2006年4月号に掲載。バックナンバーよりご覧ください。

展示風景・その1

展示風景・その2

展示風景です。この作品も、1Fのカフェに飾っていました。

ヤンソンといえばムーミンですが、このシリーズにはムーミンは出てきません。
「往復書簡」は、「読者は作家の書いた本の中でのみ作家と出会い、
そして共に旅が出来る」といったような内容で、
ヤンソンと日本人少女の読者との手紙のやりとりの形式をとっています。
でも、そこにヤンソンからの手紙は書かれていません。


なんちゃってカバー・ヤンソンの巻

なんちゃってカバー トーベ・ヤンソンの巻。
みすず書房風レイアウト。もっと余白があってもよかったかな。
実物のヤンソンの本は、本体が濃い色で透けてしまったため、紙を2重に巻きました。


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筑摩書房 トーベ・ヤンソンコレクション1「軽い手荷物の旅」
(トーベ ヤンソン:著/冨原 眞弓:訳)に収録されています。

投稿者 YOUCHAN : 20:16 | コメント (2)

2006年6月13日

月夜と眼鏡

小川未明「月夜と眼鏡」

月の光は、うす青く、この世界を照らしていました。
なまあたたかな水の中に、木立も、家も、丘も、
みんな浸されたようであります。

(小川未明「月夜と眼鏡」より)


Manyo 2006年3月号に掲載。バックナンバーよりご覧ください。

展示風景

展示風景。1Fカフェ入り口すぐの壁にかけてありました。
半切サイズですが、壁が広いので、絵が小さく見えますね。


なんちゃってカバー・小川未明の巻

なんちゃってカバー・小川未明の巻。
今回の展示のもうひとつの目玉、それは「なんちゃってカバー」です。
未明は童話なので、おおきな版形が合うと思いました。
ちなみに、中身はわたしが出した中央出版の絵本です。


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こんな感じでカウンターに並べました。

未明の右隣にあるのは、実際に私が出版した絵本と、
わたしが自宅から持ってきた、十蘭と久作と百間の全集から1冊づつと
乱歩の文庫の本物です。
「なんちゃってカバー」と本物が混在していたのはこのカウンターだけで、
あとは全部「なんちゃってカバー」です。売られているわけではありません。
もし混乱した方がいたら、ゴメンナサーイ。


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新潮文庫「小川未明童話集」に収録されています。

投稿者 YOUCHAN : 14:33 | コメント (0)

2006年6月12日

北溟

北溟

岸にはさっきから吹き寄せた雲だか綿だか解らない物が
段段積み重なって、その中から色色の大きさの
膃肭獣(おっとせい)がのぞいたり隠れたりしている。

(内田百間「北溟」より)


Manyo 2006年2月号に掲載。バックナンバーよりご覧ください。

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「北溟(ほくめい)」は、1Fカフェに展示していました。
ポストカード販売もしましたので、2Fでカードを見て、
改めて1Fの展示も見てくださった方もいらっしゃいました。

膃肭獣を拾ってすすると葡萄のような味がした…というお話です。
この不条理さと、あどけない膃肭獣のギャップがなんとも言えません。


sono04_hokumei_tenji2.jpg

引き気味に撮ってみますとこんな感じです。明るい店内に映えますね。


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ちくま文庫「内田百間集成(3)冥途」に収録されています。

投稿者 YOUCHAN : 22:22 | コメント (0)

2006年6月10日

雪のひとひら

雪のひとひら

それらはいずれもいかにも広大に見えながら、
ひとたびかの巨大な太陽や、月影や満天の星に思いをいたせば、
まことに取るに足らないささやかさでした。

(ポール・ギャリコ「雪のひとひら」より)


Manyo 2006年1月号に掲載。バックナンバーよりご覧ください。

展示風景その1

階段の下の壁に展示しました。
階段を上るときにご覧頂く方と、2階の展示室を見終わってから
帰りしなにご覧頂いた方といらっしゃったように思います。


展示風景その2

2階から見た感じです。
ちなみに、右の壁に段段にかかっているカラフルな額は、
Manyoでの連載の画面キャプチャーを
第一回目から最新号まで額装したものです。


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新潮社 「雪のひとひら」 ポール ギャリコ:著/ 矢川 澄子:訳

投稿者 YOUCHAN : 13:00 | コメント (6)

2006年6月 9日

家守綺譚

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まるで夕闇から滲んで出てきたかのように、
周囲との境がはっきりしなかったのだが、微動だにしない、
その地蔵のような気配に、妙に引き付けられた。

(梨木 香歩「家守綺譚」より)


Manyo 2005年12月号に掲載。(この回より、「文学山房」として連載が独立しました)
バックナンバーよりご覧ください。

展示風景

展示風景。ピアノの上に飾っています。隣は石田千さんの「月と菓子パン」。
実はこの絵だけ、諸事情で他の作品より解像度が低いため、小さいのです。
「こんな小さな絵だったんですか!?」と何人かの方に驚かれました。


ウェルカムボード

ゑいじう入り口のウェルカムボードは、
DMを拡大して印刷したものです。A3サイズ。


painter book

うっかりしていて、このイラストが掲載されたBallistic社の本「Painter」
ギャラリーに持っていったのは最終日でした。
ご覧いただけた方は少なかったですね…スミマセンでした。


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新潮社 「家守綺譚(いえもり きたん)」 梨木 香歩

投稿者 YOUCHAN : 16:25 | コメント (0)

2006年6月 8日

夢十夜

今日から一日に一点ずつ、個展での展示作品をご紹介していきます。
トップバッターは、「Manyo」創刊号に掲載された、この作品から。

夢十夜

赤い日が東から西へ、東から西へと落ちて行くうちに、
------あなた、待っていられますか

(夏目 漱石 「夢十夜」より)


Manyo創刊号に掲載されています。(第一回目のみ、「二人のエンタテインメント」内)
バックナンバーよりご覧ください。

展示風景

展示風景。入り口から入ってすぐ。カウンター横。


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岩波文庫 「夢十夜 他二篇」 (夏目 漱石)に収録。

投稿者 YOUCHAN : 13:51 | コメント (2)

2006年6月 5日

happy ending!

「鬼火」作品の前で
「鬼火」作品の前で。(photo by nori


無事に1週間の個展が終了しました。

さまざまな出会いや再会がありました。実り多き展示となり、安堵しています。
と同時に、この個展で「撒いた種」に水をやり、丁寧に育んでゆくことを
怠らないようにしなくては…と気持ちを新たにしている所です。
個展は終わりましたが、まだまだ続いている感じがあります。

さまざまな面でサポートしてくださったManyo編集部 F戸さん、PCM竹尾 O槻さん、
ご来場くださったみなさま、行けなかったけど応援してくださったみなさま、
ゑいじうのマスター&ママ、NORIちゃん…

本当にありがとうございました。

今後ですが、展示作品につきましては、日を追って少しずつ当BlogにてUPしてゆきます。
「モチーフとなった文学作品を読んでみたくなった」という感想も多く聞かれましたので、
該当する文学作品の収録されている本も併せてご紹介していこうと思います。

ゆっくりやりますので、のんびりとしばらくお付き合いください。
まずはお礼とご報告まで。ありがとうございました。


「パノラマ島綺譚」の作品の前で
「パノラマ島綺譚」の作品の前で。(photo by 岩崎さん

ゑいじうにて
ゑいじうにて。展示の模様(一部)

投稿者 YOUCHAN : 00:32 | コメント (10)

2006年6月 1日

あと二日です

ゑいじう外観

早いような長いような。

展示もあと二日となりました。
いろんな人とあってお話しすると、ホントいろいろ勉強になります。

明日はどっちへ行こうか…ずっと先を歩いている人でさえ、
前を向いてそのことを考えている姿を見ると
背筋がしゃんと伸びる気持ちです。

気の置けないe-spaceの皆さん、可愛がってくださる諸先輩方、
いろんなところで顔をあわせるけど、ちゃんと話すのが初めてな人、
はじめまして!の挨拶が嬉しい方、お仕事関係の方、
お仕事じゃない所でつながってる方、遠方からはるばるやってきた方、
ふらりと立ち寄ってくださった偶然の賜物な方…
みなさん、ありがとうございます。

あと二日です。
暑い毎日ですが、ぜひお運びください。
お花もきれいに咲いてますよ。ありんこも這ってますが。

お花

投稿者 YOUCHAN : 23:54 | コメント (5)

2006年5月31日

ザクの差し入れ

個展にお運びいただいて、お顔を拝見するだけで嬉しいし、
作品を見てもらうだけで勇気凛々なのです。
が、中には、お土産を差し入れてくださる方もいらっしゃいまして、
わたし的にはありがたく頂戴しております。
が。

今日(30日)に来てくださった林さんの差し入れは一味違いました。
それはコレです。

ZAKU II

シャア専用ではなく、量産タイプにしたのは、もし仮に
トゴルにザクがあっても、量産型なら困らないだろう、という
理由からだそうです。

グッジョブ、林さん!
つーか、女子の展覧会の差し入れではありえないセレクションです。

会場に飾っておきたい衝動に駆られましたが、
おうちのズゴックさんも待ってることですし、
おうちに持って帰りました。(組み立て係はNORIちゃん)

投稿者 YOUCHAN : 00:18 | コメント (3)

2006年5月29日

展示がはじまりました!!

先週の土曜日(5/27)は、大雨の中、搬入に行って来ました。
搬入は、NORIちゃんが大変なコンディションのなか、車を出してくれました。

搬入の模様

ほとんど寝ずに準備しての搬入だったので、帰路に着いたとたん、
あっという間に乗り物酔いに…。

5/29の月曜日から個展が始まりました!
展示が完全に終わっていなかったので、朝一で残った分の設営をすませて、なんとか形に。
これを通称「あとのせサクサク」と呼んでます。
(ダウンタウンの松っちゃんがリンカーンで使っていた)

オープニングは大盛り上がりでした。
e-spaceのみなさん、いつも来てくださるお友達の皆さん、
今日はじめて運んでくださった方々、本当にありがとうございます。

そして、お手紙を出した、ある出版社の方が来てくださったのに足が震えました…。
いろいろお話をさせていただけて、じっくり作品を見ていただけました。
ダメモトでお手紙を出してよかった…。読んでいただけたんだー!と感動しました。

そして、お開きの時間。
最後の最後まで2Fの展示室に残っていた方と記念撮影。
先に帰っていただいた1Fで盛り上がってくれた皆さんも、お忙しい中、お疲れ様でした。
ありがとうございました。

記念撮影

展示は6月3日まで続きます。
毎日ギャラリーにはおりますので、近郊の方はぜひ遊びにいらしてくださいね!

※展示作品の詳細写真は、展示終了後にUPしますので、お楽しみに〜。

投稿者 YOUCHAN : 23:59 | コメント (8)

2006年5月20日

「人の顔」遍歴

一昨年に開催した、友永たろさんとのふたり展で出展した
「宮益坂」という作品があります。

宮益坂

コレなんですが、わたしの展示作品の中では一番人気でした。
ですが、実はこの作品は、もともとは、夢野久作の「人の顔」を
モチーフにしたイメージイラストを猫に置き換えたものなんです。

今回の個展で、やはり「人の顔」をちゃんと完成させておきたい!と思いまして
一昨年のラフを引っ張り出してみました。

人の顔ラフ1号

…あれ? こんなだっけ…??

ラフは私の脳内で大きく美化されていたのです。
こんなんじゃ、だめじゃん!!!とひとしきり落ち込んだ後、
描き直したラフはコチラです。

人の顔ラフ2号

これがどんな風に仕上がったかは、ぜひ会場でご覧ください!
会場にこれない方は、展示終了後にWEBにて公開いたします。

ただ、今回、このイラストと「鬼火」は、
楮(こうぞ)という和紙ベースの紙に印刷しています。

この紙は、ペーパーショウでPCM竹尾さんが発表されていまして
その色あいにクラクラと一目ぼれ。
絶対何点かの作品は楮で刷るぞ!と心に決めていました。

そのため、PCで見るのと楮に印刷したのとでは
全然イメージが違います。
狙ったとおりの効果がでました。

が。
このイラストの雰囲気で…というお仕事の依頼が、もしも来たときは
出力したものをアナログ入稿するか、
それとも印刷物の用紙を楮のような紙にしてもらうしかないじゃん。
はた、と気が付きました。

紙は出力の命ですねぇ。
それにしても、想像以上の刷り上りに、ため息です。

投稿者 YOUCHAN : 17:39 | コメント (4)

2006年5月17日

パーティーなどのこと

今日、ゑいじうさんに伺って、初日のオープニングパーティーのこととか
展示期間中のこととか、いろいろ打ち合わせてきました。

ゑいじうさんは、行った事のある人はご存知だと思いますが
1階部分がカフェで、2階が展示室となっています。

そこで!

初日(5/29 17:00〜19:00)のオープニングパーティーは、
飲食については1階で行います。

2階への食べ物&飲み物の持ち込みは無しということで。

2階でゆっくり作品を鑑賞していただいたら、1階に下りてきていただいて、
みんなで楽しくわいわい♪やりましょう。
お料理もお願いしておきました。
ゑいじうさんのお料理はとっても美味しいので、楽しみです。
ビール、ジュースなどをご用意いたしますので、お気軽にご来場ください。

パーティー会場に見知らぬ人がいたら、どうぞその場で名刺交換してください。
わたしも、できる限り橋渡しをします。それで、みんなで楽しく歓談しましょう。
知り合いが増えて楽しかった〜、と思ってもらえて
作品もちゃんと見れてよかった〜と思ってもらえるような個展にしたいと
思っております。よろしくです!


それから、展示期間中は、お茶などのお飲み物は
わたしのほうからはお出しいたしません。

お茶を出してもらって、ありがたい場合もありますが、
結構お腹一杯なのに入れてもらった以上は飲まざるを得ない
といった状況とかのほうが多いような気がしました。
また、紙コップなどのゴミがすごいことになり、それは避けたいな、と。

喉が渇いた方は、ぜひ1階のカフェで美味しいお飲み物をお召し上がりください。
リーズナブルなのに、すごく美味しいコーヒーはオススメです。

あっ、でも別に飲み物を飲まなくても、
展示室の方へはいつでも自由にお入りいただけますので
ドリンクチャージとかはありません。
そのあたりもご安心ください。入場無料です。

喉が渇いたら、1階のカフェの方をご利用ください!


あと、芳名帖の設置もしない予定です。
貴名箱をご用意いたしますので、お名刺を入れていただくか、
備え付けの名刺大の用紙にお名前などを記入して入れてください。
一応、個人情報保護の立場で…ということもありますが、それ以上に
芳名帖の場所で渋滞が起きることを避けたいなと思ったからです。


BGMは「Manyo」の「文学山房」でご紹介したCDを中心に
かけてもらいますので、そちらもお楽しみに!!

投稿者 YOUCHAN : 19:59 | コメント (0)

2006年5月12日

紹介いただきました

DMですが、ギャラリー犀さんにひきつづき
銀座ふそうギャラリーさんでも置いていただくことになりました。
快諾していただき、ありがとうございました>金田さん

それから、作画には欠かせないタブレットのWACOMさんの
サイトのニュースフラッシュに掲載していただきました。
WACOMさん、ご紹介ありがとうございました。

いろんな方のご協力をいただけて、幸せです。
がんばって制作を進めなくては。あと2週間です。

関係ありませんが、ウチのネコのサービスショットです。

にゃんこーず

なにを相談しているのかにゃ〜。

投稿者 YOUCHAN : 21:14 | コメント (4)

2006年5月 9日

DMはこんなです

(c)YOUCHAN

そういえば、全体像をちゃんと掲載してなかったことに気が付きました。
こんなDMです。三鷹のギャラリー犀さんでもハガキを置いていただけることになりました。
斉藤さん、快諾してくださってアリガトウございます!

見かけたら、手にとってください。よろしくお願いします。

投稿者 YOUCHAN : 11:10 | コメント (2)

2006年5月 6日

できたこととできなかったこと

Manyo6月号が更新されました。
今月の文学山房は、かの川上弘美さんの名作「センセイの鞄」です。
画像は、一部だけお見せします。
ゑいじうでも展示しますので、ゆっくりご覧ください。

「センセイの鞄」部分


連休中は、大作「パノラマ島綺譚」をようやく完成させました。
4連作です。おそらく、今回の展示の目玉となる作品のはずです。
連休明けに出力に出せます。遅くなっちゃったなぁ…。

そして、引き続き「鬼火」のラフをやりましたが、これが進みませんでした。
煮詰まって煮詰まって、もうだめだったので、
その日は泣く泣くあきらめました。

「鬼火」は、横溝正史の最高傑作だとわたしは思っています。
その気負いがありすぎるせいかもしれませんし、
あの竹中栄太郎のすばらしい挿絵を見てしまったことも
大きなプレッシャーなのかもしれません。

ですが、わたしなりの「鬼火」のラフが、なんとかできました。
ちなみに、この絵を描いたときに、繰り返し聴いたのは
ムーンライダーズの「鬼火」でした。

ライダーズの「鬼火」は、ヌーベルヴァーグの方であって、
横溝の方ではないはずですが、
  生き損なった俺の心 とか
  古い夢の中に 汚点(しみ)を残して…といったフレーズや
前奏や間奏で流れる、物憂いような、凄みを感じさせるあの旋律が
横溝の「鬼火」の世界観に通じるものがあるように思いました。

ラフは出来た。けれど、どんな作品になるかは、神のみぞ知る…。
私なりの「鬼火」、どうかどうか描ききれますように。
祈る気持ちです。

投稿者 YOUCHAN : 20:44 | コメント (2)

2006年5月 1日

パノラマ島綺譚

………終わりません。

「パノラマ島綺譚」の絵に取り掛かり始めて、10日以上経っている気がします。
今回の出展作品の中で、一番大きな絵とは言え、時間がかかりすぎています。

誰がこのラフ描いたんだと文句を言いたくても…それは自分です。
今日くらいにはできるかなぁ。細かいよぅ、描きこみが…。
…やりすぎだ。

この作品は4000PXでは出せないサイズなので、
外に出力に出すのです。なんとしても完成させたい。
ホントは連休前に完成予定だったのにぃ……。

今、事情があって、朝方生活です。
今日は7時半におきて、プラゴミを出してそのままお散歩。
お正月にお札を貰った氏神様の祭ってある神社まで
20分くらいてくてく歩いて、お参りしました。

その帰り、道を替えてみようと思ったのが大間違いで、
…若干迷いました。土地勘がまだ全然ありません。
(引っ越してきて、まだ2年)

結局、1時間、朝食前にウォーキングです。
ちょっと疲れたけど、なんだかいいかも!
毎朝、歩こうかな〜。神社って気持ちいいですし。

さー、これから洗濯物干したら、またパノラマ描くっす。うおー!
(ホントは今日出力に出したい……無理か。ムリそうだな…)

投稿者 YOUCHAN : 09:42 | コメント (3)

2006年4月22日

個展のテーマ

今回の個展のモチーフは、文学作品です。
基本的にはわたしがチョイスした古今東西の文学作品を
自分なりに消化して、イラストレーションにして表現したものが
今回の『文学山房』の展示テーマとなります。

Manyo(万葉)誌上で連載したものが中心となりますが
どうしても誌面の性質上、テーマ性がそぐわない文学については
描きおろしで発表します。

DMの表面には、今回のモチーフとなる予定の作品の
一覧が書かれていまして、以下の通りとなります。

モチーフリスト

わたしのイラストレーションは、色使いがキレイで明るい部類だと思います。
そんなわたしが惹かれてやまないのは、文学の影や闇の部分です。
なにごとにおいても、陰と陽の側面があってこそ成り立つのではと、
個展では、影の部分もきちんと前に出していくつもりです。
テーマも、手法も、一本に絞っていく分、
陰と陽への振れ幅が取れればいいなと感じています。

ここにリストし切れなかった大好きな作家もたくさんいます。
第一、足穂がいない、虫太郎もいない。ブラッドベリもバーコヴィチもいない…。
描きおろしは、できれば、もっと描きたいのです。
が、ギャラリーのキャパ的にも、あとわたしの力量的にも不安があるので、
まずはDMに明記した分はちゃんと出せるようにしたいと思います。

投稿者 YOUCHAN : 13:51 | コメント (5)

2006年4月19日

DMのデザイン

DM

これがDMの全貌です。
表面は、文庫本をイメージしたデザインです。
帯が巻き付いてて、キャッチコピーが入ってるみたいな。
でも、厚みが無いと全然文庫に見えないですね。

今回の展示は、Manyoで連載しているイラストを中心に、
描き起こしもプラスしての内容ということになります。
描き起こし作品は、ちょっと濃い目(?)の作品がラインナップされてます。

宛名面は、会期と地図などです。下記がそれですが、
協賛にPCM竹尾さんが、後援にManyoさんが加わってくださいました。


※上記画像をクリックすると、大きな画像がPOPアップ表示します。

本が好きで、その思いを絵に託しました。
いろんな作品があります。これから描くのもあります。

投稿者 YOUCHAN : 16:51 | コメント (6)

2006年4月16日

DMがとどきました

5月に開催する個展のDMが今朝とどきました。
いろいろなところに出すつもりです。
それを思うだけで、胸が高鳴ります。うふふふ。

お仕事をがんばって終わらせなくては!
DMのデザインや制作記録などは追ってUPしてゆこうと思います。
あっ、個展は5月29日〜6月3日です。

そいでもって、一応、展覧会情報のページを作りました。
リンク先は、 http://www.youchan.com/bungaku/ となります。
「うつつにぞ見る」の特設ページっぽい感じで
NORIちゃんに設定してもらいました。
情報トップのバナーなど、まだ整えてありませんが、
追々整えていきます。ぜひとも応援してください!

投稿者 YOUCHAN : 13:31 | コメント (9)